2020年2月姫路旅行一日目(3)。手柄山回転展望台、手柄山交流ステーション。街中にも残る姫路モノレールの跡
手柄山中央公園の散策を続けます。
西洋式庭園と西洋城壁風の展望台とがあって、異国情緒を感じる空間です。
展望台の上から、手柄山駅方面を向いています。
温室植物園のある南側を向くと、地平線の向こうに工場の煙突などが見えました。
姫路の港湾部は、埋め立てられて広範囲に工場地帯になっているのです。
手柄山回転展望台です。
以前は展望台の中にレストランがあって、内部のフロアごとゆっくり回転し移り変わる風景を眺めながら食事ができる名所でした。
2018年に営業を停止してしまい、展望台の内部には入れません。
外からはよく見えませんが、内部でのフロア回転も止まっているはずです。
できたらレストランが営業している間に訪れたかったのですが、時期を逸しました。
公園内で、姫路市立水族館は今も営業中です。
水族館の入り口付近に隣接して、「手柄山交流ステーション モノレール展示室」があります。
ここは元は姫路モノレールの駅舎だった建物だそうです。
見学します。
内部には往年のモノレール車両が保存されています。
姫路モノレールの正式名称は姫路市交通局モノレール線といいます。
姫路大博覧会の開催に合わせて、手柄山公園内にこのモノレール線の駅が開設されました。
手柄山公園と姫路駅の間を結ぶ短距離の路線だったようです。
博覧会開催の1966年から運行開始し、利用客減少等により1974年に休止、1979年には完全に廃止されました。
実質操業していたのは博覧会以後、10年足らずの間だったのですね。
車両の内部に入ることもできます。
綺麗に整備されています。
車窓から御座候の広告が見えます。
大阪の百貨店でも買える定番お菓子の御座候、普段はあまり意識しませんが、姫路名物なんですよね。
姫路大博覧会開催当時の手柄山公園を再現したジオラマです。
また別に姫路モノレールの路線と駅舎とを立体的に再現したジオラマもあります。
姫路駅と手柄山公園駅との間に、大将軍駅があったそうです。
高層ビルの3階と4階を吹き抜けにしてモノレール駅プラットホームを設けてあるという、渋すぎる建築でした。
この高層ビルには公団住宅がテナントとして入っていたそうです。
ただこの大将軍駅、姫路駅からわずか数百メートルの位置にあったので、中間駅として利用する意味の希薄な立地ではありました。
モノレール線姫路駅も現在の山陽姫路駅付近に簡素な仮設駅舎を設けた程度のもので、半端な状態のまま運用していたようですね。
短期間で廃止され、この交流ステーションの駅舎跡を除いては姫路の市街地に高架の跡をわずかに残すばかりの、幻のモノレール路線でした。
市街地に出て、その姫路モノレールの高架跡を間近で見たいと思います。
手柄山公園界隈から姫路駅界隈にかけて、南北に流れる船場川沿いに高架が見られます。
しかし残念なことに、ちょうどモノレールの橋脚を解体工事中なのでした。
この旅の直後にもう工事が終了するというということなので、モノレール跡の橋脚を見られる最後のチャンスに姫路を訪れたことになります。
姫路モノレールの存在を知らなかったので偶然なのですが、幸運だったと思います。
また、モノレールの高架跡がこうなっている場所もあります。
モノレールの橋脚の周囲に樹木を植えて緑化し公園にした場所なのです。
しかし毛羽だったような枝に覆われた橋脚の外観が怖すぎます。
このように橋脚が残る箇所もあります。
橋脚を残して高架が取り払われ、元々は高架下にあった建物が露出したような状態になっています。
かつての姫路モノレールの面影を残す橋脚は面白い存在なのです。
ただ、そういう歴史的意義を無視すると、巨大で異様なオブジェとしてある種の不気味さを感じさせる存在でもありました。
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