『瞬殺猿姫(25) 眠る猿姫を巡り、客間は荒れる』

織田三郎信長(おださぶろうのぶなが)は、緊張で固まった体を動かそうと躍起になった。 傍らに、眠り薬を嗅いでしまった猿姫が横たわり、眠っている。 その二人の目前に、刀を手にした男が迫っていた。 男は、滝川慶次郎利益(たきがわけいじろうとします)と名乗った。 しかし得体の知れない相手だ。 本当の名など、わか…