『手間のかかる長旅(025) 義侠心が強く喧嘩っ早い友人』

時子(ときこ)は体が震えた。 「私、警官に脅されたんだから」 言葉を絞り出した。 「でも、巡回中の警官だったんでしょう?そういう人は普段は派出所にいるんじゃない?警察署じゃなくて」 町子(まちこ)は冷静に受け答える。 「そんなのわからないよ。警察署にも業務があって、そっちにいるかもしれない」 「どうなん…