『酔拳』ジャッキー・チェン
香港映画が気になってたのです。
香港に旅するつもりですから、香港映画を見ていれば、ロケ地に行けたりとか。
そういう楽しみがあるかもしれませんものね。
それに、映画を字幕版で見ていれば、広東語のリスニングにもなると思ったのです。
そういうわけで、最近いろいろ見ています。
これ、面白かったです。
武術道場の跡継ぎである主人公は、少しばかり強いことで調子に乗って、いたずらをしたり放蕩三昧の暮らしをしています。
喧嘩沙汰をおこしても懲りず、見かねた父は主人公の根性を叩き直すため、武術の達人を呼んでしまいます。
主人公の大叔父にあたるこの達人は酔拳の使い手でありました。
達人に捕まり、彼の住む小屋で共同生活をしながらスパルタ的稽古を受ける主人公。
しかし次第に師弟関係を深めて、酔拳の技を身に着けていきます。
そんな中、街に来た凄腕の暗殺者が、主人公の父を襲います。
師匠と共に駆けつけた主人公は、父を助けるために酔拳の技を振るうのです。
本当は私、暴力描写とか人の生死が描かれるような作品は苦手なのですね。
カンフー映画も激しいものになれば、そういう描写があるだろうとためらいました。
ただ、いきつけのレンタル店にある香港映画が、カンフー映画くらいしかなかったのです。
選びようがない状況でした。
まあジャッキー・チェンのカンフー映画ってコミカルなイメージがあるから、最初の一本にはいいのではないかと。
実際、本作は暴力描写はあっても全体を通してコミカルな作風で、楽しく見ることができました。
カンフーによる殺陣も、動きが素晴らしく、つい見入ってしまいます。
厳しい師匠の稽古から脱走した主人公が、出合った敵に屈辱的な目に遭わされたあと、自分から師匠のもとに帰ってくるシーンは涙なしでは見られません。
若者の成長の物語なのですね。
厳しく主人公をしごきながらも、どこか暖かい目で見守っている達人のたたずまいも、いいですね。
終盤には弟子と師匠のゆるい友情のようなものが垣間見えて、心地よい映画でした。
カンフー映画ってあまり見たことがなかったのですが、結構いいもんだな…と思えましたよ。
これから、他にも面白い作品を開拓していきたいです。
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