『瞬殺猿姫(30) 猿姫に路銀を取られたままの一子』

織田三郎信長(おださぶろうのぶなが)と蜂須賀阿波守(はちすかあわのかみ)は、神戸城の本丸御殿にいる。 三郎、阿波守の順に前後に並んで通路を歩いている。 緊張した面持ちで足早に歩く三郎に比べ、後ろからついていく阿波守は気楽な表情をしている。 神戸城の城主、神戸下総守利盛(かんべしもうさのかみとしもり)と…