マインドフルネス瞑想
もう一年ぐらいは続いていると思うが、「マインドフルネス瞑想」という一種の瞑想を毎日やっている。
なぜそれを始めたかと言うと、日ごろからもう少し頭をよくできないか、人並みぐらいに頭を回転させられるようになれないかと悩んでいて。
その過程で、マインドフルネス瞑想が知能を向上させるという内容のウェブ記事を多数発見し、読み漁ったのがきっかけだった。
「マインドフルネス」という語彙が「瞑想」の前に付く由来を私ははっきりとは知らない。
瞑想は前提として宗教的な教義に基づく行為であり、対照的に「マインドフルネス瞑想」はそこから肝心の宗教要素を排除しているので、本来の「瞑想」とは必ず区別がいると。
うろ覚えだが、そんなことだったと思う。
極端な理解のうえで言うなら、宗教の儀式の体裁を、全く違う目的に転用しているような行為だと思えばいいのかもしれない。
ともかくも、私は頭を良くしたいという動機でマインドフルネス瞑想を真似事で始めた。
ヨガマットの上に略式で座禅を組み、目を閉じて、腹式の深呼吸を繰り返す。
自分の呼吸に意識を向け、雑念が浮かんだときには呼吸に意識を戻すように努める。
そういう手順をとる。
海外の研究結果で、毎日20分以上のマインドフルネス瞑想を続けている間、知能が向上すると。
そういうことを聞きかじり、当初は20分のマインドフルネス瞑想を行っていた。
だが日を経るごとに20分の長さが苦痛になり、10分に短縮、今は5分だけにしている。
起床直後と就寝直前の一日二回である。
短縮化し過ぎたか、悲しいことに、一年続けて頭脳が明晰になった、という自覚は無い。
だが別に自覚していることがある。
マインドフルネス瞑想を始める前よりも、物事を客観的にとらえるようになり、感情の起伏がわずかに緩やかになった。
何か自分にとって不快な出来事が起こっても、「あ、不快な出来事が起こっているな」と体の外に一枚フィルターをかけて眺めるような。
そんな感じになっている。
と言っても、疲れているとき、心身の余裕の無い時には以前通り怒りっぽくなることはやっぱりあるのだが。
そういう自分の感情の起伏に振り回される頻度がともかく減じた。
マインドフルネス瞑想を正しく行えているかどうかは、元が真似事なので、自信はない。
仮にマインドフルネス瞑想としては失敗していても、一定時間、心を落ち着けて深呼吸を続けることで、副交感神経優位の体質になるのでは。
そう素人なりに思い込んでいる。
私の経験の上では知能の向上については未知数だけれど、心の平静を得る方法を探している人には、マインドフルネス瞑想もひとつの手段としてお伝えしたい。
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