沖縄料理を食べに行く、大正区。大阪市の旅
沖縄料理が食べたくなったんですよね。
沖縄料理と言えば、大阪市大正区に「リトル沖縄」と言われる界隈がありましてね。
どうせならそこまで行ってみよう、と街歩き好きの私は思ったわけであります。
大正区のリトル沖縄。
実は私、以前にも行ったことがあるのです。
しかし今回はブログ記事にして、皆様にご紹介しようという腹積もりで行って参りました。
JR大正駅から降りて参りましたぞ。
この大正駅界隈には飲食店が多く、若い人の姿も多く見られる活気のある場所です。
ご飯を食べるにはいい土地柄ですな。
しかし今回の私の目的地、リトル沖縄はこの駅界隈からさらに南下した土地にあるのです。
最近は暖かくなってきて夏っぽい気候で、夏好きの私なんかは嬉しい限りであります。
太陽の下、元気に歩いて参りましょう。
「大正通」という目抜き通りを歩いて行きます。
「三軒家」交差点であります。
まだまだ歩きます。
高所恐怖症の気がある私は、こういう場所を通るとなんだか怖気が走るのです。
しかし高速道路と陸橋の位置関係に、魅力も感じるわけです。
我ながら変な性分であります。
南へ南へ。
いまだ沖縄らしさを感じさせる風景には出会えていません。
ちょっと見に行ってみましょうか。
落合上渡船場。
街路樹にヤシの木が生えている界隈に来ましたよ。
これは沖縄っぽい?
実際の沖縄の街にヤシの木が生えているのかどうか、私はよく知りませんが。
このヤシの木、ショッピングモールの敷地に沿って植えられているもののようで。
リトル沖縄とは特に関係ないんですね。
渡船場に近づいて参ります。
この先に、本当に渡船場があるのかどうか…。
ありました。
落合上渡船場です。
渡し船の乗り場なのですな。
大阪市が運営していて、渡し賃は無料です。
近くに木津川の水門も見えます。
あの水門、なんとなく、東京の勝鬨橋を連想しました。
木津川の向こうに、西成区側の渡し場が見えます。
渡って行きたいですな。
しかし私は今回大正区に沖縄料理を食べに来たので、西成区に渡ってしまっては駄目なのです。
まずは沖縄料理を食べよう、と渡し場から引き返しました。
渡船場と大正通の間に、緑豊かな千島公園があります。
あの公園の中を通り抜けて大正通に戻りましょう。
JR大正駅で降りてから渡船場に至るまで緑少ない街を来ましたが、千島公園には木々に満たされた空間が広がっていました。
千島公園の中に、標高33メートルの昭和山があります。
標高33メートルって山としては大したことのない高さに思えますが、この昭和山がある大正区が、埋め立て地ですからね。
高低差の少ない海抜すれすれの埋立地に突如盛り上がる、33メートルの山。
そう言うとその高さもわかりやすいのではないでしょうか。
大阪市西岸の港湾部にあって、東側の奈良県との県境の山々まで眺められる場所でした。
豊富な緑に癒されます。
昭和山では、自然の山にあるのと同じく多用な植生が保たれているのだそうです。
蘇鉄が生えていると、沖縄というか南国っぽさを感じることができますね。
千鳥公園を出て、大正通に復帰しました。
再び南下の途上です。
ここからさらに歩きます。
リトル沖縄のある「平尾」という土地に行きますよ。
バス停の「平尾」です。
JR大正駅からここまで結構距離があります。
長距離を歩くのが苦手な方は、駅前から路線バスを利用した方がいいかもしれません。
平尾のバス停の前に、沖縄っぽい風景がありました。
三階に剛柔流の空手道場を併設した沖縄居酒屋店と、そのお隣のカネシロ薬局さん。
カネシロさんって沖縄っぽい名前かな、と思います。
金城武って俳優さんもいましたよね。
主にこの平尾界隈が、「リトル沖縄」なんですな。
アーケード商店街、「サンクス平尾」の入口に来ました。
しかしここに入る前に…。
商店街入口のすぐ左手にある、マルトミ食堂さんです。
こちらでお昼をいただきましょう。
今回の旅の第一目的、沖縄料理です。
界隈には沖縄料理のお店もいろいろあるようですが、私が知っているのがこのお店ぐらいなのです。
以前にも一度、入ったことがありましてね。
私は人見知りの激しい方なので、気安いお店に気持ちが流れてしまいました。
マルトミ食堂さん、店内はのんびりとした空気が流れる場所で、一見さんも入りやすい雰囲気です。
なごみます。
お店の方に、注文をお願いしましょう。
まずは入店早々のオリオンビールと、豆腐チャンプル。
沖縄料理と言えばゴーヤチャンプルが著名ですが、私はゴーヤの苦さが苦手でして。
この豆腐チャンプルをいただくことにしました。
250円。
しっかりした味付けで、美味であります。
お野菜たっぷり。
味の染みた卵とお豆腐が、美味しいのです。
またオリオンビールが喉越し良く、盃が進みます。
天国!
そして来ました、注文していたソーキそば、800円。
豚肉の塊とスペアリブとがごろごろ入った、ごついものです。
日本のうどんに近い麺は、幅広でしっかり歯ごたえ。
昆布だしの染み込んだ豚肉も柔らかくしっかり味で、美味しかったです。
昆布、大根等の野菜類もたっぷり入っていて。
豊富なお肉と併せ、何だか食べると体が鍛えられそうな気がする一品でした。
美味しくいただきました。
オリオンビールでほろ酔い加減、なおかつソーキそばでお腹もいっぱいになり、マルトミ食堂を後にしました。
改めて、サンクス平尾。
しかし以前に来たときもそうだったのですが、中を通ると、いわゆるシャッター商店街に近い場所なのですね。
閉まっているお店が多いのです。
かろうじていくつかのお店が開いている程度。
そんな具合なので、「リトル沖縄」に多大な沖縄要素を期待して出向くと、肩透かしを喰らうかもしれません。
しかしその商店街の中ほどに、今でも一件、沖縄産食品を扱うお店が残っていましてね。
大きなサーターアンダギーがひとつ60円で売られていました。
甘い香りがして外側さくさく、内側ふわふわのサーターアンダギー。
ドーナツのような、美味しい沖縄のお菓子です。
おそらくはラードで揚げているからでしょうか、こってりとした脂っ気はありますが、優しい甘さと食感でした。
美味です。
これは一緒に買いました、ルートビア。
北米産の飲み物で、本土ではあまり流通していませんが、沖縄では買えるのですね。
端的に言うと、シップの香りがする炭酸飲料です。
飲めば怪我が治りそうな。
優しい味のサーターアンダギーとは一転して、人工的な味わい。
件の沖縄食品店には伝統的な食品と共に、ルートビアにスパムなど、アメリカ産の輸入食品が並んでおりまして。
沖縄の食文化の縮図を垣間見ることができるのでした。
サンクス平尾を通り抜けて、街の南側へ。
念願の沖縄料理をいただくことが出来たので、今度は渡し船に乗ってみようと思うのです。
こちらも渡し賃は無料です。
だいたい15分間隔で運行されています。
私も乗ってみました。
木津川で船上に揺られながら、香港で乗ったスターフェリーのことを思い出していました。
一瞬の船旅ですが、大阪市内でこうした体験ができるとは思いませんでした。
この渡し船、対岸を行き来する、地域の方々の足なのですね。
木津川を越えて対岸の西成区にやって参りましたが、工場街のようなところで、右も左もわかりません。
歩道を丸ごと使った花壇です。
こんなのは初めて見ました。
綺麗なものですな。
この工場街から東の「新なにわ筋」に向かう途中に、津守神社があります。
新なにわ筋に向かいながら。
お稲荷さん等、いくつかの神様を祀る津守神社です。
この津守という土地界隈は、江戸時代に新田として開発されたんですって。
海辺の土地でも、田んぼって出来たんですね。
現在は、住宅と工場、各種の商業施設が新なにわ筋沿いに並ぶ土地柄です。
津守からさらに東に歩いて、地下鉄四つ橋線の岸里駅近辺に来ました。
この辺りまで来ると都会の雰囲気です。
JR大正駅からずいぶん歩きましたが、楽しい大正区の旅でした。
価格:100円 |