『瞬殺猿姫(20) 一子は生きる。猿姫には負けない』

どうしたらいいだろう、と猿姫(さるひめ)は思案しながら歩いている。 神戸城の本丸御殿である。 背中に棒を担いで、通路を歩いている。 客人が、他家の城内をむやみやたらと歩き回るのは、あまり褒められたことではない。 だが、歩き回って城内の様子を確かめないといけないのだ。 この城が、本当に城攻めを受けるのかど…