2019年夏東京八王子旅行一日目(6)。高尾駅から八王子駅北口へ。武蔵野うどんたまやは素敵
負傷した足をいたわりながら、時間をかけて下山しました。
痛いです。
八王子霊園の入口あたりに宗関寺というお寺があって、境内に水戸藩家老の中山信治(なかやまのぶはる)が寄進した梵鐘があります。
梵鐘に刻まれた銘は水戸光圀に重用された、明出身の僧、心越興儔(しんえつこうちゅう)の書だという案内がありました。
父祖とその主君の霊を供養する家老に対し、光圀公が助力した…という背景でもありそうな。
そんな想像をしました。
あとこの宗関寺を出た南側には横地堤という場所があって、それは八王子城の城代だった横地監物が築いた堤でした。
私は気付かずに素通りしてしまいました。
その堤から西側が北条氏照(ほうじょううじてる)の家臣団の武家屋敷が並んでいた、根小屋地区だそうです。
それも気付きませんでした。
往路で見た住宅がまばらに立っていた界隈、戦国時代には武家屋敷があったということなのでしょう。
関節の痛みは酷く、だましだまし歩いています。
まだ旅の初日、しかも午前中なのにこの惨状、先のことが心配になってきました。
ようやく高尾駅にたどり着いて、息をつきました。
ここでいったん雨合羽を脱いで、電車に乗ります。
八王子駅まで戻るのです。
早朝、高速バスで乗り付けてすぐに南口に向かったので、これが北口の風景を見た初回です。
八王子駅北口。
大都会の風景でした。
やはり八王子は東京ということで、間違っていなかったんですね。
北口から北西の方角に伸びる歩行者天国、西放射線ユーロード(西放射線通り、八王子ユーロード)です。
凝った名前の通りですね。
このユーロード沿いには商店が多く、お買い物にも外食にも便利です。
ところで、ちょっと早めの昼食にしようと歩いているわけなんです。
今回の東京八王子旅、「武蔵野うどんの食べ歩き」も目的のひとつでした。
武蔵野うどんというのは、八王子を含む東京の多摩地区から埼玉県にかけて郷土料理として親しまれている、太くてコシの強い麺をつけ汁につけていただくうどんです。
東京23区内では食べられるお店が少ないのですが、多摩地区と埼玉県にかけては武蔵野うどんのお店が点在しています。
で、多摩地区の西端である八王子の中心地に、「たまや」という有名な武蔵野うどんのお店があると聞いてきたんですよ。
西放射線三崎町公園という公園のある角で東西に通る富士見通りに入り、西へ進みます。
夜のお店がテナントに入ったビルが多数並ぶ界隈に入ってきました。
ここですな。
武蔵野うどんたまや。
先客の人たちがいます。
現在10時30分、たまやは朝の8時30分から営業しているのです。
週末ですが、雨天のこともあってか行列が短くて運がよかったです。
城跡で負傷した埋め合わせですね。
並んでいます。
朝、八王子城跡の手前で、コンビニおにぎりを食べただけなので、おなかは空いています。
ところで、このたまや、八王子発の人気音楽グループ「FUNKY MONKEY BABYS(通称ファンモン、2013年解散)」メンバーの行き着けのお店らしいです。
ファンモンはテレビ番組でちょっと見たことがあるぐらいでよく知りませんでしたが、メンバーの三人は皆さん八王子の出身なんですって。
私も今回八王子に馴染みつつあるので、親近感が湧いて来ました。
お店にもファンモンメンバーにちなんだ「ファンモンうどん」というメニューがあるそうですよ。
まあ迷ったのですが、やっぱり、ファンモンうどんじゃなくて定番のメニューにしました。
肉きのこ汁うどん、850円です。
きのこ類、牛肉、ネギ等を甘辛い味付けで煮たつけ汁です。
武蔵野うどんの真髄、コシの強い太麺うどんです。
このうどんを熱いつけ汁につけて、具材と絡めながらいただくんですね。
うどんをすするのではなくむしろ「食っている」という野趣な気分で、がっつきました。
空きっ腹に吸い込まれていき咀嚼が追いつかない…。
とても美味しいですね。
郷土料理である武蔵野うどん。
それでいて若い現代人の舌にも馴染みやすいと思います。
いいものを発見した、と嬉しくなってしまいました。
店内もお客さんで混んでいます。
私は今回はうどんだけにしたのですが、他の皆さんはうどんの他に天ぷらメニューも盛んに注文しているようでした。
天ぷらが揚がる度に、従業員の方が「○○揚がりました」と知らせてくれるのですね。
その都度、揚げたてが食べられます。
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