『瞬殺猿姫(3) 猿姫が打ち据える、船着場の髭武将』

猿姫(さるひめ)は殺気立っていた。 周囲から、敵意に満ちた多数の視線を受けている。 こういう状況では、猿姫は殺気立たずにはおれないのだ。 彼女の連れの織田三郎信長(おださぶろうのぶなが)は、心配そうに猿姫の背中を見守っている。 猿姫は、棒術の達人である。 棒術のみが彼女の取り得と言ってもいい。 彼女は幼…