『瞬殺猿姫(6) 猿姫と三郎、下克上を提案される』

すでに、日は落ちている。 座敷の隅では、燭台の上のろうそくに火が灯っている。 一行は、ろうそく明かりに照らされた座敷で車座になって、議論している。 猿姫(さるひめ)と織田三郎信長(おださぶろうのぶなが)。 そして蜂須賀阿波守(はちすかあわのかみ)。 彼らは港に程近い白子の宿場に、宿を取ったのだ。 伊勢街…