言い訳の東京旅行一日目(8)。焼麺劔を偵察。神田川、都電荒川線、甘泉園公園。素敵な早稲田燈幻郷
早稲田通りから再びR.O.STARの裏口横の路地に入ります。
コーヒーとチーズケーキをいただいたばかりなんですけれど、実はR.O.STARから近場にもうひとつ、目当ての飲食店がありました。
道沿いに日本語学校があり、アパートも多い界隈です。
「高田馬場二郵便局」を越えて、ファミリーマートのある角までまっすぐ北に進みます。
その角で右手、東に曲がるんですね。
すぐ北側を神田川が流れている、住宅街の路地です。
学生さんらしい、若い人たちの往来が多いです。
いい感じの界隈だな、と思いました。
早稲田大学の近場。
大きな材木店の前をさらに進んで。
ありました。
まだ開店前でしたけれど。
ラーメン店、「焼麺劔(つるぎ)」高田馬場本店です。
高田馬場には堀部安兵衛(ほりべやすべえ)関連の史跡を見に来たのですが、実は焼麺劔の存在も、東京旅行の折の高田馬場散策を決めた動機のひとつでした。
ここは焼麺劔という店名通り、「焼麺」なる名物メニューを提供する人気店なのです。
お昼の営業は11時から15時まで。
夜の営業時間は18時からということで、開店までまだ数時間の間があります。
その間に高田馬場を散策してきましょうか。
実は朝食べたラーメン二郎がいまだにおなかに重く効いていまして、ちょっとラーメン一杯食べるのも覚束ないのでした。
さっき食べたチーズケーキはかろうじて別腹に入ったのです。
あと数時間歩けば本腹も少しは空くだろう、とは思うのですが…。
焼麺劔には後で戻ってきます。
この際、近くにあるのだから、神田川を拝んでおきましょう。
歌のタイトルにもなったくらいで有名な川ですけれど、私はまだ見たことがないのです。
焼麺劔の近くから細い路地を北に抜けて、神田川の川沿いの通路に出ました。
夕暮れの神田川ですな。
鴨が泳いでますな。
赤い手拭いマフラーにしたり。
横丁の風呂屋で待ったり、待たせたり。
今でも若い二人の日常があったりなかったりしそうな。
下宿っぽいアパートが、界隈に多いです。
ただ柵が高く、神田川を見下ろすのもひと苦労です。
また焼麺劔前の路地に戻りました。
焼麺劔から少し東に歩いたところにあるこの小さな「まつ川公園」は、何かのアニメ作品だったか漫画作品だったかのロケ地になったと。
ネット情報を得ています。
作品名は失念しました。
読者の皆様の御検索にお任せします。
すぐ横に階段があるんですね。
階段上に公園のもみじからの落ち葉が多いですが、まだ緑です。
階段を登り切るとふくろうのモニュメントが立っているのでした。
ふくろうが見ている先の高台の上も、細い路地と集合住宅が立ち並びます。
この辺り、高田馬場駅からも至近でなおかつ静か、なかなか住みやすそうです。
まつ川公園の脇までまた階段を降りて、そのまま東に路地を進んで行きます。
明治通りに出ました。
この南の「馬場口」という交差点で早稲田通りと明治通りが交差しています。
私は北の交差点へ。
北の交差点「高戸橋」で、都電荒川線の車両を見ました。
北の雑司が谷、学習院下の停留所を通って来た荒川線車両が、この高戸橋でカーブして新目白通りに入ります。
神田川沿いの新目白通りをこの先の面影橋、そして終点の早稲田の停留所まで走るのです。
これは早稲田駅停留所から来た車両ですね。
雑司が谷、大塚、飛鳥山と王子駅前等の停留所を経由して、遙か東の終点、三ノ輪橋停留所まで向かいます。
きっと長い旅になるのでしょう。
私は十年近く前の東京旅行で池袋に行った際に、雑司が谷停留所から早稲田停留所まで乗ったことがあります。
そのときに今歩いている界隈も車窓から見たはずなんですが、あんまり覚えていませんでした。
面影橋停留所です。
なんだかこの停留所界隈、香港旅行で乗った新界地区を走るライトレール(軽鉄)の、元朗の街の駅まわりを思い出させる風景です。
香港の元朗の人にこの面影橋停留所界隈を見せたら、たぶん納得してくれるんじゃないかと思います。
面影橋停留所の先で、南側の路地に入りました。
面影橋停留所の傍らに、甘泉園公園があるんです。
元々は尾張徳川家の土地で、その後には御三卿の清水徳川家の江戸下屋敷。
明治時代には子爵相馬家の庭園となり、昭和に入ると隣接する早稲田大学の管理化に置かれます。
その後、昭和44年に新宿区が買収し、区立公園として開かれました。
中は回遊式の日本庭園になっています。
公園の前に同じ型の自転車がむやみに停めてあります。
上海でよく見たレンタル自転車ですな。
都内散策で観光客が気軽に使えるのなら、かなり便利だと思います。
「早稲田燈幻郷」という試みが成されている模様。
何か園内をライトアップしているようなのですね。
冬場の開園時間は、午前7時から午後5時まで。
もう午後4時半をまわっているので、もうすぐ閉まってしまいます。
急ぎ足で門をくぐりました。
早稲田燈幻郷。
素晴らしいものでした。
私のこの写真で魅力が伝わるかどうか、心もとないです。
黄昏時のうす暗闇の中、照明が水面を照らし、淡い光を反射しているのでした。
お茶にして美味しい、甘い水が泉から湧く。
そんな由来を持つ甘泉園です。
池の周囲ではちょうど子供たちが鬼ごっこに講じていて、私は何か幻を見るような思いでした。
真冬になると樹木に掛けられたあの三角の「雪吊り」の上から雪が積もって、また美しい風景が見られるそうです。
蛍の光を思わせるような、優しげな明かりを水面に眺めて、思わず嘆息してしまいます。
素敵です。
甘泉園公園に、高田馬場に来てよかった。
そう思いました。
暗くなってからこんな美しい風景が見られるのに、午後5時に閉園してしまうのは、少し惜しいような…。
しかしおそらく午後5時前の黄昏時が、美しさのピークになるのでしょう。
絶妙な時間に入園できたのは、幸運でした。
※追記
後で調べたところ、早稲田燈幻郷の開催期間は11月17日から12月9日までの開催で、12月27日現在は終了しています。
また早稲田燈幻郷の開催期間中は、甘泉園庭園公園の閉園時間は午後8時まで延びるということでした。
夜の庭園の風情も楽しめたのですね。
来年の開催にも期待しましょう。
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