繁華街で、通りがかりの男とすれ違いざま、義雄(よしお)は襟首をつかまれた。 「やっぱりお前じゃないか、この野郎」 人の喉元を締め上げながら、目を剥いてにらみつけてくる。 年齢は不明である。 頭をつるつるに剃り上げていて、若いのだかそれなりの年…
しょうがを使った手作り弁当を食べたおかげで、体が温かくなってきた。 元気が出る。 時子(ときこ)は気分が良かった。 これから町子(まちこ)ともう一人の友人に会うことになっている。 今日は何にも心配することはない、と気楽にかまえた。 「寒いところ…
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