習作の端切れ

将来、短編小説を書き溜めて電子書籍で販売しようという目論見があって、文章を書いている。

でも、その短編の数が揃わない。

書きかけて冒頭で頓挫する作品の端切れが溜まっている。

長編を書き上げるにはあらかじめ緻密な構成を練ることが必要で、それは自分は不得意だからとりあえず勢いでも書ける短編をものしよう、という考えだった。

その短編を書き上げる勢いというものが、作品がひとつ完成するまで続かない。

何が問題なのだろう。

短編を書く前に私はプロットを練らず、まず何か題材になる事柄を思い浮かべ、そこから展開を無理くり広げていくスタイルを取っている。

その過程で、気分が乗って筆が進み展開が次々と繋がることもあれば、途中で袋小路に行き当たって止まってしまうこともあって。

後者がほとんどなので、短編の端切れがたまっている。

そのうち止まっている箇所から広がる新たな展開を思いつくこともあるかも、と思ってそうした端切れたちを保留状態にしている。

寝かして熟成してくれれば理想だ。

もっと頻繁に、「あの小説のあのシーンから、こう展開できるな」とか、都合のいい発想が湧いてこないものか。

実は運よく完成した短編は、そうして発想を得て一応の物語の着地点まで展開した作品なのだ。

稀有な例と言える。

ただその完成品の完成度がどの程度なのかは、作品を完成させることとはまた別の課題として考える余地が残る。

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