韓国旅行三日目(1)。空振りの観光地巡りから、成均館大学校とその界隈
韓国旅行最終日、宿を早めに出発することにしました。
午前7時頃にフロントの前を通ると、通路に小さなテーブルと椅子を置いて、中年男性が朝食中でした。
彼がオーナーなのかもしれません。
挨拶を交わしながらそれとなく見ましたが、男性はそれぞれ真鍮製のプレートと汁椀、箸という伝統的な韓国食器で食事をとっていました。
朝から優雅です。
この宿は朝食が無料で食べられるという説明をチェックイン時に受けています。
食堂の営業時間まで待てば、もしかしたら私も同じ食事が摂れるのかもしれませんが、旅の最終日は少しの時間でも観光に費やしたいのです。
男性に礼を言って足早に宿を後にしました。
宿の近くに観光名所の史跡「宗廟(チョンミョ)」があるので、せっかくなので見て行きましょう。
宗廟は名が示す通り、朝鮮王朝の歴代王の位牌を祀っている場所であります。
世界遺産にも指定されています。
と思ったら入口の門は閉まっていました。
来る時間が早過ぎたようです。
まあそこまで中に入りたいわけでもないのです。
門前から、中に並ぶと思しき王たちの位牌を想像して手を合わせました。
遠くの山の上に屹立する、これも観光名所のNソウルタワーが拝めます。
Nソウルタワーの展望台上から眺めるソウルの街なんて綺麗なのでしょうけれど、入場料がかかるので今回は行きません。
宗廟の北側に隣接して昌徳宮(チャンドックン)があるので行ってみましょう。
昌徳宮は朝鮮王朝の宮殿として使われていた建物であり、宗廟同様に世界遺産に指定されています。
道すがら、路上に「トースト」の露店が出ていました。
ひとつ2000ウォン(約200円)です。
ちょうど朝食を摂りたいと思っていた折です。
ベンチに座っていただきます。
できたてアツアツで、美味しそうです。
卵焼きを挟んであり、食パン内側にケチャップを塗ってあります。
卵焼きの中には、細かく切ったキャベツが入っていました…。
ケチャップとキャベツの甘さが際立つ味で期待したのとは違いましたが、概ね満足です。
韓国のトーストを食べてみたいと以前から思っていたのです。
いつの間にか昌徳宮の入口を通り越して、昌徳宮と同じ敷地内に立つ昌慶宮の門前に来ていました。
営業時間外とか以前に、定休日でした。
隣の昌徳宮もお休みみたいです。
ともかく近くにある恵化駅まで行こうと思ったのですが、この道沿いの街がどうも発展しているというか、お店なんかが多いんですね。
好奇心を煽る街並になってきました。
学生さんらしい若い女性の姿がちらほら。
通学中でしょうか。
どうもこの先に私立大学の成均館(ソンギュンガン)大学校があるみたいです。
道理で若い人ばかり歩いているし、道筋が学生街っぽいんですね。
成均館大学校と言えば朝鮮時代以前の高麗時代から続く教育機関、成均館を前身とする由緒ある大学です。
以前私も『トキメキ☆成均館スキャンダル(原題:성균관 스캔들)』って邦題はちょっと口にするのが恥ずかしいですがそういうタイトルの、朝鮮時代の成均館を舞台にした韓流ドラマを見ていたのです。
それで成均館のことは知っているんです。
「あのドラマの舞台になった成均館の跡地か~」と思うとロケ地巡りが好きな私の足は学生さんたちの後について勝手に進んでいくのでした。
「성균간대핵교(成均館大学校)」って書いてますね。
1398というのはおそらく朝鮮時代の1398年に現在に続く成均館の基礎が出来た、という創立年の意味なんでしょうね。
敷地内に入っていく学生さんたちがどことなく落ち着いていて賢そうに見えました。
劣等感を覚えました。
敷地内に入ることはためらわれましたので、門外から覗いております。
かつて日本で「ヨン様」の愛称で慕われた俳優のペ・ヨンジュン氏も成均館大学校に在籍していたそうです。
キャンパス近くの商店の軒先にブーケの自販機があります。
韓国の大学周りでは、このブーケの自販機が一般的なんですって。
卒業する先輩に後輩が贈ったり、進級する先輩に贈ったり、何かそういう習慣があるんですって。
学生街と食欲とは切っても切り離せません。
有名チキン料理チェーンの「KyoCyon Chicken」の店舗があります。
私も気になっていたお店ですけれど、営業時間前ですね。
外装が洒落てますね。
あとちょっとお高いらしいので、私の予算ではきついです。
ラーメン工房もあります。
ラーメンとドンブリの二大看板ですな。
しかし学生街のラーメン店にしては、ここもお高め。
ソウルは物価が高いんですね~やっぱり。
それとも成均館大学校の学生さんがリッチなのか?
「나가사키짬뽕(ナガサキチャンポン)」12000ウォン(約1200円)は気になります。
もっとも나가사키짬뽕はあくまで「長崎風」で韓国料理の짬뽕(チャンポン)の一種であり、本場長崎のちゃんぽんとは別物だと聞きます。
食べてみたい気はしますね。
成均館大学校界隈を歩いて街の雰囲気を味わいました。
このまま時間の許す限りソウル観光を続けます。
観光地巡りというより、こういう何気ない街歩きの方が最終日には気楽でいいですね。
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