2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『Economics:The User's Guide』Ha-Joon Chang

お金が欲しい。 日々そんな思いでいるのですが、どこかにお金が落ちてないものですかね。 Economics: The User's Guide お金のことが頭から離れなくなったので、こんな洋書を読みました。 ケンブリッジ大学で経済学を教えている先生、Ha-Joon Changの著書で…

『瞬殺猿姫(18) 三郎は、猿姫を城主に会わせたくない』

猿姫(さるひめ)に深呼吸をうながし、落ち着かせたところで。 織田三郎信長(おださぶろうのぶなが)は、ようやく彼女を放した。 「お座りくだされ、猿姫殿」 蜂須賀阿波守(はちすかあわのかみ)が寝そべっている傍らを、手で示した。 「嫌だ」 猿姫はかぶ…

香港旅行四日目(5)。スターフェリーに乗る前に。富豪雪糕のソフトクリーム

新界を観光している間は、大雨で弱っていたのです。 ところが妙なもので、尖沙咀(チムシャツォイ)界隈に帰ってきたら、雨が上がってしまいました。 もう午後をまわっていますし、特にどこへ行くという目途も無かったのです。 でも雨は上がったし、時間もあ…

『瞬殺猿姫(17) 阿波守を爪弾きにする猿姫』

北伊勢の神戸城、縁側に猿姫(さるひめ)と織田三郎信長(おださぶろうのぶなが)はいる。 忍びの一子(かずこ)がその場を立ち去った後も、二人は途方に暮れている。 南近江の大名、六角家と共に。 西の関家が、この城に攻めてくる。 「六角家の力を借りた…

香港旅行四日目(4)。尖沙咀(チムシャツォイ)に戻ってお昼。潮州料理のワンタン麺と鴛鴦茶(ユンヨンチャー)

香港の北部一帯、新界。 別名ニューテリトリー。 かつて、南の香港島を拠点にしたイギリスが、後から進出した場所だからそう呼ぶのですね。 今日は朝早くに宿を出て、半日近く、この新界で過ごしました。 屯門(チュンムン)の青山寺(チンサンチー)。 元朗…

『瞬殺猿姫(16) 一子の知らせを疑う猿姫』

「お二人の逢引を邪魔して、申し訳ございませんでした」 忍び装束の女、一子(かずこ)は、二人に深々と頭を下げた。 この女は何をしに来たのだろう。 そう思い、猿姫(さるひめ)は相手の頭頂部をにらみつける。 言葉通り、本当に「逢引」を邪魔しに来たの…

香港旅行四日目(3)。中国本土に近い漁村、流浮山(ラウファウサン)。カキの貝殻壁を拝む

いまだ雨の新界です。 元朗(ユンロン)の市街地に戻ってきました。 お買い物が楽しそうな街です。 しかし、私にはまだ観光すべき場所が残っているわけで。 ここで時間を使っている余裕はないのです。 これから、香港と中国本土の境界に近い、流浮山(ラウフ…

『瞬殺猿姫(15) 神戸城の縁側で、猿姫と一子』

猿姫(さるひめ)は、縁側の上に立っている。 織田三郎信長(おださぶろうのぶなが)は、縁側の縁に腰掛けたまま。 振り返って見ている。 一子(かずこ)は、猿姫と向かい合ったまま、顔を三郎の方に向けていた。 彼女は三郎の目を見つめて、笑いかけている…

香港旅行四日目(2)。現代に残る客家の城壁村、錦田吉慶圍(ガムティンガッヒンウァイ)

引き続き、香港は新界の旅を続けて参ります。 屯門(チュンムン)の青山寺(チンサンチー)にお参りした後、山を降りて軽鉄の青雲(チンウン)駅ホームに戻りました。 まだ朝は早いです。 これから、さらに北部の元朗(ユンロン)という街に行くつもりなので…

『ロシアとサンボ 国家権力に魅入られた格闘技秘史』和良コウイチ

私、サンボという格闘技には、もともと興味があったんですね。 ロシアとサンボ -国家権力に魅入られた格闘技秘史- 『ロシアとサンボ 国家権力に魅入られた格闘技秘史』を読みました。 和良コウイチ氏の著作です。 サンボをご存知ない方もおられるかもしれま…

今日の即席麺この一杯。蒙古タンメン中本北極ラーメン

こないだ、「蒙古タンメン中本辛旨飯」を食べたんですよね。 蒙古タンメン中本辛旨飯。 セブンイレブンで販売している、辛いコンビニ食品であります。 まあ、なかなか美味しかったですね。 それからまだいくばくも経ってないんですがね。 また蒙古タンメン中…

香港旅行四日目(1)。香港屈指の古刹、屯門(チュンムン)の青山寺(チンサンチー)

香港滞在もついに四日目に突入。 四泊五日の旅でして、この日が観光できる最後の日なんです。 というわけで、最後まで香港を満喫したいと思います。 九龍半島の北部一帯、「新界」と呼ばれるエリアを巡ってみるつもりなのです。 地下鉄に乗って、屯門(チュ…

『瞬殺猿姫(14) 不審の三郎、苦しい猿姫』

北伊勢の神戸城、本丸の御殿。 猿姫(さるひめ)たち一行は客間をあてがわれ、しばらく滞在することになった。 それぞれの刀、鉄砲など、没収されていた武具も返却された。 与えられた部屋に来て荷物を置くなり、さっそく猿姫は、愛用の棒の手入れにかかる。…

『瞬殺猿姫(13) 神戸下総守との交渉に当たる、三郎と猿姫』

「下総守殿っ」 織田三郎信長(おださぶろうのぶなが)は、上座に向かって前のめりになった。 「まずは見てくだされ。この羽織を」 下品でいやらしい絵柄が描かれた己の羽織を、指先でつまんで強調する。 「拙者、着の身着のままで、逃げてくる他なかったの…

香港旅行三日目(7)。旺角で茶餐廳グルメの夕食。路上カラオケ

ランタオ島から戻って参りました。 九龍半島の旺角の街に宿を取りましたよ。 安宿で部屋が狭いので、寝る時間ぎりぎりまで外を散策することにしました。 これは「女人街」ですな。 女性用下着ですとか女性向けの商品を主に扱う屋台が並んでるんですね。 買う…

『河原ノ者・非人・秀吉』服部英雄

骨太な読書になりました。 河原ノ者・非人・秀吉 [ 服部英雄 ] 服部英雄氏の著作、 『河原ノ者・非人・秀吉』です。 室町から安土・桃山時代にかけて、社会を支える一翼を担っていた被差別階級の人々。 さらには、その被差別階級に一時的に属しながらも、日…

『Stargirl』Jerry Spinelli

今日、こんな本を読みました。 再読でして、今までにも二回ほど読んでいます。 Stargirl Jerry Spinelliさんの著書、"Star Girl"です。 アメリカ児童文学の名作です。 洋書多読のファンの間では、わりと知られた本だと思います。 アリゾナ州の田舎町、ミカに…

暑い日には、辛い食べ物をどうぞ。そら豆のチリコンカン

こう暑い日が続くと、温かくて辛い食べ物が食べたくなりますよね。 そんなわけで、私は夕食に好物のチリコンカンをつくりましたよ。 またです。 今日はそら豆が余っていたので、そのそら豆をチリコンカンに入れてしまいました。 玉ねぎ、トマト、キドニービ…

『瞬殺猿姫(12) 猿姫に目をつける、神戸城の若殿』

猿姫(さるひめ)、織田三郎信長(おださぶろうのぶなが)そして蜂須賀阿波守(はちすかあわのかみ)。 彼ら一行は、神戸城の主の間で座って待機している。 中庭に面した障子戸が開いた。 城主である、神戸下総守利盛(かんべしもうさのかみとしもり)が現れ…

香港旅行三日目(6)。ランタオ島で拝む大仏様。寶蓮寺(ポーリンジー)

大澳(ダイオー)で漁村の風情を満喫して、いい気分です。 後は、ランタオ島は大仏で有名なんですね。 その大仏だけ見て帰ろう、と貪欲な私は思ったんですね。 天壇大仏って言うそうなんですが。 大澳に来る途中で、バスの車窓から山の上に大仏の背中を見ま…

『瞬殺猿姫(11) 神戸城、首の心配する猿姫』

北伊勢の神戸城を本拠とする武家、神戸家。 猿姫(さるひめ)一行は、現当主である下総守利盛(しもうさのかみとしもり)を訪ねてやって来た。 神戸家は、同じく北伊勢の亀山に本拠を置く武家、関家の支流にあたる家柄である。 もっとも、家柄としては関家の…

自作連載小説のお知らせ。『瞬殺猿姫』

こんにちは、金比羅系です。 皆様いかがお過ごしですか。 暑くなりましたね。 猛暑ですね。 私、夏生まれなもんで、猛暑が来るとなんだか心が浮かれてしまうんですよ。 あちこち知らない土地に旅に出ては、夏の日差しの下を歩き回る。 最高です。 夏嫌いの方…

『瞬殺猿姫(10) お伊勢参りはできない猿姫』

通路の脇で、壁にもたれかかって。 猿姫(さるひめ)は、指先を噛んでいる。 彼女は愛用の棒を傍らに立てかけて、思案しているのだった。 宿の下女が来て、彼女を一瞥して通る。 「お嬢さん、えらい今日はおめかしして、どこへ行くん?お伊勢参り?」 「いや…

『瞬殺猿姫(9) 猿姫と物置部屋の者』

狭くて暗い、物置部屋の中である。 猿姫の首には背後から腕がからみついている。 あごの下にかかるその腕に、猿姫(さるひめ)は指を立てた。 人間の腕に存在する急所の位置を、猿姫は熟知している。 「待て、何もしないから」 猿姫の殺気を気取ったらしく、…

『瞬殺猿姫(8) 身だしなみの猿姫。脅しをかける髭武将』

可愛らしい、さえずる小鳥の声が障子窓のすぐ外から聞こえる。 織田三郎信長(おださぶろうのぶなが)は、気持ちよく、まどろんでいた。 弟である織田家当主、織田弾正忠(おだだんじょうのじょう)の手によって。 三郎は、故郷、尾張国を追われた。 行きが…

香港旅行三日目(5)。ランタオ島、大澳(ダイオー)散策。水上住宅、野良猫、カレー団子

ランタオ島の西端、水上住宅で有名な漁村、大澳(ダイオー)にやって参りました。 観光客が多く、活気があります。 バスターミナルの近くには飲食店、お土産店も軒を連ねています。 来るなり猫ちゃんに遭遇しました。 漁村だから魚が取れて猫が多いのかも、…

香港旅行三日目(4)。ランタオ島のバス乗車、オクトパスカードで失態。大澳(ダイオー)へ

貝澳(プイオー)で水牛の群れに会えましたし、満足したんですね。 ですが、ランタオ島には見所がたくさんあるんです。 島の西の端にある大澳(ダイオー)って場所も、有名なんだそうですよ。 歴史のある漁村で、伝統的な水上家屋が見られるとか。 そういう…

ついつい混同しがち。パパイアとポーポー

私、香港で南国フルーツを見たり食べたりして、気に入りましてね。 日本ではなかなかお目にかかれないものが、現地のお店に多かったのです。 南国フルーツは、各種ビタミン等の栄養素を豊富に含むそうですから。 この暑い夏場を乗り切るために、できるだけ食…

香港旅行三日目(3)。ビーチと湿地帯、水牛の群れ。ランタオ島、貝澳(プイオー)の旅

さて、引き続いての香港はランタオ島の旅であります。 梅窩(ムイオー)のバス乗り場で、貝澳(プイオー)方面行きのバスに乗りました。 先の失敗には懲りています。 今度は、バスのドライバーさんに、持参のガイド本を見せました。 貝澳の項目の、野生の水…

G始め。あまり語りたくない、殺伐とした事柄

先ほど出没したのですよ。 何がって、Gがです。 Gです。 このGというのは、ある昆虫の名の頭文字を取ったものでしてね。 おわかりですか。 こう表現しておわかりいただけないのだとしたら、それはそれで結構です。 よほど清潔な場所にお住まいなのでありまし…