『日本神話入門 『古事記』をよむ』阪下圭八

私、古墳が好きなんですね。

というのも私が住んでいる大阪府内にはですね。

「古市・百舌鳥古墳群」という広大な古墳エリアがありまして。

そのエリア内には古代の、天皇の古墳が結構あるのですね。

そうした天皇陵を巡って、歩くうちに。

古墳に埋葬されていた人々の時代がもっと知りたくなってきたのです。

日本神話入門―『古事記』をよむ (岩波ジュニア新書 (453))

阪下圭八氏の著作、『日本神話入門 『古事記』をよむ』です。

古事記』を中心に、『日本書紀』『風土記』などの記述も参考にして、日本神話の魅力を伝えてくれます。

岩波ジュニア新書の一冊で、文章は難しすぎず、簡単すぎず、入門にちょうどいい感じです。

 

古事記って、どうですか。

イザナギイザナミの国生み神話にアマテラスの岩戸ごもり、スサノオのオロチ退治。

そんな感じで、八百万の神々の活躍の印象が強いですよね。

ところが古事記は神代から神武天皇の登場を経まして、人の代の記述に移ります。

歴代の天皇にまつわる諸々の伝説、そしてヤマトタケル熊襲退治、東征の旅が語られます。

神だけでなく、人の世界の英雄の活躍まで古事記の記述は追っていたのですね。

古事記は8世紀に時の天武天皇の命で、稗田阿礼太安万侶の二人により編まれました。

同時期につくられた日本書紀が記録書としての側面が強いのに比べ、古事記は物語側面が強いのです。

今私たちが読んでも神代の世界を楽しめるのは、その物語的な魅力によるところなのでしょうね。

ヤマトタケルの伝説も本書で出てきて、彼の御陵を先日訪れた私には感じるところがありました。

本書は入門書でしたが、古事記の本編についても関心が深まりましたよ。

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日本神話入門―『古事記』をよむ (岩波ジュニア新書 (453))

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