言い訳の東京旅行三日目(5)。朝のうちに廻る『街』のロケ地。「オカヤマビル」、タワーレコード渋谷店、スペイン坂
宮下公園(工事中)からタワーレコード渋谷店が見えます。
全国にあるタワーレコードの総本山でしょう、渋谷店は。
本店ですね。
タワレコの正面に回りましょう。
タワレコの前に出ようとしながら…。
神南郵便局前交差点の先の、特徴的なビル。
どうも見覚えがあるんですよね。
このビル、『街~運命の交差点~』に度々登場する、「オカヤマビル」ではありませんか?
やはりオカヤマビルです。
こんな見通しの開けた場所に建っていたとは、意外でした。
『街』の篠田正志(しのだまさし)シナリオでは、秘密組織「七曜会」の渋谷支部がオカヤマビルの7階にあり、篠田が何度も訪れることになります。
また細井美子(ほそいよしこ)という女性の主人公がいるのですが、彼女は交際相手との約束で5日間の間に痩せる必要があり、痩せるために街を奔走します(ちなみに細井美子を演じるのはお笑い芸人の伊藤さおりさんです)。
彼女のシナリオで細井が関わることになる宗教団体、通販会社、オーディションの会場、エステサロン、が軒並みこのオカヤマビルのテナントとして入っているのです。
篠田シナリオ、細井シナリオに特に関わりが深い場所だと言えましょう。
目の前に屹立する、オカヤマビル。
感無量です。
Google Mapsで調べると、ビルの名前は「メゾン渋谷」となっていて、それが現実のビル名らしいのですけれど。
オカヤマビルは、実はメゾン渋谷。
私の中ではオカヤマビルでしかありえないので、この情報は忘れましょう。
さらに言うと『街』のゲーム中ではこの神南の地ではなく宮益坂にあるという設定なのですがね。
また細井美子がタワレコ本店で働いている設定なのですが、ゲーム中の渋谷ではタワレコとオカヤマビルとが隣接していないので、細井がオカヤマビルを訪ねるときは宮益坂まで結構歩いています。
細井シナリオではエステサロン「エステ・デ・エリザベス」を訪ねてオカヤマビルに来ます。
ここで細井が出会うエステティシャン、名詞には何にでも「お」をつけて丁寧語風にしてしまう竹内ミドリが、狂気を感じさせる強烈なキャラクタでした。
ゲーム中の彼女の台詞からひとつ抜粋すると「<お身長-お100>がおブローカー法によるお標準体重になります。」…。
キレてますよね。
『街』は強烈なサブキャラの宝庫です。
オカヤマビル内に入ってみたい気持ちはあったのですけれど、中に用事も無いのに入るのもどうかと思い、遠慮しました。
見に行けそうな場所と言えば8階に「古代エジプト美術館」というマニアックな場所があるのですが、営業時間前だし入館料が1500円でお高め。
まあいつか機会があれば、ですね。
タワレコ前に出ます。
大きな建物です。
この正面玄関のアングル、ゲーム中によく出てくるし、テレビ番組でも見た覚えがありますね。
この中の書店売り場のレジカウンタで細井美子が働いていました。
営業時間前ですからね。
やはり素通りです。
『街』ロケ地に来ても施設の中に入らないからさくさくまわれていますけれど、ファンとしてどうなのか、というところはありますね。
目の前に来ればわりと満足してしまうところはあります。
買い物は渋谷の若者に任せましょう。
タワレコ前を通る井の頭通りを南へ。
インドの首相みたいな名前のビルがありますな。
緑に覆われて目の養分ですな。
ビルの隙間の空中通路の下を通る井の頭通りを歩いていきます。
この先から、観光名所のスペイン坂に通じる路地に抜けられるんです。
ロフトがありますね。
隣には西武渋谷店もあります。
どちらも、爆弾犯逮捕に奔走する「ゲーマー刑事」こと雨宮桂馬(あめみやけいま)のシナリオで雨宮が爆弾を探して駆け込んだ場所ですね。
この宇田川町界隈を雨宮が必死に走り回っていたのです。
正義感が強いゲーマー刑事が渋谷の街を走りまわり謎を解いていく雨宮シナリオ、『街』の中でも特に気分の盛り上がるアツいシナリオなのでした。
ゲーマー刑事と一緒に夢中で謎に取り組んだ記憶が思い出されます。
雨宮は折々に好物の「雪印コーヒー」を飲んでいるので、彼のシナリオを遊ぶときには私もコンビニで事前に買っておいた雪印コーヒーを飲みながらゲームするのが常でした。
今でも時々雪印コーヒーを飲みながらゲームをしています。
コーヒー牛乳が売り切れのときは大山乳業の「白バラコーヒー」で代替です。
人が少ない渋谷センター街というのは散策にはいいですが、少々物足りないですね。
活気があってこその若者の街でしょうか。
街並が、先に韓国旅で訪れたソウルの明洞のそれによく似ていると思いました。
明洞に行ったときは「センター街に似ている」と思いました。
先にあるビルに「角海老」と看板が出ています。
角海老って有名なボクシングの角海老宝石ジムの関係かな、と思ったら、なんと風俗店でした。
ところが後でよくよく調べると、ボクシングの各海老宝石ジムを経営しているのがその風俗店を経営する角海老グループだということ。
絶句してしまいました。
こんな目立つところで風俗店が営業してるなんて、センター街って開放的なところなんですね。
角海老には向かわずスペイン坂の路地に入ります。
もう入口から若干傾斜してますね。
入口脇に岩が転がっていて、「スペイン通り」と銘打ってあります。
この岩、夜中で暗いと足引っかかって転びそうですね。
この辺は夜も暗くなることはないんですかね。
ゆるーい傾斜です、坂って言うには緩い。
脇の路地の奥に「プリ専門店」ってあるんですが…。
この路地の付き当たりまでわざわざ歩いていって「プリ」が何かを調べる勇気は私にはありませんでした。
坂を上ります。
ライブハウスとかスペイン料理店とかいろんな店舗が狭い路地を挟んで集まっている感じは楽しいですね。
玩具箱的なね。
これから人が増えてくればこのスロープに若い人が座ったりして渋谷の名所っぽい雰囲気を醸しだすことでしょう。
上りきって後ろを振り返るとこうでした。
曲がりくねっているのでスペイン坂の全貌は見えません。
『街』ではスペイン坂は市川文靖(いちかわふみやす)シナリオに一瞬登場したくらいですね、私の記憶では。
スペイン坂を訪れた市川が、確か若者文化の批判をしていたような…。
密かに純文学を志向するドラマ作家の市川文靖、彼を演じるのはお笑い芸人のダンカンさんでありました。
得体の知れない存在に精神を脅かされながら、志向する純文学作品を実現して自らの尊厳を守ろうと戦う市川。
ダンカン以外では考えられない、というぐらい市川文靖がはまり役になっています。
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