韓国旅行一日目(4)。公州山城市場を抜けて、Mom's Touch

宿から少し歩けば、公州山城市場です。

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でも時間が時間だけあって、お店は軒並み閉まってるっぽいですね。

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入口付近の野菜店には人がいて作業をしていましたが、お店をやっている、という雰囲気ではありません。

明日のための準備のような。

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ひと気はありませんが、大阪の鶴橋国際市場を思わせる、韓国のアーケード商店街の雰囲気がありますね。

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夕食をとる店を探すとかそういう感じではありませんでした。

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商店街の通りに隣接して、公園がありまして。

商店街のお店は閉まっているのに、公園に舞台が設置されて催し物が開かれているのですね。

その舞台の前に、結構な数のお客さんが集まっているのです。

暗い中で。

ちょっと不思議な雰囲気でした。

公園内に食べ物を売る出店もかなり出ていて、ここで何か買ってもいいかな、とちょっと思ったのですがね。

舞台の前に置かれた椅子とテーブルのほとんどが見物客で占められているので、落ち着いて食事をする雰囲気でもなく、やめておくことにしました。

 

アーケード商店街から出て、大通りを歩きます。

この大通り沿いに飲食店もあるので、ちょうどいいお店も見つかると思うのですね。

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ただ歩いてみると、この7時頃には閉まっている飲食店もありで、選択肢はさほど多くありません。

宿から遠く南へ南へ離れていきます。

若干の焦り。

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「맘스터치(Mom's Touch)」のお店があります。

このお店、韓国独自のファーストフード店らしくて、ソウルから公州に来る途中の道筋でもバスの車窓からお店を何度か見かけていたのです。

ご当地韓国料理もいいけど、韓国でしか食べられないファーストフードもいいなあ…と思いました。

Mom's Touchに入ってしまいましょう。

 

店舗内は内装がお洒落で、可愛らしいです。

店員さんの対応も丁寧で、日本のファーストフード店と遜色有りません。

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一人掛けのテーブルにも、きっちり店名のロゴが印字されています。

Mom's Touchはチキンとハンバーガーのお店なんですね。

メニュー表を見ると「혼닭set」というセットがあって、それがよさそうだったのです。

チキンサンドイッチとヤンニョムチキンのセットで。

韓国料理のヤンニョムチキンって釜山の海雲台の市場で食べたことがあります。

激辛で美味でした。

チキンサンドイッチとヤンニョムチキンのセットで、鶏尽くし。

혼닭setに決めました。

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혼닭set、8500ウォン(約850円)でした。

内訳は「치파오 싱글(チバオシングル、ヤンニョムチキン)」、「싸이버거(サイボゴ、サイバーガー)」、「콜라(コルラ、コーラ)」でした。

セットメニューで飲み物がコーラと決まっていて選べないのは、前に全羅南道の順天で入ったマクドナルドもそうでした。

ヤンニョムチキンの「치파오」というのはMom's Touchの固有の料理名のようで、치파오でネット検索するとチャイナドレスの画像ばかり表示されてきます。

一般的にはチャイナドレスのことらしいです。

ヤンニョムチキンが韓国の中華料理であることからきた名称かもしれませんね。

コーラのストローは他のお客さんがカウンター上のディスペンサーからセルフサービスで取っていたのですけれど、私の場合は外国人と見て取ってか、店員さんが出して添えてくれたのが好印象でした。

치파오 싱글の甘い香りに食欲を誘われますが、まずはメインの싸이버거からいただいてみましょう。

後で調べたところによると、싸이버거はMom's Touchの看板メニューらしいです。

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ごつい骨抜きフライドチキンを厚みのあるふわふわバンズでレタス、ピクルスと一緒に挟んであります。

マヨネーズもたっぷり。

さくさく衣とジューシーなチキン、ふわふわバンズの食感が天国です。

味付けも絶妙です。

美味しゅうございます。

치파오 싱글にも手を伸ばします。

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衣をつけて揚げたチキンに甘辛いソースが絡めてあります。

このソースが、食べてみるとかなりの辛さでした。

激辛ですね。

激辛かつ甘い味付け。

香辛料の独特の香りもあります。

チキンの食感と甘辛味が合っていてこちらも美味しゅうございました。

Mom's Touch、ハマりそうです。

 

ところで、私のバーガー待ち時間と食事中の話なんですがね。

カウンターに来てテイクアウト品を受け取っては店から出て行き、しばらくしてまた戻ってきては品物を受け取って出て行く。

この流れを繰り返している男性がいたのですよ。

品物を受け取る度にカウンター内の女性店員と言葉を交わし、彼が出て行く度に女性店員は「감사합니다(カムサハムニダ、ありがとうございます)」と毎回声をかけるんですね。

それなので大量の注文を小分けに何度も受け取りに来るお客さん?かと思ったのです。

でもよくよく考えてみるとたぶん配達の人なんですね。

韓国では夜間の料理の配達サービスが盛んです。

店員が同僚に何度もありがとうと言って送り出すのはおかしいので、配達員はMom's Touchに雇用されているのではなく、配達代行業の人なのかもしれないですね。

などと想像しました。

チェーンのファーストフード店が配達代行業を利用するものなのかどうか、よくわかりませんが。

そういう外食企業向けの配達代行業も韓国にはあるのかもしれませんです。

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また来たいな、と思いました。

韓国の各都市にお店があるみたいですよ。

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韓国旅行一日目(3)。忠清南道の公州。夕方着いて宿探し

江南区の高速バスターミナルから、忠清南道の公州に向けて出発します。

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このバスでいいみたいです。

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ソウルから公州まで、車窓から見る風景はひなびていました。

途中サービスエリアに立ち寄ることもなく、1時間30分ほどの旅でした。

公州に着きました。

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公州は「유네스코 세계유산도시(ユネスコ世界遺産都市)」なんだそうです。

楽しみですね。

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公州総合バスターミナルから出てきました。

しかし公州の中心地は、この総合バスターミナルのある地域から錦江という川を向こう側に渡った先にあるのです。

総合バスターミナルからは市内バスに乗っていかないといけません。

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市内中心部の市街地に向かうバス停がみつかりません。

すでに午後六時を過ぎて日も落ち始め、心細いです。

市街地に着いてから宿探しもしないといけないわけで。

この総合バスターミナル周辺の街にも探せば宿はありそうなのですけれど、公州観光の基点にするには少し不便です。

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遠くの川向こうに、公州観光の目玉になる城跡、公山城のある山が見えています。

バス停が見つからないので歩いて川向こうまで行ってみようかとも思ったのですが、さらに迷って変な場所に行って日が暮れてしまったらいよいよ困ります。

バス停を根気良く探します。

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しかし結局のところ、公州総合バスターミナルの目の前に市内の各方面行きバス停も集まっていたのでした。

私はこのバス停のあるのとは逆の方向に歩いていってしまい、気がつかなかったのです。

市街地行きバスの乗り場がわかり安心したところで写真を一枚。

うかつにも自分の影が写っています。

道路向こうにあるバス停にはホットックにワッフルなど、持ち帰り用のおやつを売るお店が隣接していて、美味しそうな香りがしていました。

 

やってきた山城洞方面行きのバスに乗り込みました。

山城洞は公山城の一帯の土地で、山城市場と旅館街もあります。

念のため運転手さんに山城洞に行くかどうか尋ねておきました。

愛想のいい運転手さん、うなずいています。

ようやく安心しました。

バスは錦江にかかる公州大橋を渡り、市街地に入りました。

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山城市場っぽいアーケード商店街の前に停車したな、と思いつつ、山城洞とアナウンスされないのでぼんやり座っていると、「山城洞ですよ」と声を上げる運転手さん。

私が降りないので教えてくれたのですね。

慌ててバスから降りてきました。

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公州総合バスターミナルのある界隈もそれなりの街でしたが、山城洞の方がもっと発展していますね。

公山城のお膝元、大通り沿いにお店がたくさん並んでいます。

観光は明日にまわしますが、公山城の入口を確認しておきましょう。

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ロータリーの向こうに公山城。

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18時で閉園、チケット売り場は閉まってしまいます。

閉園していて入口は閉鎖されています。

しかし係員がいないのをいいことに、入口の脇の隙間を抜けて通路を上っていく人がいるのですね。

いいのかなあ、と思い私も釣られて上りかけましたが、開園時には入場料を取っている公山城です。

閉園時に入り込んで見つかったら怒られます。

冷静になって、その場を後にしました。

明日また来ます。

もう今夜の宿を探します。

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公山城の目の前にあるモーテル街をうろうろ。

建物が古かったり、妙にラブホテルっぽかったりで、どうも決められません。

迷った末に入ったよさげなモーテルではカウンター内の宿の人に「部屋がありません」と断られてしまいました。

どうも間が悪いのですね。

最終的には界隈で一番新しそうな綺麗な建物のモーテルに飛び込んだのです。

ただ一泊の料金が5万5000ウォン(約5500円)ということで、予想したよりも高くつきました。

もはや安宿とは言えません。

でももう追い詰められていますので、今夜はこのお宿に決めます。

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ビジネスホテルとラブホテルの中間ながら若干ビジネスホテル寄り?の雰囲気。

インターネット接続のパソコン完備。

設備が新しく掃除も行き届いて清潔なので、文句なしです。

フロントの男性従業員は私と同年輩でしょうか、英語が話せる人で、とても感じのいい対応でした。

ようやく荷物を置くことができて身が軽くなったところで、夕食探しを兼ねて夜の散策に参ります。

この界隈、お店もいろいろありそうなのですね。

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韓国旅行一日目(2)。江南区、待ち時間で三陵公園へ。朝鮮王朝の王陵と世宗大王の階段

高速バスターミナルのチケット売り場を探して右往左往しています。

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人の往来の激しいホールに出てきましたが、どちらに行けばいいかわかりません。

ようやくこの先に高速バスのチケット売り場があったので行き先を伝えたら、窓口の女性は「ナガソ」と言って別の方向を指差すのでした。

どうもバスの向かう方面によってチケット売り場が違う模様。

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この目の前の巨大な建物が、私が乗るべきバスが出るバスターミナルビルのようです。

この一階でチケット売り場を見つけて目的の、忠清南道の公州に向かうチケットを購入しました。

8000ウォン(約800円)でした。

それはいいのですが、なんとバスの出発時間はまだ2時間以上先の16時35分とのこと。

すぐにでも出発するものと思っていたのに、公州行きの高速バスは本数が少なかったようです。

手持ちのガイドブックには30分から45分間隔で運行と書いていたのですが…。

目的地までの所要時間が1時間30分ということで、公州に到着する頃には夜6時にはなります。

初日から公州に行って観光を満喫するつもりだったのですが、いよいよ雲行きが怪しくなってきました。

 

2時間も狭い待合室でじっとしていられませんので、私は動きます。

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バスの乗り場を確認しておきましょう。

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2時間後、ここからバスが出るわけです。

2時間も待ち時間があるなら、その間に近隣の街歩きぐらいできるな…とこのとき思ったのでした。

ガイドブックを見ると、この高速バスターミナルのある江南地区には、朝鮮王朝時代の王陵を保存した「三陵公園」があるとのこと。

古墳好きの私の血が騒ぎました。

空き時間で、観光してしまいましょう。

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再びこの地下の高速バスターミナル駅から、電車に乗ります。

4駅ほど行けば目的地。

宣靖陵駅で降りました。

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駅の階段を登って出口から出ると、緩い坂道の途中です。

坂のある都会の街、好きです。

これも江南区の街並なわけですけれど、何年か前に流行した「江南スタイル」って歌、このあたりのスタイルを言ってたんですかね。

江南区に詳しくないのでよくわかりませんが。

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坂道を降りていくと、三陵公園の塀に行き当たりました。

塀に沿って坂を降り、入口を目指します。

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入口は遠く、随分と歩いています。

歩道上に踏んだら危なそうな金網がかぶせてあります。

スマホ操作しながら歩いていたら踏んでしまう罠ですね。

ちなみに帰り道でうっかり踏んでしまいましたが、踏み抜くこともなく大丈夫でした。

丈夫な金網でした。

ただ何があるか分からないので、あんまり踏まない方がいいと思います。

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「月曜日は休陵日」ですって。

陵が休むみたいで、面白い言い方ですね。

今日は運よく土曜日なので、陵は起きているはずです。

ところで私は次の給料日が待ち遠しいです。

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ようやく着きました。

入場料1000ウォン(約100円)支払って入場します。

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敷地に入るとそこにあったのは、立派な建物。

壁に掛かった液晶ディスプレイで、王陵の解説映像がナレーション音声付きで放映されています。

しかし博物館ではなく、お手洗いなのでした。

せっかくなので用を足しました。

海外旅行では綺麗なお手洗いの確保も大事です。

このお手洗いの建物は新しく、内部の掃除も行き届いていて、とても綺麗、清潔でした。

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建物の外に、おそらく清掃用の設備だと思うのですけれど。

"Air-Duster"とわざわざ書いてくれてあるので、見学客にもアピールしているのかと思い、私はエアダスターを手に取って自分に向けて使ってみました。

結構な勢いで風圧が来ました。

服についた土埃なんかは一網打尽です。

関係者に見つかって怒られないうちにエアダスターは元の場所に戻しました。

いろいろさっぱりしたので、王陵の見学に向かいます。

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緑豊かな、雰囲気のいい公園ですね。

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朝鮮王朝11代王、中宗が眠る靖陵です。

中宗は西暦1506年から1544年にかけて朝鮮王朝の王位についていた人物です。

先王で異母兄にあたる10代王、燕山君がクーデターで廃された後、晋城大君(即位して中宗)が擁立されました。

暴君であった燕山君の治世から近臣たちの心は離れ、固辞しようとする晋城大君に頼み込んで次代の王位に就かせた経緯があります。

韓国に来る飛行機の中でちょうど朝鮮王朝の歴代王について書かれた本を読んでいたので、各王のエピソードがまだ記憶に新しいです。

本で読んだ王が実際に目の前に眠っているかと思うと、静かな興奮を覚えました。

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王陵までの参道には左右の道で段差が設けられております。

左が香路、右が御路。

右を通れ、と注意書きがありました。

左の香路は神様かえらい人が通る通路のようです。

将来的には私も左の道を行きたいものですな。

便宜的に、今は右の道を通ってお参りします。

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円墳には近づけないように柵で囲ってあります。

離れたところから中宗の霊に手を合わせました。

円墳の頭頂部には、複数の馬型の石像と御者の石像があるそうです。

日本の古墳でいう埴輪のようなものでしょう。

ここからかろうじて見えるのは御者の石像の頭部分だけですね。

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靖陵の正面に立ち並ぶ江南のビル群でした。

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公園内には斎室と言う施設がありました。

王陵で祭祀が行われる前に、祭祀の主宰者が数日に渡って籠もり身を清める場所なのだそうです。

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松林の向こうに、別の王陵があります。

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9代王、成宗の墓所、宣陵です。

成宗の在位期間は西暦1469年から1494年まで。

朝鮮王朝の基本法典となる「経国大典」を完成させ、政治基盤を固めた名君でありました。

10代王燕山君と11代王中宗の父にあたります。

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拝殿の向こう正面ではなく左手に宣陵があるのです。

実はこの拝殿、宣陵と、この右手奥の丘の上にある貞顕王后の陵と共通なのですね。

成宗が燕山君の母にあたる先の王妃を廃妃にした後、正室に迎えたのが貞顕王后です。

中宗の母でした。

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拝殿に上がるにも左の神階と右の御階とがあり、左は使ってはいけないとのことでした。

涙を飲んで御階を上ります。

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円墳の上にもうひとつ小さな円墳が乗っかった形状のようですね。

石像も見えます。

近寄れないだけに、何か神秘的です。

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拝殿から貞顕王后陵への道は、神路であり、私のような者が通ることはできません。

かなりの迂回をして参拝はできるようです。

ところでこのときに気付いたのですけれど、もう15時も半ばを回っていたのですね。

公州へ向かう高速バスの発車時間が16時35分。

移動時間を考えると、そろそろ高速バスターミナルに戻らないとまずい頃合なのでした。

貞顕王后陵には遠くから手を合わせるに留めました。

急いで戻ります。

 

三陵公園の敷地内を走り、敷地外に出てからも坂道を走って上り、宣靖陵駅に向かっています。

途中で思い違いをしていて、高速バスは16時20分に出るものと思っていたのでした。

宣靖陵駅から電車に乗り込んだところでまだ時間の余裕があることに気付き、安堵の息をつきました。

走り過ぎて汗だくです。

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10分ほどの余裕を残して戻ってきた高速バスターミナル駅の出口。

階段が、踏むと音の鳴るものでした。

一歩ずつ登っていくと一連の音楽が奏でられるようにできています。

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この方はおそらく、ハングル文字を発明したといわれる世宗大王でしょう。

朝鮮王朝4代王です。

在位期間は1418年から1450年。

9代王成宗の祖父にあたります。

非常な読書家であり、研究者気質の王様でした。

自分が読書に励むだけでなく、庶民のために学びやすく合理的なハングル文字を発明した、偉大な人物であります。

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韓国旅行一日目(1)。仁川国際空港、ソウル上陸。高速ターミナル、명인만두でお昼

半年前に航空券を予約しておりまして。

先の週末、連休を利用して韓国に行ってきました。

韓国には2014年に旅行で釜山、慶州、順天に行き、観光しています。

今回はソウルを基点に韓国北部の観光をするつもりでやって参りました。

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関西国際空港のお馴染み第二ターミナル、出発ゲート付近の待機スペースです。

いつの間にか、お子様向けの知育玩具が新設されていました。

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期待したほど知恵はつきませんでした。

 

相変わらず、LCCのピーチアビエーションを利用しております。

ソウル近郊、仁川国際空港に無事到着であります。

一時間三十分程の旅路でした。

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以前の韓国旅行は初の海外旅行でしたので、空港でも興奮しきりでした。

今回はわりと落ち着いています。

韓国再訪までに、何度か近隣の国に旅行して慣れてきた故ですね。

さて、仁川国際空港での入国審査。

前回の上海旅行の浦東国際空港のそれと比べて、時間が随分短くて済みました。

浦東国際空港は、尋常ではない利用客の数でしたので。

手続きも厳格でした。

仁川国際空港ではスムーズに入国できて、気持ちがいいです。

空港から市内に出るための交通費分だけ、空港内の銀行で両替します。

1000円が9300ウォンになりました。

どこの空港内銀行もそうですが、レートは良くないですね。

以前の韓国旅行で使い残した10000ウォンと合わせて、交通費の足しにします。

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ハングルが多いと嬉しい。

韓国に来た感があります。

これからソウル市内まで、リムジンバスで参ります。

空港鉄道を利用すれば各駅停車の便なら4000ウォン(約400円)前後で市内に行けるのです。

ですが私は空港から中心地まで、リムジンバスで車窓を楽しみながら行きたいのですね。

「空港からできるだけリムジンバスを利用する派」です。

バスターミナルにいくつかあるチケット売り場に行って、「○○(行き先)チュセヨ」と言えば売ってもらえます。

売り場にはチケット自販機も設置されているのですが、ハングル表記のみなのでなんだかわかりませんでした。

外国人利用は想定していないのかもしれません。

ともかくも明洞行きチケットを買って、乗り場に来たバスに乗り込みます。

チケットは14000ウォン(約1400円)でした。

かなりお高いですね…。

確か金海国際空港から釜山市街へのリムジンバスは6000ウォンとかその程度だった気がするのですが…。

仁川からソウルまで、距離が随分あるからなんでしょうね。

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車窓からの風景は素晴らしいです。

ソウルの市街地に至るまで、自然豊かな風景が続きます。

ただソウル近郊から渋滞に突入してしまい、バスの進み具合が極端に遅くなりました。

今日のこの後の日程もあるのに、空港鉄道にすればよかったかしら、などと後悔してみたり。

リムジンバスはのんびり座れて荷物の置き場所もあり、渋滞のことを考えても一長一短かな、とは思います。

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向こうに東京駅!もとい、旧ソウル駅の駅舎であります。

後で時間があれば近くに行ってみたいですね。

手前を横切る高架は、かつての高架車道を改修した歩行者専用空中通路、ソウル路7017です。

高架好きの私としましては、ソウル路7017も見逃せないところです。

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崇礼門、通称南大門ですな、あの有名な。

2008年に放火に遭い全焼したものの、再建されて目の前の立派な姿です。

車窓からアンニョンハセヨ。

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朝鮮王朝初代国王、李成桂によって14世紀末に建てられたのですと。

門前にはお買い物スポット、南大門市場が広がります。

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南大門市場を通り過ぎ、私は明洞でリムジンバスを降りました。

明洞は日本人観光客、特に若い女性に人気の高いお買い物スポット。

私が降りた後のリムジンバスはそのまま仁川国際空港に戻るため、空港に向かう女性客たちが乗り込んでいます。

私は明洞の街へ。

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渋谷センター街を思わせる通りです。

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コスメ、衣服、カバン等の女性向け商品を扱う商店が多いです。

飲食店もほどほど。

ただ明洞の飲食店には日本人客目当てのお値段高め設定のお店も多いと聞いているので、私はこの辺りでご飯を食べる気はありません。

おなかは空いているものの。

明洞の一角にレートのいい両替商が集まっているので、両替に来ただけなのです。

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中でもこのセブンイレブン明洞店、コンビニなので24時間両替できるとあって便利です。

韓国旅行者には有名なお店らしいですよ。

店内はかなり狭いです。

レジで両替をお願いしたら、3万円が30万300ウォンになりました。

空港での両替のことを思い出すと、かなりお得なのがわかります。

韓国で使える充分な額の現金を手にしてようやく安心できました。

 

一日目は明洞で両替を済ませて、すぐに地方に向かう予定だったのです。

今回の目的は、ソウルから南にある忠清南道の都市、公州です。

渋滞でリムジンバスの到着が遅れて、もう時間が押しております。

公州に向かう高速バスのターミナルに向かいながら、適当なお店でお昼にしましょう。

明洞から地下鉄に乗って、「高速ターミナル駅」で下車します。

地下鉄の駅が、高速バスターミナルに直結です。

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地下街には飲食店街もあります。

명인만두(ミョンインマンドゥ、名人饅頭)というこのお店は、チェーンの軽食店のようです。

手頃でよさそうですね。

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韓国の軽食店ではご覧のような伝票にチェックを入れて注文するようになっていますので、便利です。

ただハングルが読めないと何がなんだかわかりませんね。

만두칼국수(マンドゥカルグクス)にチェックを入れて頼んでみました。

6500ウォン(約650円)なので、軽食にしてはわりといいお値段です。

カルグクスは日本のうどんに酷似した料理です。

そして韓国のマンドゥというのは餃子のような、肉と野菜から成る餡を小麦粉の皮で包んで茹でた料理であります。

想像するに「餃子うどん」といった趣きのものでしょう。

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まずはキムチとタクアンが出てきます。

キムチはまだしも、タクアンが韓国の突き出しとして一般的であることは、日本の人はあまり知らないかもしれません。

韓国人は、日本人以上にタクアンを食べるのですね。

キムチは日本のものと比べると唐辛子の辛さと酸味とが利いており、タクアンの方は甘さの勝る味付けになっています。

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만두칼국수が来ました。

おそらく牛骨から取ったあっさりしつつコクのあるスープに、コシの強い太めの麺。

ニンジン等の野菜が少々と、あと卵を溶かしてあって、海苔も載っています。

そして만두が二つ浮かべてあります。

만두のひとつは日本の餃子ほぼそのままの味のもの、もうひとつは餡にキムチを混ぜた、激辛マンドゥなのでした。

この激辛マンドゥが、あっさりしたスープに合って美味です。

日本のうどんのコシを強めたようなカルグクス麺も、歯応えがもちもちで、素晴らしいです。

韓国に来て早々、美味しい食事に出会えました。

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鹿の国、奈良。鹿を触る旅(3)。春日大社参拝と若草山登山。どこにでも鹿

春日大社に向かう参道の脇にも、鹿は多いです。

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赤ちゃん的な若い鹿が可愛らしいのですね。

歩きながら、私も鹿に鹿せんべいをあげたくなってきました。

鹿せんべいはそこかしこで売り子さんが飲み物などと一緒に販売しています。

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どこの売り子さんも、一束10枚150円で鹿せんべいを売っています。

一枚目はまず自分で味見するのがお約束。

塩分も糖分も感じられませんが、香ばしい風味があってさくさく食感が後をひきます。

普段草などを食べている鹿からすれば、たまらない嗜好品なのでしょう。

鹿にあげてみましょう。

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食いつく。

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食いつく。

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鹿せんべいがそんなにうまいか?

「うん」。

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「えへへへ」。

午前中など、鹿がまだ鹿せんべいを食べ飽きていない早い時間帯は特に、鹿せんべいを手に持っている限りいつまでも追いかけてくるのです。

貪欲な鹿たち。

他の鹿にもあげたいので、目の前の鹿から逃げました。

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春日大社の参道は森の中。

空気がいいです。

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春日大社、創建1250年だそうですね。

藤原氏の氏寺である興福寺のように、春日大社藤原氏氏神を祀る神社です。

常陸国(現在の茨城県)の鹿島神宮から武甕槌命タケミカヅチノミコト)の神を勧請したことがその起源だそうです。

武甕槌命を始め、下総国(現在の千葉県北部)からは香取神宮経津主命(フツヌシノミコト)また河内国(現在の大阪府東部)からは天児屋根命アメノコヤネノミコト)とその后の比売神を、それぞれ御祭神として勧請しているということです。

この神々を総称して春日神とし、藤原氏氏神なのですと。

お参りしていきましょう。

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本殿の廻りを朱塗りの回廊が渡してあり、趣きがあります。

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外国人観光客の、ちょっとした撮影スポットでした。

 

本殿でお参りを済ませて、出てきました。

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春日大社には、遠い関東の鹿島神宮から武甕槌命が白鹿に乗ってやってきた伝承があり、それにより境内で鹿が神のお使いとされるのですね。

神のお使いに鹿せんべいを奉納するのも、神事と言えなくはないですな。

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奈良公園観光の締めくくりは若草山登山と相場が決まっています。

と言いながら、私は奈良公園に何度も来ていますが若草山に登ったのは小さい頃に家族に連れて来られたときの一度だけで。

今回登ってみたいと期待して来たのでした。

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雄大若草山の前に立っております。

入山料の150円を支払い、敷地内に入ります。

入山料が、奇しくも鹿せんべい一束と同じ価格でした。

何かの暗示でしょうか。

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中腹まで芝生が整備された、山肌の緑に嘆息してしまいます。

そこかしこに神のお使い、鹿の姿もあります。

私はまだ鹿せんべいを隠し持っているので、若草山の山頂にいる鹿にでも奉納することにしましょう。

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登山道(南ルート)が整備されているのですね。

これはもう登山です。

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振り返り振り返り。

右の方に東大寺の大仏殿の屋根が見えますね。

そう言えば今回は東大寺を見ないでここまで来てしまいました。

奈良公園観光で東大寺素通り。

まあいいでしょう。

後で若草山山頂より、上から目線で拝ませていただきます。

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石段が整備されて登りやすいはずなのですが、早々に息切れし始めました。

体力の衰えを感じます。

定期的に若草山ぐらいの標高の山に登って、鍛えなければいけません。

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見上げると上の斜面では鹿たちが草を食んでいるのです。

彼らの主食が草であることを改めて確認しました。

鹿せんべいはあくまで嗜好品であり奉納品です。

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ようやく「一重目」と言われる中腹の平地に着いたみたいです。

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まだまだ上があるんですよねえ…。

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この辺りが二重目です。

眼下に東大寺の大仏殿、さらに遠方には平城宮跡の緑も見えます。

地平線の山脈の向こうは私の故郷、大阪の地です。

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まだ先があるのですね。

山頂、三重目ですね。

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着きました。

標高が342メートルです。

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ここまで来ると開放感もひとしおです。

息切れしているので、呼吸を整えました。

草香る若草山の空気であります。

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平らな場所なので、鹿たちも集まるのですね。

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おねむの人もいますね。

起きている人に、私は適度に鹿せんべいをあげたりしました。

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三重目の平地の端に、なんと前方後円墳が繋がっているのですよ。

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こんな絶景の中で眠るのは、誰なのでしょう。

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ここは後円部ですね。

清少納言の『枕草子』の中でも取り上げられている鶯塚古墳または鶯陵、しかしどなたの墓所かは謎なのです。

古墳からは銅鏡、埴輪などが出土しているそうです。

奈良を見下ろす随一の場所に葬られた人の名が後世に伝わっていないなんて。

不思議でもあり、切なくもあり。

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奈良の市街地よりも北側方向を眺めると、緑が深くて目に染みます。

もう少し北に行くと京都府との県境ですね。

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若草山より東北の方角にずっと行けば、剣豪の柳生十兵衛三厳(やぎゅうじゅうべえみつよし)を生んだ柳生町があるのですが…。

そちら方向は山に阻まれて見えません。

まだ見ぬ柳生の里は、山深いところなのでしょう。

いつかは行ってみたいものです。

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中国系の観光客向けらしいのですが、若草山でカップルがウェディング撮影している現場を何度か見かけました。

日本人が知らない日本観光の形。

そんな世界もあるのですね。

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感心しながら若草山を下山しました。

その過程でも鹿に鹿せんべいをあげつつの下り道です。

下りは勢いがついて楽でした。

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奈良駅に向かいながら、鹿の見納めです。

この後、余った鹿せんべいを一匹でたたずんでいる鹿にあげようとしたら、何度もお辞儀をして辞退するばかりで決して食べてくれませんでした。

午後になると鹿たちも、鹿せんべいに食べ飽きてくるのですね。

食足りて、謙虚になってしまうのですね。

仕方なく別の鹿に差し出すと、さんざん首をかしげた末にようやく受け取ってくれる有り様でした。

春日神に見放されずに済んだ、という啓示だと信じます。

私にも今後なんらかの御利益があるのでしょう。

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猿沢池を見て帰ります。

次にこの界隈に来られるのはいつになるでしょうか。

楽しい鹿の国、奈良の旅でした。

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鹿の国、奈良。鹿を触る旅(2)。ひがしむき商店街でオムライス。賑わう興福寺。鹿を眺める

佐保川を越えて。

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この先の新大宮駅で電車に乗り、奈良駅へ。

一瞬の電車旅でした。

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奈良駅構内には味わい深い顔をしたキャラクターもいます。

せんとくん(遷都君)」でしたか。

奈良の地に再び天皇をお迎えしよう、という過激な政治思想を体現するイコンでありましょう。

賛同したい気持ちもありますが、今回は観光目的で来ていますので通り過ぎます。

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近鉄奈良駅前であります。

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駅前の噴水の上には奈良時代の僧、行基(ぎょうき)像が立っています。

和泉国、現在の大阪府堺市の出身。

全国で自ら先頭に立って幾多の土木事業を成してきた偉人です。

日本全国に行基建立の寺院、ため池、橋などが残っています。

そして行基は、奈良の東大寺造営の責任者でもありました。

奈良公園の入口である奈良駅前に像が立てられるぐらい、奈良に貢献した僧…ということが言えるかもしれませんね。

 

一度奈良公園界隈に入ってしまうと食事を摂れる場所が少ないのです。

近鉄奈良駅前の商店街でお昼を済ませるのがいいです。

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駅前のアーケード商店街「ひがしむき商店街」には飲食店始めお店が並んでいて、人通りも多いです。

外国人観光客も多いです。

ここで私もお昼にしましょう。

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刀剣販売店下の地下階にある喫茶店、「おしゃべりな亀」。

やっぱり猫が好き』的な90年代テイストを感じさせる店名に引き込まれます。

オムライス等、洋食メニューが豊富なお店のようで、魅力的であります。

引き込まれました。

オムライス、いいですね。

 

店内は満席なので、少々待ちます。

入ると中は日本人客以上に外国人客が多く、従業員の方々は英語での接客をこなしているのでした。

商店街の飲食店でも特に手頃で面白そうなお店なので、外国人観光客も引き寄せられるのですね。

奈良公園の手前にして、国際的観光地の片鱗を感じます。

メニューは豊富で、組み合わせなど細かな調整もできるようになっていました。

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ロースポークカツオムライスが単品で880円。

大きなお皿で提供されます。

コーラをお願いしてドリンクセットは150円増し、総計1030円です。

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上にまぶすソースも何種類か選べて、私はカレーソースを頼みました。

表面さくさくで中は柔らかいロースポークカツに柔らか卵のオムライス、甘口のカレーソースまで。

美味しいものを集めた一品を夢中で食べました。

サラダ多めなのも有り難いです。

大の男が食べてちょうどいいぐらいの多め量でした。

私はこれから長距離を歩くつもりなので、がっつり食事がいいのです。

美味しくいただきました。

 

量たっぷりの食事を終えて満足したので、散策を始めます。

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商店街沿いに親愛幼稚園があります。

内部が見学できるということなので、敷地内にお邪魔します。

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奈良基督教会の礼拝堂が立っていて、国の重要文化財に指定されているということです。

日本聖公会に属する、珍しい和風建築の教会なのですね。

1930年に建てられたそうです。

外から手を合わせました。

聖公会は、大阪だとかつての川口居留地を拠点として布教にあたっていました。

それで大阪でも聖公会のレトロな礼拝堂を時々目にします。

その聖公会の、和風の礼拝堂とは。

奈良の土地柄に配慮した建築だったのかもしれませんね。

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いったん商店街に戻って、奈良公園方面に行きます。

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ここも商店街沿いの坂道です。

ここを上ると、興福寺の境内に出るそうです。

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興福寺境内と言えば五重塔の眺めが目玉です。

興福寺藤原鎌足(ふじわらのかまたり)の夫人によって山背国(現在の京都府)に建立された山階寺が起源であり、平城宮遷都と共に現在の地に移されたということであります。

藤原氏の氏寺であります。

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これまで来たときには気にしたことがありませんでしたが、この南円堂。

大きくて独特の形状で、結構な印象の強い外見です。

焦ってカメラのレンズに指がかぶってしまいました。

南円堂は、藤原北家藤原冬嗣(ふじわらのふゆつぐ)によって建立されたそうです。

藤原北家は、鎌足の孫たちである藤原四兄弟の時代に分かれた藤原四家のうちの一家で、藤原氏でも特に栄えた家系です。

冬嗣は藤原氏初代の鎌足から数えて6代目。

彼は朝廷の最高職である太政大臣にまで登り詰めており、全ての藤原氏の長である「藤氏長者」の立場にありました。

立派な南円堂の建立を見ても、権勢があったことがうかがわれます。

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お堂の傍におびんずる様が座していますが、撫でられません。

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なかなかの眼光を受けて、ひるみました。

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中金堂は今年落慶の予定なんですね。

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仏塔が立っていて、中国人を中心に外国人観光客も多い。

先の上海旅行で行った龍華寺に状況が似ていて、既視感がありました。

 

興福寺の境内を抜けて、奈良公園へ。

鹿です。

今回、鹿を目当てに私は奈良まで来てるわけでもあるのです。

お寺はあくまで二の次です。

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木立の間に、鹿。

美しい姿をしていますね。

ここまで来た甲斐があった、と鹿を目にした瞬間に思いました。

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ただ鹿には攻撃性もあって、人を噛んだり体当たりしたり、角で突きかかってくる場合もあります。

そこは常に人間側も警戒していないといけないのですね。

警戒しつつ可愛がるという高度なバランス感覚が求められます。

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奈良公園内は緑が多く、そこかしこにいる鹿も目の保養ですし、歩いていて気持ちが落ち着いてきます。

観光客の多さも気になりません。

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立派な角の鹿は、近寄るのがためらわれます。

奈良では、鹿は春日大社の神のお使いだと考えられています。

鹿目当てに来た今回はこれから、その春日大社にお参りします。

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鹿の国、奈良。鹿を触る旅(1)。西大寺から平城宮跡を散策。ありがたい法華寺

先の週末、もう夏の気配が濃厚でした。

夏の気配が近づくと、私は活動が活発になってくるのです。

この折に、最近ご無沙汰の奈良県にも入県しておくべきだ、と思いました。

奈良まで日帰り旅であります。

大阪のお隣、奈良が大好きです。

 

大阪の近鉄難波駅から、まずは近鉄大和西大寺駅まで参ります。

大和西大寺駅で降車するのは私は今回が初めてです。

大和西大寺駅の近くには、駅名の由来になった西大寺というお寺があります。

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西大寺真言律宗の総本山なのですね。

真言律宗の有名なお寺には神奈川県の金沢の称名寺、鎌倉の極楽寺などがあります。

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西大寺奈良時代女性天皇、称徳(孝謙天皇の発願で建立されました。

平安時代に衰退するも、鎌倉時代の僧、叡尊(えいそん)によって復興されたということです。

その事跡により叡尊真言律宗中興の祖と称えられています。

境内を見学させてもらいましょう。

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西大寺というので、東の東大寺と対を成すお寺なのかと思い、そういう視点で境内を見ています。

ただそういう視点で見たところで、素人なのでよくわかりませんでした。

聖武天皇が建立した東大寺と、後に聖武天皇の娘君にあたる称徳天皇が建立した西大寺

創建された時代が違いますが、西大寺東大寺に合わせている感はありますな。

称徳天皇と言うと、河内国出身の弓削道鏡(ゆげのどうきょう)なる怪僧を重用したことでも知られています。

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本堂で御本尊を拝見するのは拝観料がかかりますので、外から拝むに留めました。

室町時代の戦火等で寺院の建築は失われ、現在残っているのは江戸時代以降に再建されたものだということです。

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かつて境内にあった東塔と西塔も失われました。

東塔の土台と礎石が残っています。

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蓮の花ってこんなに綺麗に咲くものなんですね。

何か心を奪われる気持ちでした。

 

西大寺のお参りの後、そのまま東に歩いて平城宮跡の見学に向かいます。

西暦710年に元明天皇によって南の飛鳥にあった藤原京から、平城京への遷都が行われました。

その跡地が西大寺からほど近い場所にあります。

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近いとは言え、西大寺から平城宮跡まで距離は2キロばかりも歩くのですが、道々に上のような案内があるので迷わずに済みました。

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平城宮跡は、だだっ広い場所でありました。

まずはかつての平城京の南の入口、朱雀門を目指して行きます。

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朱雀門の往時の姿が再現されてあります。

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朱雀門の下から、北の「第一次大極殿」の建物がある方を眺めました。

広大な平城京の跡地が保存され、敷地内では遺跡発掘、各種施設の再現等が行われております。

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敷地内を近鉄電車の線路が通り、西の大阪方面と東の奈良公園方面との間で列車が行き来します。

踏み切りを渡って第一次大極殿へ。

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往時の大極殿を再現した、このような広大な空間が広がっています。

ただ大極殿前で何か建設機械が設置されてあるのは見栄えがよくないですね。

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地面への舗装工事を行っているようですね。

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こうして順次、舗装が成されていくのでしょうね。

ただ土のままで、ところどころ雑草が生えているぐらいの方が歩いていて気持ちよくはあるのですが。

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復元された第一次大極殿です。

大極殿は朝廷の儀式が行われる場でした。

つまり儀式中、天皇がいらっしゃった場所です。

近づいて参ります。

それにしても舗装された地面は足の裏に固くて、長距離を歩くのはつらいですね。

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大極殿内部には各種の展示物があり、天皇の座も再現されていました。

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南はこうした眺めになっています。

画面右側の建物は工事資材の保管庫だそうで。

景観の完成はいつになるのでしょうね。

大極殿を出ます。

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この辺りは内裏、つまり天皇の御住まいがあった場所です。

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内裏の端だったであろう場所に、井戸跡でした。

この付近で宮廷の宴に供される料理などの、炊事が行われていたのでしょう。

ここが日本の中心だった頃には、朝廷に納められた日本全国の食材が集まっていたことと思います。

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さらに南には、かつての庭園を再現した場所も有ります。

この庭園内を散策した後いったん平城宮跡を出て、北の方角に民家の間を少し歩くと…。

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法華寺がありました。

聖武天皇の皇后、光明皇后が創建した寺院で、総国分尼寺、つまり全国にある国分尼寺の総本山にあたる寺院だということです。

稀有なお寺なんですね。

もともとこの場所には、光明皇后の父である藤原不比等(ふじわらのふひと)の屋敷があったそうです。

藤原不比等は、父の藤原鎌足(ふじわらかまたり)の跡を継いだ藤原氏の二代目当主でした。

内裏に近いこの場所に、不比等は邸宅を構えていたのですね。

彼は娘の光明皇后聖武天皇に嫁がせています。

そもそもが聖武天皇の母君である文武天皇夫人、藤原宮子(ふじわらのみやこ)が、不比等の長女なのでした。

光明皇后は関係としては姉の子、甥にあたる聖武天皇に嫁いだわけです。

婚姻を重ねることで藤原氏と皇室との関係を強めて行った、藤原不比等の方策が見えるようですね。

不比等没後、彼の邸宅跡を娘の光明皇后法華寺とした経緯にも、物語が秘められていそうです。

平成に入って光明宗という独立した宗派の寺院になりましたが、もとは長い間、西大寺と同じ真言律宗に属していたそうです。

西大寺とも繋がりがあったのですな。

西大寺創建の称徳天皇は、聖武天皇光明皇后との間に生まれた姫君でありました。

 

ちなみに法華寺の境内には、「カラブロ」と呼ばれる光明皇后が手ずから千人の垢を流したと伝わる大きな浴室があるそうで。

仏教に帰依し、病人の看護と貧者の救済に積極的だった、光明皇后の人柄をしのばせる史跡です。

カラブロの他に境内には名勝庭園もあります。

これらの見どころに興味を引かれながら、私は拝観料を惜しむばかりに門外から手を合わせるに留めました。

これでも御利益が受けられると幸いです。

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いったん近鉄新大宮駅に向かい、電車でひと駅、奈良駅で降りるつもりです。

奈良公園には鹿がいます。

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