『瞬殺猿姫(23) 膳を疑う猿姫と慶次郎』

客間の外から城の下女の声がかかり、昼食の膳が運ばれてきた。 一行の主、織田三郎信長(おださぶろうのぶなが)。 彼の武芸の師匠、猿姫(さるひめ)。 表向きは三郎の家臣ながらその実は人質、蜂須賀阿波守(はちすかあわのかみ)。 伊勢の土豪と称する男、滝川慶次郎利益(たきがわけいじろうとします)。 この四人分の…