2019年10月サーターアンダギーを目当てに大正区。大阪市の旅
まあ定期的に大正区の沖縄食品のお店に色々買いにいくことがあるんですが。
夏に東京の吉祥寺に行った際、ハモニカ横丁でタコライスを食べたんですね。
それ以来、沖縄熱がくすぶっていたといいますか。
沖縄に行くより気軽に大正区、という。
阪神高速17号の下をくぐる横断歩道です。
ここ好きです。
「泉尾」の交差点ですね。
沖縄食品の店とか飲食店が多い平尾地区は大正区の結構南の方にあって、JR大正駅から路線バスに乗るのがおすすめなんですが、私はだいたい歩いていきます。
大正区は埋立地で、アスファルトが日光を溜めて放熱するので夏場だと歩くのはきついですね。
昨今は10月ぐらいでも暑い気候になってきましたが。
商店街、サンクス平尾に着きました。
わりと閉まっているお店が多い、いわゆるシャッター商店ではあるのですが。
沖縄物産店とか、沖縄の豆腐を売っている豆腐店、精肉店なんかのお店が今でも営業しています。
沖縄物産店、沢志商店です。
実はこのサンクス平尾まで来なくても、大正駅の近くにも沖縄物産店があって、沖縄の食品はひととおり買えるんです。
でもこの沢志商店で売られているサーターアンダギーが特に美味しいもので、それ目当てに私はここまで歩いてくるのでした。
サーターアンダギーは、豚の脂で揚げたドーナツのようなお菓子です。
サーターアンダギーと、あとは沖縄で流通している炭酸飲料のルートビアをまとめて買いました。
ルートビアは元々アメリカからの輸入品で、沖縄では日常的に飲まれているものです。
大阪ではあんまり売られていないので、珍しくて買いました。
サーターアンダギーが食べたくて我慢できないので、近場にある公園で食べます。
でかいです。
表面は固めに揚がってて、中は弾力がある柔らかい生地です。
黒糖の味付けで、大変美味しいです。
ひとつ食べても、まだ食べ足りません。
普通のルートビアでも珍しいのに、クリームソーダ味はなおのことレアですな。
どんな味だったかは忘れました。
参考に普通のルートビアのことを言うと、サロンパス風味の強いコーラ、といった味わいです。
あとコーラにはカフェインが入っていることが多いのですが、ルートビアにはカフェインが入っておりません。
コーラもルートビアもアメリカの古い飲み物で、似ているようで調法には明確な違いがあるんですね。
大正駅に戻る途中、千島公園に寄りました。
この南国感がいいですね。
公園の中にある昭和山の山頂からあべのハルカスが見えるんですが、木々が生い茂っているので見通しはそこまで良くないです。
芝生の上で猫を見つけたので近づこうとしましたが、猫の方では距離を保つので近づけませんでした。
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2019年10月落語に出てくる阿弥陀池を見に行く。大阪市の旅
私、落語わりと好きなんです。
上方落語だと桂米朝師匠、東京落語だと三代目三遊亭金馬師匠の落語が好きでCDをよく聴いてました。
その上方落語で、「阿弥陀池(あみだいけ)」という演目があるんですよ。
まあどういう話か、そこに出てくる二人の男の会話をざっくり再現すると、
「ええか、新聞を読まんとな、ものがわからん」
「何言うてまんねん、わて新聞なんか読まんけど、なんでも知ってまっせ」
「なら聞くがおまはん、和光寺という寺にこないだ、強盗が入ったのを知っとるか」
「それは知らんな。そんなことがおましたんか」
「和光寺は尼寺や。強盗に出くわした尼さんはピストルを向けられたが、動じなんだ。かえって強盗を説得にかかった」
「たいしたもんやな」
「『あなたさんも悪いお人ではなさそうな。尼寺に強盗に入るなどというはあなたさんの考えではおまへんやろ。誰ぞに行けとそそのかされましたんか』尼さんがこう聞くとな、」
「ふんふん」
「強盗が答えるに『へえ、阿弥陀が行け(阿弥陀ヶ池)と言いました』」
「なんでんねんそれは」
「そういう作り話や」
「なんや、作り話かいな」
「ほれみい、おまはんは新聞を読まんから、こうやって作り話されても『嘘や、そんな話は新聞に載ってなかった』ということが言えん」
「ほんまにもう、馬鹿にしやがって」
こうして担がれたおっちょこちょいの男が、憂さ晴らしに近所の家々に飛び込んでは自分も同じように作り話で人を騙そうとするのです。
でも元がおっちょこちょいなうえに物を知らないのでうまくいかない。
そういう噺です。
二人の男の会話に出てくる和光寺というお寺は実在していて、その境内には阿弥陀池という池も実際にあるのだそうです。
その落語の題材になった和光寺と阿弥陀池、私も見に行ってみようと思いました。
阿弥陀ヶ池の最寄り駅は大阪メトロ西長堀駅になりますが、私はだいぶ南のJR環状線大正駅で降りました。
ちょっと遠めから街の散策をする考えでした。
大正駅から大正橋を渡った先の、千日前通りを東に歩いて行きます。
ここは時々歩いていますが、歩道が広くて散策が気持ちいいです。
「汐見橋」の交差点で左手に曲がり、新なにわ筋を北に行きます。
道頓堀川にかかる汐見橋の上から西を見ると、大正駅北の京セラドーム大阪の屋根が見えます。
新なにわ筋です。
この辺りは北堀江の街になります。
各外国語の書籍も多数所蔵していて、外国語学習者にはかなり有難いスポットです。
図書館の際に「木村蒹葭堂邸跡」の石碑が立っています。
木村蒹葭堂(きむらけんかどう)は江戸時代中期の文化人です。
酒造業を本職としながら、民間の本草学者でもあり、様々な文化、芸術にも通じていて、彼の屋敷が近辺の文化人のサロンとなっていたと。
その屋敷の跡地に図書館が出来たんですね。
大阪市立中央図書館から、新なにわ筋をまたいで東側に渡り、さらに一区画分歩くと、あみだ池筋という小さい筋に出ます。
そのあみだ池筋の東側に和光寺があり、和光寺境内に阿弥陀池があります。
本堂お参りの後、阿弥陀池の前に出ました。
なんでも、阿弥陀池は和光寺が建立される前からこの場所にあったそうです。
古代に、朝鮮半島の百済国からもたらされた仏像が、物部氏による仏教排斥の動きにあってこの池に沈められたと。
そういう古い伝承があって、信仰の場所になっていたそうです。
長野県の善光寺の縁起ではご本尊について「難波の堀江から引き揚げた阿弥陀如来像を信濃国司が信濃に持ち帰った」としているようです。
この阿弥陀池があるのは北堀江の街で、古代から界隈が堀江と呼ばれていたのなら、やはりここがそうなんですかね。
和光寺のお寺が建立されたのは江戸時代に入ってからだそうで、どうも善光寺に関係する故地ということで、後からこちらにもお寺を建てたという流れのようですね。
思った以上に仏教色の濃い場所でした。
まあ、お寺の境内にあるなら当然ではありますね。
古代にこの阿弥陀池から出た仏様が、今は遠く離れた善光寺におわすのだとすると、感慨深いですね。
いつか、善光寺にもお参りしたいと思いました。
大阪市の旅でした。
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2019年9月岩湧山ハイキング。河内長野市の旅
皆さま、岩湧山を御存じでしょうか。
近隣の金剛山ほど著名ではありませんが、南大阪では知る人ぞ知るハイキングスポットであるらしいのです。
山頂にススキが群生している風景が見どころです。
先々月に東京の高尾山、先月に金剛山、とハイキングした私は、ちょっと味をしめたのでした。
天気のいい週末は、手頃な山でハイキングをするに限ります。
近場なのですが、私はこれまでに登ったことがありません。
で、岩湧山に出かけてきました。
岩湧山への行き方ですが、南海電鉄の河内長野駅が最寄り駅になります。
駅前ロータリーにある路線バス乗り場から、滝畑ダム行きのバスに乗りましょう。
運賃は540円、約48分の道のりです。
河内長野駅から金剛山へ行く運賃が480円でしたから、それより高いですね。
そう言いつつ、私は身内に車で現地まで送ってもらい、山の北側の山裾にある岩湧寺方面から岩湧山に入ることにしました。
ついでに岩湧寺にも参拝していきます。
ところで、この岩湧寺の周辺は加賀田という土地で、昔は加賀田荘と呼ばれていました。
ここに鎌倉時代末期、大江時親(おおえときちか)という人物が住んでいたという伝承があります。
大江時親は鎌倉幕府の実力者、大江広元(おおえひろもと)の曾孫です。
彼は越後(新潟県)、安芸(広島県)、そして河内(大阪府東部)に所領を持っていました。
そして彼がこの河内の加賀田荘に在住していた折、同じく現在の河内長野市内にあった観心寺で学問を学んでいた幼い頃の楠木正成(くすのきまさしげ)に、兵法を教えたそうです。
これもあくまで伝承ではあるのですが。
観心寺で暮らしていた少年時代の楠木正成が、加賀田荘の大江時親の所まで、兵法を学びに通ったというのです。
現在では同じ河内長野市内とはいえ、加賀田荘も観心寺もそれぞれ離れた山の中にあり、遠方でした。
それだけ正成が兵法の習得に熱心だった、ということなのですね。
後に千早赤坂の山城に篭り、軍略で鎌倉幕府の軍勢を翻弄した智将楠木正成の知略の源泉を、地元では同時期に在住した(と伝わる)大江時親に求めています。
鎌倉幕府の滅亡後、大江時親は安芸の所領に移り、安芸郡山城を築城します。
その彼の血筋が、後の戦国大名、毛利元就(もうりもとなり)にまで繋がるのですね。
どこまでが史実でどこまでが伝承かはわかりませんが、兵法の巧みな偉人たちが繋がる、面白い話ですよね。
ちなみに現在でも加賀田には大江時親の邸宅と伝わる古民家が残り、彼の末裔の方が居住しているそうです。
大阪府指定の文化財にはなっていますが、一般公開はされていません。
私も今回お屋敷の外観だけでも見たかったのですが、案内等も出ておらず、行き方がわからなかったため、仕方なく岩湧寺に向かいました。
岩湧寺は、本殿と多宝塔の周囲にしゃくなげの花が咲き乱れて、なかなかの雰囲気でした。
修験道の開祖、役行者の創建というので、奈良時代に出来たお寺ですな。
本堂は江戸時代初期の建築だそうです。
多宝塔の方は天文年間(西暦1532年から1555年)の建築だそうで、室町時代の作です。
お参りして、岩湧寺の裏手から岩湧山の登山道に入りました。
石積みの、なかなか渋い登山道です。
山の隙間から、富田林市方面の風景が見えました。
なぜ富田林市とわかったかというと、金剛山ハイキングの時と同様、小さくPLの塔が見えたからです。
宗教団体の施設ですが、いい目印になってますね。
樹木の間から、ちらほらと他の登山客の姿も見えました。
岩湧寺側の登山口からは、一時間足らずで山頂まで来ることができました。
「ここから先の茅(カヤ)場は滝畑自治会の所有」と書いてありますね。
山頂にはススキ(茅)が群生していて、その茅は昔、民家の屋根を吹くのに使われたのです。
滝畑地区というのは現在滝畑ダムのある周辺の集落です。
以前、その滝畑地区にある「ふるさと文化財の森センター」内を見学したことがあります。
その敷地内に、展示用に古民家が保存されているのを見ました。
その古民家は、岩湧山の茅を使って定期的に屋根を新しく吹くのだと。
そういう風に解説されていました。
山頂です。
確かにススキが群生していました。
ススキの向こうに大阪平野が広がっています。
ススキの背が高いのでこちらも背伸びしないといけませんが、ススキの背さえ見越せば見通しはいいです。
おそらく夜間に星空を見るために一泊したのでしょう。
テントを張っている人たちがいました。
この辺り、空気は澄んでいるから、夜空が綺麗なんでしょうね。
大阪湾まで見渡せます。
ここに来るのは初めてで、期待した以上の景色でした。
満足です。
金剛山に匹敵する景色の良さですね。
ここでお昼にします。
麻婆カレーメシ。
お湯を沸かす装備はありませんが、魔法瓶の水筒にお湯を入れて持ってきました。
ここにお湯を入れて、混ぜ混ぜ。
…まあ出来上がり見た目はそこまで美味しそうに見えないですが、辛くて美味しかったです。
食べた後のゴミは袋に入れて、ちゃんと持ち帰りました。
山頂にゴミを捨てるところはありません。
昔は行楽客向けのリフトか何かあったのか、発着場の跡がありました。
山頂から降りてきました。
この山の盛り上がり、若干ですが奈良の若草山を思い出させるところがありますね。
下山の際、登山道のすぐ脇に鉄塔が立っていました。
下をくぐれるようになっていました。
『ジョジョの奇妙な冒険』の第4部に、鉄塔の中に閉じこもる男の話がありましたよね。
鉄塔って送電線が通っているので危ないのでは?
感電とかするのでは?
という危惧があったので、下をくぐりながらも鉄塔自体には触れないように気を付けていました。
実際のところはどうかわかりませんが。
滝畑ダム側の登山口に向かって下山しているのですが、こちら側の登山道の方が道が険しく、距離も長いように感じました。
駅からの交通の便がいいのは滝畑ダム側ですが、岩湧寺側登山口からのルートの方が昇り降りは容易だと思います。
バニラアイスをチョコレートコーティングした上からクランチまぶしてあって。
登山の後に食べると、美味しさも三割増しでした。
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2019年8月金剛山でハイキング。大阪府の旅
二泊三日の八王子旅に行ってきた翌月なんですが、天気が良かったので金剛山ハイキングに行こうと思い立ちました。
金剛山は大阪府千早赤阪村と奈良県御所市の県境にまたがっている山です。
八王子の高尾山に登った余韻がまだ残っていて、軽いハイキングがまたやりたかったんです。
さっそく登って参りましょう。
大阪側からだと、金剛山までの鉄道最寄り駅は南海高野線の河内長野駅か、近鉄長野線の富田林駅からになりますね。
最寄駅とは言ってもそこから金剛山までは距離があり、とても歩いて行くことはできません。
まあ登山の先達の中には、歩いて行く猛者もいらっしゃるようですけれど。
河内長野駅、富田林駅、どちらの駅からも、金剛山登山口停留所までの路線バスが出ています。
一般の登山客はこちらを利用するのが常道であります。
片道の運賃が480円、乗車時間は30分ほどでした。
途中、金剛山キャンプ場を通ります。
BBQ場なんかがあって、よさげな施設です。
BBQいいですね。
私は荷物運ぶ車を持ってないし、BBQするような知人もいないので、縁無いですがね。
どうにか一人BBQする手立てを考えようかと思います。
紫陽花というとだいたい6月のイメージだったんですが。
すでに8月に入ってるのに綺麗な花が咲いてました。
山の上で気温が低くて紫陽花の花が遅くまで残ってるとか、何か理由がありそうです。
視界が開けました。
そろそろ頂上、展望台にも着きそうです。
尾根と尾根の谷間をくぐるような山道ですな。
ちょっと山城の中の通路みたい。
鉄製の展望台が出てきました。
いいですね。
登りましょう。
いきなりですが、もういい景色でした。
眼下から響く蝉の鳴き声を聞きながら。
風が気持ちよかったです。
どっちがどっちだかわかりませんが、たぶんこれが西の大阪湾の方の景色だったと思います……。
雲が立ち込めて、海岸線までは見えませんね。
電波塔らしきものが三本頭を出しています。
あちらがたぶん金剛山山頂の方かと思います。
山頂の国見城跡の展望台からは、大阪平野が見渡せるはずです。
行きましょう。
この鉄塔展望台も、高所恐怖症の人でなければなかなか楽しめると思います。
私は軽度の高所恐怖症なので、あまり足元は見ないようにしていました。
東京の高尾山と比べると、金剛山の方は登山口に商店も少なく交通も不便なのですが、観光地化されてない良さがあると思います。
山頂近くの平地部分には、金剛山はごく古い修験道の聖地でありますので、修験道に関わる神社、史跡等が点在しています。
これは高尾山とも共通しますね。
金剛山で一番標高が高い地点は、この葛木神社の境内になるようです。
お参りしました。
祭神は一言主大神です。
古い神様で、『古事記』には雄略天皇が葛城山に狩猟に入ったところ、山中で自身にそっくりの姿の神に遭遇したと。
そういう記述があるそうです。
それが一言主の神だったのですね。
信仰としては、「願い事を一言で祈願するとかなえられる」神様だと信じられています。
お参りの際もこのことを覚えておくとよいですね。
金剛山頂の広場にやって参りました。
ここはかつて南北朝時代の武将、楠木正成(くすのきまさしげ)が築いた国見城の城跡でもあります。
平地の真ん中にPL(パーフェクト リバティー)教団の白い「PLの塔」がかろうじて見えますね。
わかりますか?
富田林市周辺が見えているわけですね。
国見城というだけあって、河内国(大阪府東部)から和泉国(大阪府南西部)までは頑張れば見渡せる感じです。
摂津国(大阪府北西部、兵庫県東南部)まで見るのはちょっとしんどいぐらいですかね。
天気がよければ摂津方面も見えるかも。
自分で握ったんじゃなくて、コンビニで買ったおにぎりですが。
こういう絶景を眺めながら食べるおにぎりはたまりませんね。
ちなみに、国見城址の近くにある金剛山山頂売店では、お酒とか軽食類なんかも販売しています。
山頂までの物資は確か剛力の人が運んでくるので、なんでも割高になってますが。
おでんなんかが名物です。
自販機でカップ麺も買えます。
大阪府側の登山口から山頂近くまで移動できる金剛山ロープウェイですが、営業休止中です。
どうも運営元の千早赤阪村の財政状況がよくないらしいです。
先に前を通ったキャンプ場の近くにも村営の温泉施設と飲食店があったのですが、そこも営業を終了して閉鎖されてしまいました。
金剛山は大阪近辺の登山趣味ハイキング趣味のある人には人気があって、登山者数は少なくないはずなのですが。
登山者がお金を使う要素が少ないので、千早赤阪村は儲からないんですね。
難しいものですね。
せめて温泉施設が、登山口の近くにあれば。
高尾山口駅横の極楽湯のように、登山なりハイキングなりを終えてひと汗流してから帰るっていう需要は、絶対根強いはずだと思うんですが。
京王高尾山極楽湯は京王電鉄の運営、金剛山でも南海電鉄か近鉄が商業施設等の運営に一役噛めば、千早赤坂村の負担も軽くなりそうなものなんですけど。
これまでにどこの会社も参画していないところを見ると、収益が見込めないということなんでしょうね。
何かと高尾山と比較しつつも、やはり地元、南大阪の山。
今後、コロナ禍が終わった後にはまた、府外、海外から来る人たちにも登って親しんでもらいたいと思うのでした。
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2019年夏東京八王子旅行三日目(2)。東福院坂を上り、迎賓館赤坂離宮へ。武蔵野うどんじんこで、武蔵野うどんの食べ納め。帰ります
東福院坂(天王坂)を登って、北の新宿通りに戻りたいと思います。
途中、坂の右手に愛染院というお寺があって、境内に塙保己一(はなわ ほきいち)の墓所があったのでお参りしてきました。
塙保己一は江戸時代中期の国学者で、『群書類集』という大部の叢書を刊行したことで著名です。
『群書類集』は日本古代からの宗教、文化、芸術等に関わる古文献等を収集、編纂したものです。
塙保己一は幼くして視力を失いながら、優れた記憶力を活かして国学の道に入り、この大事業を起こすに至りました。
彼の死後、引き継いだ弟子たちによって『群書類集』は完成したということです。
私は『群書類集』を目にしたことはないですが、塙保己一を尊敬しています。
愛染院には他に、内藤新宿に初めて宿場を開設した高松喜六の墓所もあります。
また私は気づかなかったのですが、愛染院の東南には西念寺という寺院があって、ここは服部半蔵正成(はっとり はんぞう まさなり)の開基だそうです。
二代目服部半蔵として知られる人物ですね。
本能寺の変の際、堺の街から領地の三河に脱出する徳川家康の「伊賀越え」を助けて名声を上げた、あの服部半蔵です。
彼は本能寺の変より以前に、主君徳川家康の嫡男、松平信康(まつだいらのぶやす)の自害の場で、その介錯を任されています。
松平信康の母は今川氏の縁者、築山殿でした。
徳川家康は同盟者である織田信長から、築山殿と信康とが武田家に密通していることを疑われ、妻と嫡男を自害に追い込むほかなかったのでした。
そしてその自害の介錯に関わった服部半蔵は、松平信康の供養のために、西念寺を開基したのだそうです。
主君の跡継ぎを手にかけるわけですから、半蔵が抱えるものがどれだけ大きかったかは察するに余りあります。
それで西念寺の境内には松平信康の供養塔と、服部半蔵の墓所とがあります。
私も旅の間に存在に気付いていれば是非なく西念寺にお参りしていたのですが、あいにく気付かずに愛染院だけお参りして素通りしてしまいました。
名所史跡等が密集する東京都内の旅では、こういうニアミスがわりと頻発します。
JR四谷駅の駅前、「四谷見附」の交差点まで来ました。
この南に迎賓館赤坂離宮があるんですよね。
近くまで行ってみましょう。
敷地を囲う鉄柵が白くて装飾もお洒落なんですね。
敷地の外から眺めるだけのつもりだったのですが、門から観光客が次々と敷地内に入っていくので、興味を引かれました。
見学できるらしいんですね。
迎賓館の建物内を参観するには1500円とか2000円とか料金がかかるのです。
でも建物外の庭園を見学するだけなら事前申し込み不要で料金も300円だけでいいとのことでした。
それで私は庭園だけ見せてもらうことにしました。
門の中に入って、持ち物チェックを受けた上で庭園内に通されます。
案内にあたる警備員の方々の対応も丁寧でした。
迎賓館が、これがまた大きな建築なのでした。
建物の南側です。
こちらは裏側、「主庭」がある側です。
植え込みの園芸もお花が整えられています。
この主庭の背後は森になっていて見通しが利きませんが、その森の向こうには皇室の方々がお住まいの御用地、その敷地が広がっています。
噴水を眺めていて心が和みました。
内部もさぞや立派なのでしょう。
こちらが迎賓館の北側で、正面口になりますね。
迎賓館の上には守護神なのか、甲冑の武者?らしい装飾が見えます。
鳳凰?なのか。
わかりませんが、迎賓館を霊的に守護する鳥でしょう。
参観の予定は当初なかったのですが、この雰囲気、来てよかったと思いました。
あとは大阪に帰る前に、目をつけておいたお店で昼食をとります。
今日は朝から、ここに来るのが楽しみでした。
四ツ谷駅の西、「四谷一丁目」交差点の近くにあるお店、武蔵野うどんじんこ四谷店です。
お店の名前通り、武蔵野うどんが食べられるお店です。
都内で武蔵野うどんを提供しているお店はわりと少なくて、ここは貴重なスポットと言えます。
じんこは四谷店の他に、三軒茶屋にも店舗があるそうです。
入店すると、内装は民芸風居酒屋の雰囲気でした。
昼はランチ営業しながら、夜は武蔵野うどんと天ぷら等を肴に飲めるお店なのでしょう。
いいですな。
肉ネギつけ汁うどんを頼みました。
800円です。
夏場なれど、雨降って若干肌寒いところだったので、この湯気の上がる武蔵野うどんが、もう。
肉とおネギとお揚げたっぷりの甘いつけ汁です。
武蔵野うどんはやはりこれ、極太のもちもちうどんですな。
大変美味しゅうございました。
これで大阪まで、腹持ちしそうです。
いつかは、武蔵野うどんの食べ歩きをしに、多摩地区と埼玉県内とを旅したいと思います。
バスタ新宿から、高速バスで大阪に戻りました。
三日間分の八王子旅記事、執筆に長くかかってしまいましたが、どうもお付き合いありがとうございました。
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2019年夏東京八王子旅行三日目(1)。八王子を去る。新宿、四谷歩き。四谷四丁目交差点、田宮稲荷神社跡、須賀神社
二泊三日の八王子旅、三日目に入りました。
この三日目はお昼に新宿発の高速バスで大阪に帰るので、午前中だけの観光です。
朝のJR八王子駅構内コンコースです。
八王子駅は、西都のマンモス駅という趣で。
東京の西の端と言えど乗降者数が半端ないということは、実際に来てみてよくわかりました。
これで見納めの、八王子駅ホームです。
さようなら八王子。
中心部は都会だけど全体的には鄙びてていい感じの土地だったので、気に入りました。
またお邪魔したいです。
これから中央線で新宿駅まで乗るのですが、通勤時間帯に来てしまったことに気付いて、じわじわと背筋が寒くなってきました。
心配した通りで、乗り込んだ新宿方面行きの電車は、八王子駅を出発した時点でほぼ満車に。
私は座ることもできなかったです。
その後、新宿駅まで1時間10分ほど乗車したと思いますが、次第次第に乗客が増え、満員電車と化しました。
コロナ禍でこれだと感染を心配しているところですが、この旅の当時はただただ息苦しいと思うばかりでした。
新宿駅東口から出て参りました。
本来なら八王子旅なので、帰りも八王子駅発の高速バスで帰ればよかったんですが、新宿近辺で観光したい場所があったので。
新宿バスターミナルから帰ることにしたわけです。
自分の中の東京観光欲が勝り過ぎて、いまいち八王子に徹底できてない八王子旅でした。
しかしその後コロナ禍に突入したことを考えると、気になるところを方々回っておいてかえってよかったかと思っています。
観光の前にバスタ新宿(新宿バスターミナル)に先に行って、バス乗り場に近いコインロッカーに荷物を預けてきます。
都心と地方とを繋ぐ玄関口、バスタ新宿。
お馴染みです。
NEWoManというのがよくわかりませんが、NEWoManというビルにバスタ新宿がテナントとして入っている、ぐらいの感じでしょう。
バスタ新宿のコインロッカー、容量が大、中、小とあってそれぞれ2時間ごとに300円、200円、100円ずつ料金が加算されます。
私はボストンバッグ持ちだったので無理くり押し込めば小サイズで十分でした。
リュックひとつで身軽になって観光できます。
バスタ新宿前のこの新宿感。
雨降ってますけど観光楽しんでいこうと思います。
新宿御苑に立ち寄ったのですが、開園時間まで間があって閉まってました。
まあ今回は他に目的地があるので、あくまで門前に立ち寄っただけです。
新宿通りを歩いて、「四谷四丁目」の交差点まで来ました。
以前の旅の時に見た開放的な広告看板、苦情があったためか経年のためか不明ですが、お芋の看板に差し替えられてました。
お芋、腸にいいですよね。
看板の乗ったビルに入っているお店、らぽっぽファームの広告でした。
一階がお店で、二階はカフェになってて交差点を見ながらお茶したりお芋系のスイーツを食べたりできるみたいです。
前回の旅の時には、このお店は無かったと思います。
ここが、かつて四谷大木戸のあった場所なんですね。
内藤新宿方面から江戸城方面に向かう人の流れを、ここに設けた大木戸で制限していたわけですね。
今回の観光は新宿というか、この四谷界隈を観光します。
「四谷三丁目」の交差点手前に、丸正食品総本店です。
店先に「お岩水かけ観音」が祀られているのですが、うまく撮れませんでした。
四谷はお岩さんの伝承で有名な土地柄なんですよね。
今回も丸正食品店内には入りませんでした。
丸正食品総本店南側裏手の路地に入ると、四谷アネックスというビルがあります。
このビルに芸能事務所のサンミュージックが入っています。
ここで名前は挙げませんが、有名なタレントの方々が多数在籍しています。
この旅の前後に私はサンミュージック所属のお笑い芸人のYouTube動画とかよく見てまして。
普段はここで稽古とかしてはるのか、という感慨を持ってビルを眺めました。
全窓カーテンしっかり閉まってるのは芸能記者除けですかね。
サンミュージックから、外苑東通りを東側に横切った後、住宅地の中を南に進みます。
この細い路地の先ですね。
田宮稲荷神社跡、通称「於岩稲荷」です。
鶴屋南北の書いた講談『東海道四谷怪談』で有名なお岩さんの伝説の故地ですね。
案内板の解説によると、ここには御先手組同心の田宮家があり、お稲荷さんも元々田宮家の屋敷内に祀られたものだそうです。
田宮家の娘お岩と、その夫で婿養子の伊右衛門にまつわる祟りが怪談で有名になりましたが、実在の二人は夫婦円満だったと。
解説文にはそう書いています。
しかしまあ、全く何の理由も無く実在の人物が怪談に取り上げられるとも考えにくいので、当時何らかの元になるゴシップがあったのではないか。
そういう風に私は推測しました。
ところでこの神社は明治時代に社殿が焼失して別の土地に移ったのですが、戦後になって当地にも再建されたということです。
それで田宮稲荷神社「跡」となっているんでしょうね。
お参りしてきました。
ちょっと路地を回り込まないといけないのですが、田宮稲荷神社跡のすぐ東に須賀神社があります。
四谷の須賀神社というと、話題になったアニメ映画『君の名は。』のロケ地で有名だそうです。
私は該当のアニメ映画を観てないんですが、せっかくなので。
どんなところか見ておこうと思いました。
映画が世界的に売れてファンが聖地巡礼に来るようになったせいでもないでしょうが。
道案内がこまめにあって分かりやすいです。
住宅地の中にあってわりと敷地の広い神社です。
お参りしました。
ここですな。
ネットで見た感じだともっと周辺の街を広範囲に見渡す感じのような…。
高台は高台で間違いないんですが、実際はわりと見通し効かない角度でした。
私の他にも外国人観光客の若者たちがいて写真撮ってました。
せっかく来たので階段を下ったりもしましょう。
下から見上げると、しっかり高台にある感じがわかります。
須賀神社は明治以前は「牛頭天王社」と称していたそうで、素戔嗚尊(スサノオノミコト)を祀っています。
江戸時代初期から、四谷の鎮守社として土地の信仰を集めてきたそうです。
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2019年夏東京八王子旅行二日目(8)。吉祥寺サンロード商店街。ハモニカ横丁ハモニカ・クイナのタコライス。夜の井の頭公園を散策
これはコロナ禍以前の旅だったのですが、その頃でも東京に来る機会自体があまり無かったもので。
八王子旅ということで来ているのですが、合間合間を見て、東京都内の別の気になっている土地にも足を運んでいく方針なのですね。
そういうわけで、吉祥寺駅に来ました。
こういうところに来るとテンションが上がります。
テレビドラマ、漫画、ゲームのロケ地になってるところ。
いいですね。
吉祥寺サンロード商店街ですね。
商店街の公式ポスターに、江口寿史先生デザインの女性キャラが多用されています。
たまりません。
私、子供の頃、『ストップ!!ひばりくん!』のアニメ、よく見てました。
通行人中の若者率、予想以上に高いですね。
この国を覆う少子高齢化の波も吉祥寺サンロードには無関係なのか。
通行人を見たり、沿道の店を見たり、江口寿史イラストのポスターを見たりしながら歩いています。
可愛いイラスト描くなあほんとに…と、思いました。
ところで今写真見て気づいて、「吉祥寺にも回転寿司の元禄寿司あるのか」と思ってよくよく見たら「元祖寿司」でした。
大阪の元禄寿司の方は回転寿司のルーツだとかで古くからあるチェーンで、今でも全皿均一価格でわかりやすいんで、たまに入ってます。
元祖寿司は寡聞にして存じませんでしたが、こちらも東京一円にあるチェーン店みたいですね。
今度、元祖寿司のお店にも入ってみたいですね。
吉祥寺サンロード商店街、来た理由がもうひとつあって、このお寺なんですね。
「雲洞山 天暁院 月窓寺」という寺院です。
この旅の当時、テレビゲームの「ペルソナ5」の追加ダウンロードで、ゲーム内で立ち寄れるエリアに吉祥寺が追加されたという情報を見ていまして。
そしてその紹介動画にあったゲーム中画面に、このサンロード商店街の中のお寺の風景も再現されていたのですよ。
これです。
ゲーム内では瞑想しに立ち寄れるんですね。
この記事を書いている2022年4月現在、私いまだにペルソナ5プレイしてないんですが、東京観光の参考に紹介動画なんかはよく見てました。
いつか遊んでみたいゲームですね。
PS4とかPS5とか持ってないんで、将来、パソコンで出来るSteamに移植されたら遊ぶつもりでいます。
もう少し早ければ境内の見学も出来たのかもしれませんね。
今は閉まっています。
吉祥寺駅の近くに戻って、路地の中にあるハモニカ横丁に来ました。
テレビ等で時々紹介されているし、せっかくなので私もこの界隈で夕食にしようと思ったわけです。
入り組んだ路地、というか通路を迷いながらお店を探す感じ。
楽しいです。
まあ常連さんが付いている居酒屋的な店が多いみたいで、私は気後れしてなかなか入れないでいました。
ここ何か入りやすそう、と思ったのがこのお店でした。
タコライスってあんまり食べたことないけれど確か美味しかったような、という感じで。
沖縄に行ったこともなかったので、憧れもあります。
アボカドチーズのタコライスが880円でした。
コカ・コーラも頼みました。
千切りレタスがたっぷりで、シャキシャキときめ細やかな食感でした。
炒めたひき肉とチリソースとチーズ、っていう組み合わせも最高ですね。
これがライスに合います。
本場沖縄のタコライスも食べてみたい、と思いました。
ハモニカ横丁で夕食を取ることが出来たので、後は井の頭公園に寄ってから宿に帰ろうと思います。
吉祥寺駅前にはマルイがあります。
前年に訪れた錦糸町駅前のマルイは、わりと独特な雰囲気のマルイでした。
ここのはわりとマルイっぽいマルイですかね。
井の頭公園に行くのはこれが確か二回目で、前回は10年以上前の夕方でした。
井の頭公園は諸星大二郎の漫画『暗黒神話』で出て来たり、ゲームの『真・女神転生』の序盤に出て来たりで、私の中では当時から近くを観光したら外せないスポットだったのです。
都内の公園って夜になると出入口を閉めてしまうところが多いみたいなので、井の頭公園にもこれから入れるのか少し心配しています。
今回はこの七井橋通りから井の頭公園に入っていきます。
目の前にあるのが七井橋です。
公園内には入れたのですが、暗いです。
ボート乗り場にカルーセルたちが無言で整列しています。
暗い公園内ですが、人の行き来はそれなりにありました。
ボートの並べ方も幾何学的と言うのか何と言うのか、素敵。
暗闇の中に遊具があって、遅いのにまだ遊んでいる近所の子供らしい児童の笑い声が聞こえてきたり、曲がり角からジョギング中の人が飛び出してきたりしてわりとスリルを感じました。
井の頭公園は怖い逸話もある場所なので、なかなか油断が出来ません。
公園敷地内の東端辺りに京王井の頭公園駅があります。
ここは明るいですね。
一つ手前の吉祥寺駅が始発の京王井の頭線、ここから乗車すれば久我山、下北沢、神泉駅等を経由して渋谷まで行けます。
今夜はまた中央線で八王子に戻りますので、乗りません。
目の前のスロープを登って、吉祥寺駅方面に戻ります。
夜の井の頭公園は、なかなか雰囲気のある空間でした。
暗いので、一人で歩くことはあまりお勧めしません。
一度は、日の高いうちに吉祥寺の街と井の頭公園を散策してみたいですね。
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