韓国旅行二日目(5)。扶蘇山城を散策。落花岩、메로나(メローナ)、白馬江の遊覧船

城門から入り、敷地内の遊歩道を歩いて登っていきます。

木陰は涼しくていいのですが、それでも歩いていると喉が渇きます。

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蛇口が並んでいるのですが、水気が皆無です。

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「음용 금지 수질검사중이므로 당분간 음용을 금지합니다.」

って書いてありますね。

「음용 금지」が「飲用禁止」なのは私にもわかります。

Google翻訳にかけると「飲用禁止 水質検査中のため、当分の間、飲用を禁止します。」という日本語訳が出てきました。

ちょうど水が飲みたい折だったのですが…。

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扶蘇山城に入ったばかりだというのに、もう手持ちの飲料は底をついてしまいました。

できるだけ直射日光を避けて歩きたいと思います。

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泗沘楼という建物がありました。

1919年に建てられたそうなので、新しいのですね。

ただこの付近には百済時代の建物の礎石が残っているそうで、もともと同じような櫓は立っていたのかもしれません。

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白馬江(ペンマガン、錦江)がかろうじて拝めます。

 

泗沘楼の辺りからさらに遊歩道を進むと、「百花亭」があります。

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百花亭は白馬江を臨む絶壁上の「落花岩」の上に建てられた東屋です。

かつて唐・新羅連合軍が百済を攻め滅ぼした際、追い詰められた百済王朝の女官たちがこの崖から眼下の白馬江に次々と身を投じました。

その様子がまるで花が舞い散るようだったので、崖は落花岩と名づけられたとか。

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崖際には落下防止の柵がめぐらせてあります。

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よく建てたな、と思うようなごつごつした巨石の上に建ててあります。

私も百花亭にあがってみます。

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周囲に木が生い茂っているので、開けた眺望とは言い難いですが。

眼下の白馬江。

百済の女官たち、ここから飛び降りたんですね…。

 

百花亭で手を合わせた後、坂を下って遊覧船乗り場に向かいます。

扶蘇山城からは遊覧船に乗って白馬江に出られるのです。

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遊覧船乗り場の前には、百済時代の創建と伝わる寺院、皇蘭寺(コランサ)があります。

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皇蘭寺の前に、古い船着場の名残りです。

公州の公山城でも城内と錦江が繋がる場所には寺院がありました。

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私も皇蘭寺にお参り。

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お参りの後は、いよいよ白馬江に船出しましょう。

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と思って片道チケット4000ウォン(約400円)を買ったのですが、船出までしばらくありそうだったので、待合室の売店で何か買うことにしました。 

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韓国アイス定番の「메로나(メローナ)」が売っていました。

1000ウォン(約100円)です。

もう喉が渇きまくっていますからね…。

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写真の焦点も合わないぐらい喉が渇いています。

緑色の船着場の上では、메로나の美味しそうな彩色もわかりにくい。

ともかくまあ美味しそうで、舐めると実際美味しいメロンシャーベットなのでした。

前日にモーテルでいただいたパチモノよりもより美味しく感じます。

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餌を撒く人がいるので、鯉?だかなんだか、得体の知れない魚が船着場すれすれまで集まってきます。

白馬江の生物環境を垣間見ました。

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遊覧船がやってきたようですね。

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乗り込みましょう。

他にも乗客が多くて、船内は混み混みになりました。

私は船尾の甲板に出ます。

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雰囲気を出そうと帆は張ってありますけれど、実際はエンジンが動力です。

立っていて結構な振動でした。

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遊覧船は船着場を離れます。

航行が始まると船内でトロット(韓国演歌)のBGMが大音量で流れ始め、するとその曲に合わせて船内の年輩の乗客たちがいっせいに歌い始めたのでした。

韓国では知名度のある曲なのか、何か昭和を思わせる懐かしい曲調でした。

どうも『白馬江』という歌謡曲のようです。

私の傍らには小さい女の子を連れた若いお母さんがいて、彼女は曲に合わせて踊るように女の子に促し、自ら時代がかった伝統舞踊の手本を見せています。

船内の皆が一体になって白馬江の遊覧を楽しんでいるのでした。

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あの崖が落花岩の箇所ですね。

あの上から、百済の女官たちは次々と身を投じたのですね。

百済は滅び、その翌年には百済の遺臣とその援軍に来た日本の軍勢が、同じくこの白馬江にて唐・新羅連合軍に大敗を喫しています。

ここは、数え切れない人の命を飲み込んだ流れです。

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落花岩の前を通り過ぎながら、古代の儚い情景を目の前に見ようとします。

現実には船内の勇ましい韓国語の歌声と若い母子の踊りが続いているのでした。

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現代韓国人にとって百済という国はどういう意味合いを持っているのだろうか、などと想像しました。

f:id:kompirakei:20180924001121j:plain歴史の舞台になったこの流れを目にする機会は今回限り、そう思いながら見ています。

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束の間の遊覧を楽しみ、扶蘇山城城外のクドレ船着場で下船しました。

下船の際、船内の『白馬江』のBGMが止まった後も年輩の乗客の人たちが歌い続けていたのが印象的でした。

ここから扶余の市街地にいったん歩いて戻ります。

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