東京のラーメンを食べ、レトロ建築を見て歩く。大阪市の旅

大阪市内には、明治大正時代に建てられた、洋風の建築物が結構残っているのです。

レトロ建築。

いいですよね。

そんなわけで先週末、休日に大阪市内に出かけてきました。 

レトロ建築を拝みに。

きっかけは、この本でして。

ぼくらの近代建築デラックス! (文春文庫)
 

『ぼくらの近代建築デラックス!』。

作家である万城目学と門井慶喜の両氏が二人で大阪、京都を初め各地のレトロ建築を訪れる探訪紀であります。

まだ軽く目を通しただけで、熟読はしていないんですがね。

とりあえず今回の私の旅、主にこの本に載っている大阪市内のレトロ建築を実地に巡ってみようというつもりで来ました。

私もレトロ建築を鑑賞するのが好きなのですよ。

 

まずは地下鉄中央線の堺筋本町駅で降りましたよ。

堺筋本町駅から北に向かって、街中にレトロ建築が点在しているのです。

しかし家を出るのが遅かったので、すでにお昼時。

まず昼食を済ませよう、ということで近くにあった「麺匠桂邸」というラーメン店に入りました。

北風の冷たい、寒い日でした。

寒い日に食べたいのは、やはりラーメンです。

この麺匠桂邸というお店、どうも東京にあるラーメン店の姉妹店にあたるようですな。

東京からやってきたラーメンなのですね。

店内に入ってすぐ、入口脇の券売機で食券を買いましょう。

私は「濃厚鶏白湯スープ」のラーメンが750円だったので、これを注文しました。

あと、鶏ユッケご飯と鶏から揚げのセットが300円の追加でついてくるというので、こちらも注文しましたぞ。

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鶏ユッケご飯、とろとろ卵黄が乗って、美味しそう。

テーブル備え付けの醤油、味噌などをかけたうえ、ピビンバのごとく混ぜ混ぜしていただきます。

さっぱり味ながら鶏肉の控えめな塩気と柔らか食感に好感が持てます。

こってりラーメンによく合いますね。

それにしても寒い屋外と暖房の効いた店内の寒暖差のせいなのか、カメラのレンズが曇って仕方ありませんでした。

そういうわけで、写真の曇りについてはどうぞご容赦ください。

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こちらが、濃厚鶏白湯スープのラーメンです。

非常に濃厚な、スープと言うよりもうソースのような、煮詰められた白湯スープです。

トッピングには鶏胸肉を使ったチャーシュー、刻みタマネギ、味の染み込んだ特大シナチクなど。

麺もつるつるで美味しくて。

何を味わっても何かしらの工夫がそこにあって美味しく、衝撃でした。

大阪で食べる一般的なラーメンとは、何か存在感が違います。

こういうラーメンもあるのか、と新鮮な気持ちでした。

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鶏の唐揚げも、味付けと揚げ具合が絶妙で…。

なんだか凄いお店でした。

東京のラーメン、さすがですな。

何となくふらっと入ったお店でこんな体験ができるのも、私の実力ですよ。

運も実力のうちなんですよ。

そんなわけで、目的のレトロ建築をひとつも見ないうちから、いい気持ちになってお店から出てきました。

 

運自慢はほどほどにして、一件目のレトロ建築物件を見て参りましょう。

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何気なく立っている、こちらのビル。

綿業会館です。

由来はよく知りませんが、近隣の船場界隈には昔から服飾関係の問屋さんが多かったようなので、その関係の綿業かな?

と思います。

素人の私は、由来も知らずビルの外観を見て歩くのみです。

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なかなか渋いビルですな。

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味わいのあるたたずまい。

mengyo-club.jp

 

お洒落なテナントが多数入っているのですね。

このビル以外でも近隣にある一連のレトロ建築には、カフェなどのお洒落テナントが入っているところが多いです。

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ビル街を、次のレトロ建築を目指して。

三休橋筋を歩きます。

レトロ建築ではなく新しいビルも、様々な外見のものが立ち並んでいて目を引きますね。

今自分は大都会を歩いている、そんな気分を満喫しました。

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やってきました。

こちらも風情のあるレトロ建築。

芝川ビルです。

いいですなあ。

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なんでもニッカウヰスキーの前身にあたる大日本果汁株式会社の設立総会が、このビル内で催されたんだそうです。

芝川ビルが、ニッカウヰスキー発祥の地と言えるわけですな。

今でも中に、一杯飲めるお店があるみたいですよ…。

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続いてのレトロ建築。

その名もオペラ・ドメーヌ高麗橋

operadomaine.com

 

東京駅を手がけたことで著名な、辰野金吾の建築なんですね。

目の覚めるような赤いレンガ造り、なんとなく雰囲気にうなずけるところがありますね。

現在、中は結婚式場になっています。

お隣にこれもレトロな教会が立っていて、いい雰囲気の界隈でした。

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続いてのこちらは大江ビルです。

ビルの屋根近くに「グンヂルビ江大」と書いてありますな。

してみると大江ビルヂングというのが正式名称なんですな。

現在は特にカフェなど飲食関係のテナントは入っていないようですが、私が写真を撮っている間にも人の出入りはあったので、もしかしたらアパート等に転用されているのかもしれません。

大きくて、なかなか渋い物件です。

 

北に歩いてきて、「大阪のシテ島」こと中之島にやって参りました。

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大阪市のレトロ建築と言えば、中之島大阪市中央公会堂は欠かせません。

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こちらも、辰野金吾の手による建築なんです。

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ある種、大阪の顔です。

osaka-chuokokaido.jp

 

内部では集会室、会議室などのスペースを貸出しています。

各種洋食がいただけるレストランもあります。

展示室には、今回私が見てきた近隣の各レトロ建築についての展示と解説文が設けられていました。

中央公会堂の竣工式には日本を代表する実業家、渋沢栄一も出席したそうです。

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私、これまで気付かなかったのですが、公会堂の入口の屋根上に、二体の銅像が乗っているんですね。

高いところにいるので、目をこらさないとよくわかりませんけれども。

左側に座っているのがローマ神話の商業の神メルクリウス。

右側が芸術の女神、ミネルヴァですと。

商人の町大阪の芸術を担う中央公会堂、この二柱の神が守ってくれているんですね。

 

中之島の北にある、堂島の地に足を伸ばします。

先に挙げた書籍『ぼくらの近代建築デラックス!』の中に、堂島にある面白い建築についての記述がありましてね。

商業ビル堂島アバンザの足元に、その建物はあります。

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それがこちらです。

ビルの下に、不思議な球状の近未来的建築物を見つけました。

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堂島薬師堂、つまりお薬師さんを祀ったお堂なんです。

この球状の建築物自体は1999年に建てられたものですが、奈良時代からここにはお堂があって、そのお堂が「堂島」の地名の由来になったんだそうです。

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とても由緒のあるお堂が、今やこんな近未来的建築に生まれ変わっているわけです。

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中から未来人か異星人でも出てきそうな外観ながら、中はしっかりお堂。

私もお薬師様に、お参りしておきました。

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薬師堂の浮かぶ池には、弁天様のお姿もあります。

もう私もいい年ですが、これから芸術の才能に恵まれるように、お祈りしておきました。

この後、堂島アバンザ内のジュンク堂書店でまた洋書を物色してから帰りましたよ。

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