2019年12月沖縄旅行三日目(2)。久米の福州園。福建省の職人が造成した本格的な中国式庭園

孔子廟に続きまして、隣接するこちらに来ました。

福州園です。

久米に福建の移民たちが暮らしてきたことに由来して、那覇市福建省福州市とは姉妹都市を結んでいます。

その縁から、1992年に、中国福建省から職人を呼び寄せて造園された本格的な中国式庭園です。

私は香港旅行の時に現地で綺麗な中国式庭園を見て以来、そうした庭園の雰囲気が好きなんですね。

もう一つは、花村萬月の『沖縄を撃つ!』という過激な紀行本の中にこの福州園を訪れる件があって、印象に残ってもいたのです。

そう言う訳で、那覇に来たら必ず訪れると決めていました。

観覧料は大人一人200円でした。

由来はわかりませんけれども石のレリーフですね。

私以外にも観光客がわりと来園していたのですが、欧米人と中国人が半々で、日本人はほとんど来ていないようでした。

期待通りの中国庭園の雰囲気に、満足しています。

池のほとりに回廊を備えた涼亭が建っています。

鯉のえさが100円で売られていますね。

なかなかセンスのあるデザインの紙ケースに入って鯉のえさが出てきました。

鯉のえさってこんな感じなんですね。

回廊の縁に立つと、こちらの影を認めて鯉たちが一斉に集まってきました。

気の早いのはもう口を開けています。

断続的にえさを投げ込むのですが、それでもえさを取り合う鯉たちの荒々しさ。

感銘を受けました。

人口の岩山から滝が流れるという趣向であります。

しかもその山の上には東屋が設けてあり、そこまで登ることもできます。

凝っていますね。

そして洞穴になった岩山の中を探検することもできるんですね。

凝りまくったつくりです。

滝の裏側は窓状になってますね。

水に飛沫がかすかに顔に当たる気がしました。

東屋からの眺めはこんな感じでした。

福州園の周囲は緑で囲まれて、外部とは隔絶された空間を作り出していますね。

石山から降りました。

小さな橋もきっちり中国様式になっています。

敷地内に石の七宝塔も立っています。

以前に上海の七宝教寺で七宝塔を見たことがあります。

日本では二階建ての多宝塔か五重塔が主流ですが、元々、仏教の原典に忠実なのは中国式の七宝塔であるらしいと以前に知りました。

この福州園では七宝塔が向かい合って二本立ち、対になっています。

中に入れるようです。

下から見上げると、上まで空洞ですね。

不思議な空間になっていました。

ひと休みできる東屋ですが、ちょうどいい個室状になっていました。

適度に狭い空間に入っていると落ち着くんですよね。

これは龍柱ですね。

中国の道教、また沖縄の琉球文化においても定着した建築のモチーフらしいですね。

首里城内にもあるそうですが、福州園のこれは琉球式ではなく中国式の龍柱だということです。

布袋さんですね。

園内の隠れたところに多くの発見があります。

もうすぐ新春です。

福州園で中国要素をたっぷり吸収することができました。

一見、沖縄まで来て沖縄文化と無関係なものを見ているようですが、やはり久米は福建からの移民たちが暮らした土地ですから、この福州園は土地の文化を体現する場所だと言えるでしょう。

日本国内でこれだけの中国式庭園というのも稀有だと思いますし、訪れる価値は多分にあると私は思います。

そう思って私は福州園を満喫しました。

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