『Economics:The User's Guide』Ha-Joon Chang
お金が欲しい。
日々そんな思いでいるのですが、どこかにお金が落ちてないものですかね。
お金のことが頭から離れなくなったので、こんな洋書を読みました。
ケンブリッジ大学で経済学を教えている先生、Ha-Joon Changの著書です。
経済学の入門書であります。
資本主義の歴史に始まり、経済学の各学派について。
さらには、いかにして今の世界での生き方に経済学を活かすか、など。
平易な文章でつづられています。
本文中に経済学、貿易分野等の専門用語は多少使われています。
でも経済学の参考書で使われるような数式は一切出てきません。
特定の状況を表現するのに、有名映画の場面等エンターテイメントを例えに使ったりと。
真面目な本ですが、堅苦しくはなく、面白くて読みやすいです。
著者は出身地の韓国、それから日本、欧州、アフリカ、南北アメリカ等々。
世界中で起こった事象を話題として取り上げます。
経済学の研究対象を求めると、世界の隅々にまで視野が広がっていくのですね。
「経済学とはこの世の全てを扱う学問」という文中の言葉が、印象的でした。
お金だけを追い求める学問ではないのですよ、経済学は。
人がよりよく生きることを目指すための学問なのですね。
この本を読むことが、そんな経済学的視野を得るきっかけになると思います。
お金はそうそう落ちていないかもしれませんが。
他の価値ある何かが、そこらじゅうに落ちているかもしれません。
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