ふいのことだった。 「そこを渡るのはいけません」 後ろで小さな声がする。 小さいが、自分が言われているらしい。 義雄(よしお)は踏みおろしかけた右足を、空中で止めた。 田園地帯から、隣接する住宅地内に入るため、小川にかかる鉄橋に足を踏み入れると…
町子(まちこ)は居住まいを正して、怖い顔になった。 「東さん、率直に言いますね」 向かい側の席の東優児(ひがしゆうじ)を見据えた。 「私、あなたにいろいろ聞かれてもブログに載せてる以上のことを答える気はありません。呼び出しておいて悪いですけど…
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