台湾旅行二日目(7)。紅毛城と八里の遠望。夕食は淡水名物
素敵な淡水の街。
これから高台にある紅毛城(Hóng máo chéng)を見学して参ります。
最初にスペインによってサン・ドミンゴ要塞として建造された、紅毛城。
紅々しい外壁が綺麗なお城でした。
スペインからオランダ、明、清、イギリス、と時代によってその所有国はめまぐるしく代わってきています。
領事館として使用していたイギリスから台湾政府に返還されたのはごく最近、1980年のことだそうです。
あの紅々した綺麗な外壁も、2メートル近い厚さがあるそうで。
海側から砲撃を受けることを想定して補強されているんですね。
敷地内にはイギリス式庭園と、イギリス領事館の建物が残っていて素敵です。
領事館の中を窓からこっそりのぞいたりといったこともできます。
前に神戸の異人館でも同じことをやった記憶が…。
この砲台群は、イギリス領事館時代のコレクションらしいです。
どういう意図で集められたのかはわかりませんが、要塞の雰囲気は出ていますね。
何気ない領事館のたたずまいですけれど、各国が取り合ってきた防衛の要を抑えているです。
ここで業務にあたる領事さんの誇りも高かったでしょう。
敷地から淡水河向こうの観音山が拝めます。
あちら側に行きたいな、と私は思いました。
紅毛城の敷地から坂道を降り、河沿いの環河道路に向かいます。
淡水海關碼頭(Dàn shuǐ hǎi guān mǎ tóu)です。
観光地化された埠頭なんですね。
以前に北九州の小倉でこんな風景を見たような。
ぼんやりと思い出しました。
埠頭から、観音山とその山麓の八里(Bā lǐ)の街がよく見えます。
近年旅した鹿児島の、桜島の威容を思い出しました。
日本の旅を思い出してばかりです。
しかし観音山の立地は桜島を彷彿させますね、本当に。
散策路沿いに、雰囲気のいいカフェなどもいくつか。
八里行きの渡し場が見えてきました。
日本の東海道には「七里の渡し」って名所がありますが、こちらは「八里の渡し」ですな。
距離の単位としての一里は約4キロで、七里の渡しは約28キロを移動するもの。
八里は32キロ…。
淡水河の幅が32キロあるはずもないので、「八里までの渡し」と言った方が正確ですな。
渡し舟のフェリー来てますね。
私も乗ってやろう、と思うのですね。
八里に渡りたくて。
しかしチケット売り場に近づいたら、そこに立っていたおじさんたちに止められました。
どうも、「次の便で八里に渡ったら、帰りの便が無い」ということみたいです。
八里には夜市があるので、遅くまで往復の便があるのかと思っていたのですが。
最終便は夕方なんですね。
八里側に泊まる予定ではないので、残念ですが渡し舟に乗るわけにはいきません。
がっかりしました。
未練がましく、まだ八里側の観音山を眺めています。
それにしても、本当に桜島。
しばらく見ていたい、素晴らしい眺望です。
名残惜しいので、淡水老街をしばらく散策して夕食を食べてから帰りたいと思います。
お土産にこれを買いました。
淡水の名物、鐵蛋(Tiě dàn)です。
鐵蛋って「鉄の卵」って意味ですね。
淡水は鉄道の街だから汽車の中で食べる卵ってことなのかな?と私は思ったんですね。
でもこの鐵蛋、持って帰って帰国後に食べたんですけれど、そうしたら「鉄」の意味がわかりました。
表面が、とても固いんです。
醤油と香辛料等でしっかり味付けした、煮卵なんですね。
表面はとても固くて弾力もあり、歯応えしっかり。
中の黄身部分は柔らかくなっています。
美味しくいただけました。
お酒の肴にもぴったりの一品であります。
ウズラの卵でつくった小サイズの鐵蛋、また各サイズの唐辛子味鐵蛋もありまして、いずれも美味でした。
ところで淡水の名物というと、もう一品あるんですね。
老街の中の飲食店街に、その名物を出すお店を見つけました。
楊鱻魚丸湯阿給店、長い店名ですね。
ところで「鱻」って見慣れない漢字、日本の音読みでセン、中国語ではXiānって発音になるらしいです。
それはともかく、上記の店名にある「阿給(Ā gěi)」っていうのが淡水の名物なんですね。
このお店でご飯にしましょう。
阿給が40元(約160円)、淡水魚丸湯(Dàn shuǐ yú wán tāng)が同じく40元。
この二つを注文しました。
魚丸湯と阿給。
魚丸湯は魚介のだしが効いたスープに、魚肉を練ったお団子が入っています。
お団子はふわふわ食感。
温かくて、しみじみと美味しく、元気が出そうな味でした。
阿給、要は日本のお揚げなんですね。
たっぷりの春雨を、揚げで包んでありました。
梅肉のソースでいただきます。
酸味の利いた梅味で、これは魚丸湯とよく合います。
こちらも美味しくいただきました。
このお店は店の奥に炊飯器とスープ鍋が用意されていて、セルフサービスでご飯とスープが自由にいただけるようになっています。
店員さんも気さくで、いい雰囲気のお店でした。
お店を出た後、老街を歩いて淡水車站まで戻り、台北までMRT(地下鉄)の列車に乗って帰りました。
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