香港旅行二日目(4)。コミュ障日本男児 in 香港。大家樂(たいかろう)で恥をかく
九龍寨城(がうろんせんつぁい)公園で、中国式庭園の風情を楽しめました。
まだお昼前で、午後からどこへ行こうか考えたんですね。
そのうえで、今いる公園から遠くはありますが。
香港島にあります文武廟(まんもうみう)というお寺に行こうと思いついたんです。
というのも、私、『シェンムー』というテレビゲームが好きなんです。
このゲーム作品の二作目に、九龍寨城と文武廟が出てきたわけなんです。
ですから、文武廟がどういう場所かはよく知らないのですけれど。
ご当地巡りをしてみたいと思ったわけなんですね。
再度バス停「富豪東方酒店」からバスに乗りまして、来た道を戻ります。
尖沙咀(チムシャツォイ)のスターフェリー乗り場までやってきました。
またフェリーに乗船して香港島に渡ります。
ところで、香港島には二階建ての「トラム」という路面電車が走ってましてね。
香港に行ったらこれに乗らなきゃ、と思ってたんですね。
で、乗ったんです。
二階席に陣取れば沿道の街並みが楽しめて、結構な楽しさでした。
浮かれて景色を見ながらぼんやり座ってました。
しかし気付いたら、まったく反対方向、銅鑼湾 (とんろーわん)というエリアに来てました。
逆方向に向かうトラムに乗ってしまったんですね。
折り悪く、雨も降ってきます。
トラムを降りたところで大雨になり、慌てました。
トラムの乗り場は、道路のさ中にあるんですけれど。
香港の道って、歩道が柵によって断絶していたりするんですね。
道の先にトラムの乗り場が見えていても、そこまでたどりつくには歩道橋を渡らないといけなかったり。
トラムを降りた私は反対方向に向かうトラムの乗り場を見つけたんですけれども。
大雨の中で、歩道を進んで柵に阻まれたり、歩道橋を渡って関係ない場所に出たり。
そんなこんなで、混乱してしまったんです。
しかも、お昼過ぎなのにお昼をまだ食べていなかったので。
いったん落ち着こう、と思い近くのビルにある飲食店に入ることにしました。
大家樂(たいかろう)っていう、ファミレスのチェーン店なんです。
香港には、茶餐廳(ちゃーちゃんてん)という形式の飲食店があちこちにあるんですね。
茶餐廳は、喫茶店と食堂とを合わせたようなお店なんです。
朝早くから夜遅くまで営業していて、安い価格で幅広いメニューを提供する。
そういう、庶民の生活と結びついた茶餐廳なんですね。
大家樂は、その香港独自の茶餐廳を、現代的に解釈したようなファミリーレストランのチェーンなんです。
伝統的な茶餐廳メニューを清潔、明るい店内で!
という感じでしょうか。
今回の香港旅行の目的として「茶餐廳グルメを味わう」ことも視野に入れていた私です。
その茶餐廳の末裔たる大家樂にも入ってみたい、とかねてより思っていたのです。
ちょうどいい機会がやって参りました。
で、その大家樂でいただいた昼食がこちら。
前日の夕食に金華(がむわー)さんでいただいた叉焼飯に似た、叉焼ご飯。
お米はインディカ米です。
それと、味噌汁的な、卵の入った味の濃い中華スープ。
それとコーラです。
しめて、だいたい30HKドル(約400円)ほどだったと思います。
かなりお手頃なのではないでしょうか。
金華さんの叉焼飯と比べるのは酷ですが、それでも値段を考えるとなかなかのお味でした。
貧乏旅行者にとっては、心強い味方になること間違いなしのお店です。
ところで、この私が入った大家樂のお店。
入口近くに会計カウンターがありまして。
まずそこに行って食べたいものを注文し、料金を払いレシートを受け取る。
そのレシートを厨房前のカウンターに持参してシェフに渡し、料理をつくってもらう形式なんですね。
私もジェスチャー交じりに何とか料理を注文した後、レシートを厨房に持って行きまして。
料理をつくってもらうことができました。
でもトレーを持って席に着こうと思ったところで、空き席がない。
大雨ですから、雨宿りに入ってきたお客さんも多かったみたいで。
店内混んでたんですね。
で私、広い客席スペースを放浪した挙句、あるテーブル席に空き席を見つけまして。
座ろうとしたんです。
そしたらその空き席の隣に座っていた若い女性に、何事か怒ったような早口で言われました。
広東語なので、わかりません。
たぶん「そこには人が来ます!」的なことを言われたと思うんですね。
やってしまいました。
尋ねもせずに座ろうとして無作法だったな、と。
女性と同席していた若い男性と高齢の男性が敵意のこもった目でこちらを見ていたので、かなり臆してしまったんですね。
慌ててその場を離れたんですけれど。
なんで私がそんな無作法をしたかと言うと。
一般的に茶餐廳は「混んだときは合席が基本」だと聞いていたんです。
だから大家樂みたいな茶餐廳系のファミレスもそうだと。
空き席には普通に座ってもいいかな、と思ってしまったんですね。
油断しました。
通じるかどうかわからない英語であっても、座る前にまずひとこと断っておくべきでした。
そしたら、もしかしたら「座っていいですよ」ぐらいの反応は得られたかもしれません。
上記のような失敗をしたから言うわけではありませんが。
香港の人たちは、日本人以上にマナーには厳しいのではないか、という印象を滞在中に持ちました。
無作法が許される余地はなく、人と人との間で粗相があってはならないのです。
「中国の人は他人のマナーに寛容なところがあるから、香港も…」などと香港を中国の延長線上に考えていた私。
とんだ無作法をいたしました。
香港に旅行される皆様におかれましては。
現地の方への配慮を、忘れないようにお願いしたいと思います。
つまり、私の二の轍を踏まないようにですね…。
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