『瞬殺猿姫(8) 身だしなみの猿姫。脅しをかける髭武将』

可愛らしい、さえずる小鳥の声が障子窓のすぐ外から聞こえる。 織田三郎信長(おださぶろうのぶなが)は、気持ちよく、まどろんでいた。 弟である織田家当主、織田弾正忠(おだだんじょうのじょう)の手によって。 三郎は、故郷、尾張国を追われた。 行きがかり上、同行している棒術の達人、猿姫と共に。 ここ数日の間は敵…