鹿の国、奈良。鹿を触る旅(3)。春日大社参拝と若草山登山。どこにでも鹿

春日大社に向かう参道の脇にも、鹿は多いです。

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赤ちゃん的な若い鹿が可愛らしいのですね。

歩きながら、私も鹿に鹿せんべいをあげたくなってきました。

鹿せんべいはそこかしこで売り子さんが飲み物などと一緒に販売しています。

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どこの売り子さんも、一束10枚150円で鹿せんべいを売っています。

一枚目はまず自分で味見するのがお約束。

塩分も糖分も感じられませんが、香ばしい風味があってさくさく食感が後をひきます。

普段草などを食べている鹿からすれば、たまらない嗜好品なのでしょう。

鹿にあげてみましょう。

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食いつく。

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食いつく。

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鹿せんべいがそんなにうまいか?

「うん」。

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「えへへへ」。

午前中など、鹿がまだ鹿せんべいを食べ飽きていない早い時間帯は特に、鹿せんべいを手に持っている限りいつまでも追いかけてくるのです。

貪欲な鹿たち。

他の鹿にもあげたいので、目の前の鹿から逃げました。

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春日大社の参道は森の中。

空気がいいです。

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春日大社、創建1250年だそうですね。

藤原氏の氏寺である興福寺のように、春日大社藤原氏氏神を祀る神社です。

常陸国(現在の茨城県)の鹿島神宮から武甕槌命タケミカヅチノミコト)の神を勧請したことがその起源だそうです。

武甕槌命を始め、下総国(現在の千葉県北部)からは香取神宮経津主命(フツヌシノミコト)また河内国(現在の大阪府東部)からは天児屋根命アメノコヤネノミコト)とその后の比売神を、それぞれ御祭神として勧請しているということです。

この神々を総称して春日神とし、藤原氏氏神なのですと。

お参りしていきましょう。

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本殿の廻りを朱塗りの回廊が渡してあり、趣きがあります。

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外国人観光客の、ちょっとした撮影スポットでした。

 

本殿でお参りを済ませて、出てきました。

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春日大社には、遠い関東の鹿島神宮から武甕槌命が白鹿に乗ってやってきた伝承があり、それにより境内で鹿が神のお使いとされるのですね。

神のお使いに鹿せんべいを奉納するのも、神事と言えなくはないですな。

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奈良公園観光の締めくくりは若草山登山と相場が決まっています。

と言いながら、私は奈良公園に何度も来ていますが若草山に登ったのは小さい頃に家族に連れて来られたときの一度だけで。

今回登ってみたいと期待して来たのでした。

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雄大若草山の前に立っております。

入山料の150円を支払い、敷地内に入ります。

入山料が、奇しくも鹿せんべい一束と同じ価格でした。

何かの暗示でしょうか。

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中腹まで芝生が整備された、山肌の緑に嘆息してしまいます。

そこかしこに神のお使い、鹿の姿もあります。

私はまだ鹿せんべいを隠し持っているので、若草山の山頂にいる鹿にでも奉納することにしましょう。

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登山道(南ルート)が整備されているのですね。

これはもう登山です。

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振り返り振り返り。

右の方に東大寺の大仏殿の屋根が見えますね。

そう言えば今回は東大寺を見ないでここまで来てしまいました。

奈良公園観光で東大寺素通り。

まあいいでしょう。

後で若草山山頂より、上から目線で拝ませていただきます。

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石段が整備されて登りやすいはずなのですが、早々に息切れし始めました。

体力の衰えを感じます。

定期的に若草山ぐらいの標高の山に登って、鍛えなければいけません。

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見上げると上の斜面では鹿たちが草を食んでいるのです。

彼らの主食が草であることを改めて確認しました。

鹿せんべいはあくまで嗜好品であり奉納品です。

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ようやく「一重目」と言われる中腹の平地に着いたみたいです。

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まだまだ上があるんですよねえ…。

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この辺りが二重目です。

眼下に東大寺の大仏殿、さらに遠方には平城宮跡の緑も見えます。

地平線の山脈の向こうは私の故郷、大阪の地です。

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まだ先があるのですね。

山頂、三重目ですね。

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着きました。

標高が342メートルです。

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ここまで来ると開放感もひとしおです。

息切れしているので、呼吸を整えました。

草香る若草山の空気であります。

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平らな場所なので、鹿たちも集まるのですね。

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おねむの人もいますね。

起きている人に、私は適度に鹿せんべいをあげたりしました。

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三重目の平地の端に、なんと前方後円墳が繋がっているのですよ。

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こんな絶景の中で眠るのは、誰なのでしょう。

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ここは後円部ですね。

清少納言の『枕草子』の中でも取り上げられている鶯塚古墳または鶯陵、しかしどなたの墓所かは謎なのです。

古墳からは銅鏡、埴輪などが出土しているそうです。

奈良を見下ろす随一の場所に葬られた人の名が後世に伝わっていないなんて。

不思議でもあり、切なくもあり。

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奈良の市街地よりも北側方向を眺めると、緑が深くて目に染みます。

もう少し北に行くと京都府との県境ですね。

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若草山より東北の方角にずっと行けば、剣豪の柳生十兵衛三厳(やぎゅうじゅうべえみつよし)を生んだ柳生町があるのですが…。

そちら方向は山に阻まれて見えません。

まだ見ぬ柳生の里は、山深いところなのでしょう。

いつかは行ってみたいものです。

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中国系の観光客向けらしいのですが、若草山でカップルがウェディング撮影している現場を何度か見かけました。

日本人が知らない日本観光の形。

そんな世界もあるのですね。

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感心しながら若草山を下山しました。

その過程でも鹿に鹿せんべいをあげつつの下り道です。

下りは勢いがついて楽でした。

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奈良駅に向かいながら、鹿の見納めです。

この後、余った鹿せんべいを一匹でたたずんでいる鹿にあげようとしたら、何度もお辞儀をして辞退するばかりで決して食べてくれませんでした。

午後になると鹿たちも、鹿せんべいに食べ飽きてくるのですね。

食足りて、謙虚になってしまうのですね。

仕方なく別の鹿に差し出すと、さんざん首をかしげた末にようやく受け取ってくれる有り様でした。

春日神に見放されずに済んだ、という啓示だと信じます。

私にも今後なんらかの御利益があるのでしょう。

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猿沢池を見て帰ります。

次にこの界隈に来られるのはいつになるでしょうか。

楽しい鹿の国、奈良の旅でした。

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