『手間のかかる長旅(029) 警察署の食堂で話を切り出す町子』

時子(ときこ)はようやく自分の弁当にありつくことができた。 ランチジャーに仕込んできた手作りの弁当を、警察署食堂のテーブル上に広げている。 ほうれん草のおひたし。 うずらの煮卵。 市販のソーセージ。 そして、みそ汁である。 食堂で食事をとることがわかっていたなら、みそ汁は用意してこなくてもよかったのだが…