東京旅行一日目(4)。等々力渓谷から野毛大塚古墳まで。いい街です

目黒区の自由が丘駅から今度は東急大井町線に乗り、次の目的地に向かいます。

自由が丘から少し西に行けばもう、世田谷区に入るのです。

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世田谷区にある等々力(とどろき)駅の南口で降りました。

等々力と聞いて思い出すのは横溝正史推理小説、金田一耕介シリーズに出てくる登場人物、等々力警部ですな。

等々力警部はこの辺りの出身って設定かもしれませんね。

等々力には等々力渓谷という東京23区内で唯一の渓谷がありまして、私はその渓谷目当てにやってきたのです。

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駅の近くにある成城石井等々力渓谷入口の目印ですぞ。

今や大阪にも店舗の多い成城石井、世田谷区成城がその発祥地であります。

本場世田谷区の成城石井はこころなしか違って見えますね。

しかしこれから等々力渓谷に行くので、買い物を我慢して前を通り過ぎます。

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成城石井等々力店の脇道に入ると、店舗の裏手に緑豊かな空間が見えてきます。

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住宅地の合間を流れる谷沢川沿いに、等々力渓谷公園があるのですね。

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渓谷内の気温は3度近く低くなっております。

階段を降りて渓谷に入ってみましょう。

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緑が多くて、ひんやり。

低地を通る谷沢川と、その周辺の樹木で日光が遮られて、空気が冷えているのですね。

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渓谷入口の上にかかっているこの橋、「ゴルフ橋」というそうです。

戦前、この橋を渡った先の一帯にはゴルフ場があったそうで、それが橋の名前の由来になっているんでしょうね。

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渓谷の北端から入る等々力渓谷公園入口。

整備された遊歩道に沿って、南下して参ります。

行楽客の方々も結構多いですね。

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遊歩道は人二人がぎりぎりすれ違えるぐらいの幅で、足元には若干湿り気があるので気をつけて歩かないといけません、滑ります。

私は切り株の飛び石の上を渡ります。

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涼しい空気に、心が落ち着きます。

東京は寒いと思って大阪から厚着して来たら、大阪よりも暑かったので散策しながら汗をかいていたんです。

等々力渓谷内の気温が、ちょうど心地よく感じられました。

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ゴルフ橋とはまた別の橋が頭上にかかっています。

玉沢橋です。

あの上を環八通り都道311号線)が通っているのですね。

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玉沢橋のたもとにはイタリア料理店があって、渓谷から店舗まで階段で上がって行けるようになっています。

あのお店、以前にテレビ番組で見た覚えがあります。

私はこのまま渓谷内を進みましょう。

 

渓谷の中には都史跡の「等々力渓谷3号横穴」もあります。

この横穴、古墳なんですね。

等々力渓谷周辺の土地には古代から人が住み着いていたのですね。

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涼しくて日差しの遮られた渓谷内に古墳、日が暮れたらちょっと怖い風景になるかもしれません。

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古墳の入口にはガラス板がはめられて、ライトアップされた内部を外から覗き見できるようになっています。

石が敷き詰められて、予想したよりも立派な石室内部でした。

古代の東京人が故人のために、渓谷の崖を利用して古墳を設けた苦労が忍ばれます。

 

さらに渓谷内を進みます。

渓谷の南端には修験道の行場があります。

そこから階段を上って地上に出てきました。

等々力不動尊という寺院です。

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地上部分には不動尊の本堂、拝殿等の建物があります。

この等々力不動尊、近くにある満願寺という真言宗智山派の寺院の、別院として建てられたそうです。

この本堂から渓谷に下りたすぐのところに、滝と行場があるのですね。

修験者の方が修行として滝に打たれる場所なのです。

私の地元、南大阪にある滝谷不動尊の行場と雰囲気がよく似ていました。

滝壺など、自然豊かな天然の水場というのは、修行場として適しているのです。

そういう場所に、おのずと不動尊が祀られ、修験道の行場ができるのですね。

どこの土地に行っても、人は似た環境に似た場所をつくりあげるものだと感心します。

大阪の郊外であっても東京の郊外であっても、人の成すことにあまり変わりはないのですね。

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とはいえ等々力不動尊の周囲はいい感じの住宅地になっており、山の上にある大阪の滝谷不動尊とは周囲の環境が違いすぎるな、と実感しました。

私が修験者なら滝谷の石川沿いに住むより、等々力の谷沢川沿いに住んで、等々力不動尊の方にたまに修行しに来たい。

修行だか何だかわかりませんが。

南大阪人なりにフォローすると、石川沿いの環境も風光明媚で、いいところではありますけれどね。

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等々力不動尊から少し歩いたところに大きな古墳があるというので、そこまで歩いてみることにしました。

住宅地の中を行きます。

この辺りは、公務員宿舎が集まる界隈でもあるようですね。

高台の上の、落ち着いた一角ですね。

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宅地造成中の更地越しに、遠景のビル群を眺めました。

私は方向音痴なので、どこのビル群かわからないのが残念です。

後で調べたところによると、どうも神奈川県の武蔵小杉の街のビル群だったようです。

東京の街じゃなかったんですね。

等々力は多摩川の上を走る東京都と神奈川県の県境近くにあって、神奈川県側にも川崎市等々力という町名があるんだそうです。

境界の土地、等々力です。

 

話が脱線しましたが、古墳に向かいます。

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間もなく野毛大塚古墳に到着しました。

玉川野毛町公園内にあります。

戦前のゴルフ場コース跡地がこの公園になったのですね。

古墳はそのゴルフ場ができるよりも遙か以前からここにあるわけですね。

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これはかなり大規模な古墳ですな。

周辺では地元の子供たちが遊んでいて、なごやかな雰囲気です。

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この台地の先に築山が乗った古墳の形。

帆立貝式前方後円墳というそうなんですけれども。

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既視感。

以前に地元南大阪の、古市百舌鳥古墳群でこんな感じの古墳を見ていました。

そちらは帆立貝式古墳ではないのですけれどね。

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築山上に上れる古墳。

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副葬品として甲冑、刀剣、鏃など武具を始めとした様々な品が出土しています。

等々力を含む武蔵国の有力な豪族の墓所だったようですね。

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現代の東京人は日本各地にルーツを持つ人が多いと思います。

ではこの古墳に眠っていた豪族の子孫がもし現代に残っていたら、今はどこに暮らしているのだろうか…と想像しました。

今でも東京に住んでおられるのでしょうか。

そうだとしたらその人は生粋の東京人、武蔵人…と言うことになりますかね。

いったいどんな人なのか、会ってみたいものです。

よし、わかった!

加藤武が演じた等々力警部みたいな人かもしれませんね。

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野毛公園前から、環八通りを歩いて等々力駅まで戻ります。

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玉沢橋のたもと、イタリア料理店の前を通りかかりました。

「OTTO」というお店でした。

Ottoって数字の8の意味ですから、環八通りにかけたんでしょうね、たぶん。

イタリア料理、いいですね。

でも私はお昼にラーメンとハンバーガーセットまで食べてしまい、もう何も食べられません。

本日は夕食無しでもよさそうです。

 

等々力駅から渋谷駅を経由して新宿駅に至り、新宿区内のゲストハウスに一泊いたしました。

ドミトリー部屋で同室の外国人観光客の人たちから東京情報をいろいろ教わり、勉強になりました。

外国人観光客の人たちは例外なく日本についてよく知っていて、英語圏の出身でなくても上手に英語を使いこなす人が多いです。

自分はもっと英語、それに日本のことも学習しないと…という劣等感を覚えるほどでした。

東京の都会を歩いていると、大阪とは比べ物にならないぐらい大勢の外国の方々が歩いていて、外国語の需要を強く感じます。

日本で随一の、異質な大都会東京の面白さを、全身で味わったのでした。

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東京旅行一日目(3)。憧れの街。自由が丘をうろうろ散策。ハンバーガーも食べる

渋谷駅から、東京急行電鉄東急電鉄)の東急東横線に乗りました。

これから世田谷区方面に向かって参ります。

目黒区と世田谷区の境界付近にある街、目黒区自由が丘に行くのです。

自由が丘は有名な住宅地で、お洒落なカフェなどの飲食店が多いと聞く土地です。

私は高級住宅地に縁のない身なので、一度、東京のそういう場所に行ってみたかったのですね。

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自由が丘駅南口で降りて参りました。

自由が丘は住宅地だと聞いていたのに、乗降客が多くてえらく活気がありますね。

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この街での明確な目的はあるファーストフード店に入るということだけで、あとはいい具合に街を散策して雰囲気を楽しもう、ぐらいの緩い感覚でやってきました。

駅からどちらに向かえばお洒落な街並があるのかもよくわかりません。

なんとなく人の流れについて、マリ・クレール通りなる洋風な名前の通りに沿って歩きます。

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マリ・クレール通りから交差点を曲がり、北へ。

踏切でえらい数の人たちが待っています。

地元の住民の方々でしょうか。

それとも、私のような観光客でしょうか。

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駅北側、東横線の線路高架下をくぐって行きます。

よっぽど背の高い人は頭打ちそう。

そう思わせる高架です。

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高架の向こうに自由が丘デパートを見つけました。

以前にテレビの旅番組で見た記憶があります。

横長の商業施設の中を通路が通っていて、限られたスペースに多くのテナント店舗が並んでいます。

なんとなく昭和の雰囲気のある施設でした。

ウィンドウショッピングして、建物の向こう側から出てきました。

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そこは自由が丘駅正面口でありました。

南口を出てから結構歩いて来たつもりになっていましたけれど、自由が丘駅の周囲を回っていたに過ぎなかったのです。

お釈迦様の手の平の上にいると気付いた孫悟空の気持ちです。

せっかくですので正面口前の広場をうろうろ。

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田園地帯だった当地に昭和初期、駅が誘致されてまず「九品仏駅」ができ、数年後には改称されて「自由ヶ丘駅」となります。

駅を中心に商店街と住宅地が発展しましたが、太平洋戦争で空襲を受け、一帯は焼け野原になってしまいます。

しかし戦後自由が丘の街は復興、改めて発展を遂げます。

住民の議論の末、戦前にはなかった駅前広場がつくられ、昭和30年代には街のシンボルとして今私の目の前にある女神像、「あをそら」が立てられました。

いまあるお洒落な街並は、歴史を経てつくられてきたものだったのですね。

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戦後の歩みを思い、しみじみ眺める自由が丘駅です。

もう少し駅周辺を散策しましょう。

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今回の自由が丘散策、あるファーストフード店で食事することも目的のひとつでした。

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このお店、Carl's Jr.なのでした。

アメリカでは一般的なハンバーガーチェーンで、今のところ日本ではこの自由が丘と秋葉原にしか店舗がありません。

私はラーメンに加えてハンバーガーも好きなので、自由が丘に来たらぜひ寄ろうと思っていたのでした。

ただ、さきほど渋谷でお昼に熊本ラーメン桂花のラーメンをいただいたばかりなので、いきなりハンバーガーを食べるのはおなかに重い気持ち。

Carl's Jr.の店舗前を通り過ぎて、もう少し街を歩いてきます。

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住宅地を走る通りの右手に、お洒落な建物が建っていますね。

お洒落なお店の内実が私のような無粋な人間にはよくわからないので、お洒落と形容するほか言葉を知りません。

どうも外からのぞいたところ、美容院と洋品店、雑貨店が多いようでした。

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Maple Farmという、そうしたテナントが集まった建物なんですね。

そのテナントの中に、Bear Burgerというハンバーガー店もあります。

ここもアメリカ発祥の、有名なお店のようですね。

今回の目的がCarl's Jr.で食事することでなければ、ぜひともBear Burgerに入っていたところなのですけれども。

ここで食事するのは次の機会にしましょう。

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東京の街は、坂が多いところが魅力であります。

大阪ではなかなか少ないですねえ。

大阪市内の上町台地の坂は、それだけに貴重な景観をつくっております。

今は東京の風景を味わいましょう。

f:id:kompirakei:20171203023409j:plain坂を上るのも楽しい。

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谷畑坂。

もとは坂下は鷺草が自生する湿地だったのですと。

自由が丘の住宅地も、かつては周囲を自然に囲まれた村落だったのでしょう。

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夢中になって歩くうちに、道に迷いました。

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迷いながら、町並みに見惚れていて。

この街に住むにはどれぐらい収入があればいいのかな…などと考えていました。

迷っている間、赤ちゃんをベビーカーに乗せて散歩する若いご夫婦の姿をよく見かけまして。

自由が丘で暮らす若い人たちというのはよほど成功した人たちなのだろう、などと思ったり。

実際住みやすい街なのかどうかはわかりませんけれど、憧れはありますね。

自由が丘じゃなくてもいいのですが、東京の味わいある街並の中に入って暮らしたいと思うのです。

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Carl's Jr.の場所まで戻ることができましたので、入ってしまいます。

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チーズフェイマスバーガーのセットを注文しました。

フレンチフライとドリンクはSサイズで、982円でした。

ドリンクはフリードリンクスタイルで、カップは小さいですが何杯でもおかわりできます。

ジュース好きの方は、ドリンクサーバーに近い席を確保するとよいでしょう。

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このハンバーガー単体が価格500円以上と、わりといいお値段。

でもファーストフードよりはグルメバーガーに近い、お肉もお野菜もしっかりした食感のハンバーガーでした。

こってりラーメンを食べてすでに腹八分目の状態でしたが、するりと入りました。

おいしゅうございました。

また新しいアメリカの味を知った気持ちです。

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ところで私は大阪人なのでよく知らなかったのですけれど、自由が丘発祥のこの亀屋万年堂というお菓子屋さん、東京ではメジャーなお店みたいですね。

昔の蔵屋敷っぽい外観の店舗で、素敵です。

ナボナ」ってお菓子が名物なんですって。

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東京旅行一日目(2)。若者の街、渋谷を散策。何年ぶりかの桂花の太肉麺

丸の内から皇居を訪ねた後、再び東京駅に戻って来ました。

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東京駅の歴史ある駅舎がずっと現役なのは嬉しいですね。

東京駅南口です。

ここから、これから、渋谷に向かうつもりなのです。

若者の街、渋谷。

実は今回の旅、世田谷区の街々を散策することが目的なのですね。

その際、旅の基点になるのが新宿駅と渋谷駅なのです。

今日は渋谷駅から西に向かう予定なので、その前に少し渋谷の街も散策してみようと思います。

 

山手線の電車に乗って外回り、東京駅から品川方面を経由して渋谷駅までやって来ました。

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駅構内に、こんな場所があります。

渋谷駅前のハチ公前広場周辺を見渡せる場所なんですね。

写真を撮っている外国人観光客がいたので、私も撮ってみました。

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下に降りるとこういう場所です。

ハチ公口ですな。

若者の街という噂に違わず、通行人に占める若い人の比率が多いですね。

以前に一度、渋谷には来たことがあるのですが、その時は人の多さに辟易して、駅前を20分ばかり歩いただけですぐ退散してしまったのです。

今はちょうどいいぐらいの人出です。

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緑の電車も前に来たときは無かったんですね。

せっかくなので、中に入ってみました。

車両の中を端から端まで歩いて、出てきました。

中には観光案内所があるんですけれど、ロングシートが整備されているので座って休んだり待ち合わせしたりもできます。

しかし不思議と、中はガラガラでした。

外は混んでいるのですが。

緑の電車内は、待ち合わせ向けの穴場かもしれませんね。

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そして定番の、ハチ公像は健在です。

私もここで人と待ち合わせするような青春を送りたかった…なんて泣き言は言いたくありませんが、一生に一度くらいはここで待ち合わせしてみたいもんですな。

ハチ公のように、来ない人を待ち続けるのは辛いですけれど。

必ず来る人と待ち合わせしましょう。

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ここは、天下に名の聞こえた渋谷駅前スクランブル交差点。

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人は多いです。

この大勢の人たちはどこから来てどこへ行くのでしょう。

私は大阪から来て世田谷に向かう途上です。

その前に、もうお昼時なので渋谷でランチとしたいですね。

実は渋谷駅前でランチにするならここ、という店を前もって調べてきているんです。

行きましょう。

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渋谷センター街に入って来ました。

ここには初めて来ました。

私が学生の頃は、渋谷センター街というと、不良の若者がたむろしている治安の悪そうな場所だというイメージでした。

でもいざ来てみると、現在はそんなに危険な感じのする雰囲気ではないですね。

時間をかけて治安が回復されたのでしょうか、それともまだ日が高いから安全なだけでしょうか。

わかりませんが、若い人と外国人観光客、家族連れも多くて、なかなかまったり歩ける街ですね。

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飲食店が多くて歩行者天国で、気に入りました。

この付近に目当てのお店もあるんです。

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少し迷って探しましたけれど、センター街入口近くに戻って見つけました。

熊本ラーメン桂花のお店です。

桂花は熊本県に本店のあるラーメン店で、以前は京都にも支店があって、私はここのラーメンが好きで京都に行く度に食べていたんですよ。

その京都の店舗が閉店してしまって、食べる機会がなくなってしまったんですね。

東京都内だと新宿、渋谷、池袋にそれぞれ数店舗ずつあって、必ずしも渋谷でわざわざ食べないといけないわけでもないんですけれどね。

でも東京に行ったときには、機会を見つけて桂花に入ろう、と決めていたのです。

入りましょう。

二階の窓際席に通されました。

注文する品は決まっています。

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これです。

桂花の名物、太肉麺(ターローメン)。

一杯980円といいお値段です。

しかしこれが食べたかったのですよ。

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香りに食欲をそそられます。

煮込んだ豚の三枚肉はとろとろで、舌の上で溶けるかのよう。

マー油とニンニクをアクセントにした濃い味のスープを背景に、歯応えある太めストレート麺とキャベツの食感が楽しめます。

他では食べられない味ですね。

大都会、渋谷に身を置いて食べる非日常のランチ、じっくり味わいたいところでしたが。

桂花の太肉麺とは、何年かぶりの再会。

ひと息に食べてしまいました。

ごちそうさまでした。

 

食事の後も、もう少し渋谷を散策します。

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若者の町渋谷を代表するランドマーク、SHIBUYA109。

若い女性向けのファッションを扱う店舗が多数入ったファッションビルなんですね。

中に入ってきました。

若い女性ではなくもう中年に近い男性ですけれども。

109の外側はテレビ等でよく見るけれど、中がどんなところなのか、一度見てみたかったんですね。

渋谷駅構内につながる地階から最上階までひと通り見ました。

可愛らしいガールズ向けの服からアダルト女性向けの妖艶なドレスまで、諸々売られていました。

ビル内は若い女性客でにぎわっています。

修学旅行中らしい?生徒さんたちの姿もありました。

こちらはいい年の男で買い物もせずうろうろして、若干気恥ずかしかったですがね。

後学のためと自分に言い聞かせて、見学して参りました。

ランドマークの中にも、いろんな世界があるんですね。

 

SHIBUYA109を後にして、次は私が名前を知っているもう一つのランドマーク、宮下公園に向かいます。

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しかし見つかりません。

さ迷いました。

渋谷駅に隣接しているはずなのですが。

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工事中の区画を見つけて、嫌な予感。

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歩道橋を上がり、やはりこの工事中の区画が宮下公園らしいと思いました。

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宮下公園、整備工事中だったのですね。

新しくなる前に、市民に親しまれた元の姿を見ておきたかったのですが。

来るのが遅かったですかね。

新しい宮下公園が完成したときに、また渋谷に見に来たいと思います。

今回はもう渋谷駅に戻り、次の土地に向かいます。

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東京旅行一日目(1)。丸の内から皇居前広場へ。旅の安全をお祈り

先の三連休を利用して、東京に旅行してきました。

もう何年も、東京には行っていなかったのです。

久しぶりに東京のお洒落な住宅地を歩いたり、東京でしか食べられないファーストフードを食べたりしたかったわけなのです。

 

今回は東京に飛行機で出向くことにしました。

関西国際空港から千葉県の成田国際空港まで、一時間と少しのフライト。

成田国際空港からシャトルバスでまた一時間と少しかけて東京駅前にやって参ります。

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東京駅の八重洲側って、こんな感じでしたっけ…。

ずいぶん変わりましたね。

前に来たのはもう5年以上前です。

東京に着いてからまだ何も食べていませんので、朝食を食べられるお店を探します。

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八重洲名代富士そばのお店がありました。

名代富士そば、首都圏を中心に展開しているチェーンですけれど、大阪にはお店が無いのですね。

以前からこのお店で食事がしてみたかったのです。

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いただきましょう。

冷たいたぬきそば、340円でした。

歯応えのある蕎麦、揚げ玉たっぷりで、さくさく食感もよかったです。

大阪はすでに肌寒い気候になっているのに、東京はまだ暖かいぐらい。

冷たいおそばが美味しいですね。

お店の雰囲気も良かったので、東京滞在中の朝食は富士そばに決めようかな、と思いました。

 

朝食をいただいて元気が出たので、これから東京街歩きを開始しますよ。

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東京駅の丸の内側にまわりました。

以前からの慣例で、東京に来たときには、できるだけある場所に足を運ぶようにしているのです。

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門首塚まで70メートルのところに来ました。

平安時代、朝廷に対して関東の地で反乱を起こした武士、平将門(たいらのまさかど)。

反乱は平貞盛(たいらのさだもり)と藤原秀郷(ふじわらのひでさと)の手により鎮圧され、将門公は討ち取られました。

門首塚は、討ち取られた彼の首が眠ると伝わる場所なのですね。

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以前に私が来たときには首塚の敷地は高いビルとビルの隙間の土地だったのです。

今回は周辺が再開発の工事中で、すっかり雰囲気が変わっていました。

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工事による粉塵等を防ぐためか、塚にはガラスケースか被せられています。

将門公の首塚です。

江戸、東京の守り神として庶民の信仰も集める、将門公です。

今回の私の東京旅が無事に進むように、お祈りしました。

 

門首塚まで来ると、東京の中心、皇居はすぐそこです。

せっかく東京に来たので、皇居も拝んでいきましょう。

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お堀、櫓、石垣にかつての江戸城の名残りある皇居であります。

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皇居前広場皇居外苑)はとても広くてひろびろ広場です。

遠くに見えるは坂下門ですな。

坂下門のずっと向こうの皇居内に、天皇陛下を始め皇室の方々が住んでおられます。

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南側には皇居の正門、そしてその向こうに警視庁の建物が見えます。

東京に来たのだ、という実感がじわじわ湧いてきます。

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お堀を渡る石橋の向こうに、正門がそびえています。

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門の脇には皇宮警察の方が常駐しています。

がっちり櫓門で警備もばっちり。

江戸城時代の遺構を利用して守りを固めているわけですな。

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正門石橋のたもとに集まって、さらに遠くにかかっている正門鉄橋を背景に記念写真を撮るのが流行のようです。

外国人観光客の方が本当に多いですね。

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皇居側から皇居前広場の方を見ると、丸の内のビル群が望めます。

ビルの高さは、皇居の周辺ではある程度制限されているのかな?という印象でした。

高層ビルの上層から皇居を見下ろす形になるのは、好ましくありませんものね。

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正門のお堀を挟んだ外側に、桜田門があります。

幕末にはあの門の向こうで、彦根藩主で幕府大老であった井伊直弼(いいなおすけ)が暗殺される「桜田門外の変」が起こりました。

歴史的事件の舞台であります。

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皇居前広場の中を横切る内堀通り、大勢の皇居ランナーの方々が常に走っていて、絶えることがありません。

皇居の周囲を何周も走るのでしょう。

ところで皇居前広場と言えば、この界隈に来ると私がいつも訪れる場所が一角にあるのです。

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遠くに見えてきました。

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南朝の後醍醐(ごだいご)天皇に命を捧げた忠臣、楠正成(くすのきまさしげ)。

彼の銅像です。

明治時代に住友財閥が、愛媛県別子銅山で採掘した銅を使って製作したのですね。

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南大阪が生んだ郷土の英雄、楠正成公。

乗馬姿で、皇居を見守り続けています。

南大阪で生まれ育った私のようなものは、この銅像の姿を見る度に親しみを感じ、勇気づけられる思いです。

平将門公と共に、楠正成公にも旅の安全を守ってもらえるようにお祈りしました。

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『瞬殺猿姫(44) 猿姫の偶像、文を読む三郎』

白子港の、織田三郎信長(おださぶろうのぶなが)が寝泊りする掘っ立て小屋に、猿姫(さるひめ)からの文が届いたのは、一行が離散して半年余りも後のことであった。

「織田のうつけに、文が来ておった」

蔵の後始末を終えた親方が、手に文を持って小屋の戸口に現れた。

三郎は、相棒の蜂須賀阿波守(はちすかあわのかみ)始め、他の運び手たちと共に夜食を摂っている。

小屋の中、莚を敷いた土間の上で車座になって、干し魚を肴に安い地酒を飲んでいる。

大名の子息の三郎にとって、港での運び手の仕事はつらかったが、近頃は体と頭が慣れてきた。

身一つで務まる仕事にしては、待遇も悪くはない。

白子の港が繁栄しているが故に、蔵と港とをつないで荷を運ぶ仕事は、金になるのだった。

「文」

親方が近づいてくる前に、三郎は高い声をあげて立ち上がっていた。

もともと背が高かったが体つきの細かった三郎、この半年余りの間にたくましく変わっていた。

肩、背中、そして腰から脚にかけての肉付きが力強くなっている。

動きも俊敏なのだ。

その彼がいきなり立ち上がったので、足元にあった酒の盃が勢いでひっくり返りそうになる。

隣に座っていた阿波守が、その盃を慌てて手で止めた。

酒の強くない三郎が飲み残すと、その人の飲み残しにまで後始末をつけるぐらい、阿波守は酒が好きである。

「そうだ。宛名書きを見るに、女の文字だな」

座ったままの仲間の運び手たちが、三郎を取り巻いて囃し声をあげる。

三郎は息を飲んで、親方が手にした文を見た。

体がかすかに震えている。

親方から文をもぎ取って、今すぐにでも読み始めたい。

そんな三郎の顔つきを見て、普段彼に厳しい親方も、焦らす真似はしなかった。

文を目の前に突きつけた。

三郎は、短く深呼吸した。

親方に目礼して、文を受け取った。

文は、粗末な紙質だ。

切り封をした上に、「おださぶろうどの」と宛名書きがある。

その筆致を目にして、三郎の全身に一瞬の震えが走った。

もどかしく、切り封を指先で解き、文を開いた。

両手で広げる。

目の前に、縦書きの文面が広がった。

 

さぶろうどの

いかがおすごしか

さるひめにかわりはない

ろぎんのことあつまった

おへんじくだされたし

さるひめ

 

味も素っ気もない文面であった。

しかし、柔らかい筆致ではある。

三郎の口元がわなないた。

文を握り締めた。

かろうじて、息を吐く。

それから改めて文を広げ、再び文面に目を通した。

文章の頭から末尾まで、何度も読み返した。

飽きることなく目の動きを繰り返して、最後には文の中に己の鼻先を埋めてしまった。

親方と阿波守、その場の運び手たちも呆れて、声をかけることもできず、三郎を見守っている。

やがて、文に顔を隠したまま、三郎は嗚咽を洩らし始めた。

阿波守が、即座に立ち上がった。

「待てうつけ、文が湿る。俺にも読ませよ」

三郎から文を奪い、剥ぎ取った。

閉じた三郎の両目の端から、涙がこぼれている。

湿りかけた文の文面に、阿波守も立ったまま目を通した。

三郎は隣で嗚咽を響かせている。

即座に読み終えて、阿波守は傍らの三郎の醜態に横目をくれた。

「味気ない文だな。だが首尾よくいったようではある。何をまたそうやって泣くのだ、不吉な」

三郎は、ぐすぐすと鼻を鳴らしている。

「不吉ではござらぬ、吉兆でござる」

「だったらなんで泣く」

「美しい書体でござる」

揺れる声でかろうじて答えた。

阿波守は、文面に再び目を向けた。

「どこが」

「猿姫殿のお姿そのままの、たおやかな書体でござる」

そう続けて、泣き顔のまま、阿波守から文をひったくった。

「たおやかな」

阿波守は口のなかで復唱する。

三郎の頭の中で猿姫が今はどういう女に化けて棲み付いているのか、阿波守にはうかがい知ることができない。

その阿波守にも呆れている他の面々にも背を向けて、三郎は小屋の隅に行ってうずくまった。

文を抱いている。

「今夜はこのまま猿姫殿と二人きりにさせてくだされ、今夜だけは」

皆に断っているらしい。

親方は、阿波守の方を見た。

「おい、髭」

「なんでござる」

阿波守は、親方からも髭と呼ばれている。

「相手がいかな女か知らんが、ああもとち狂うた以上は、夫婦にする算段をつけてやった方がいいのじゃないか」

親方なりに、配下のうつけの醜態を見て心配してやっているらしい。

「しかし、武家のしきたりは難しくございますのでな」

阿波守は、苦い顔を返すばかりだ。

三郎がおかしくなっていても、彼は明日からのことを考えなければならない。

三郎を猿姫に再会させれば醜態は直るのか、それともより酷くなるのか。

三郎を中心にして、また以前の通り旅が続けられるのかどうか。

阿波守にも、この先のことが読めなかった。

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台湾旅行三日目(5)。新竹の街を散策。帰国。いい旅でした

お昼を食べながら、今後の行き先を考えていました。

本日の夜から桃園国際空港に向かい、夜を空港で明かして翌朝早く、日本に戻る飛行機に搭乗する予定であります。

夜までまだ時間があります。

まだどこか一箇所ぐらい、観光が出来るのですね。

どこへ行こうか、ガイドブックを繰りました。

台北とは雰囲気の違った街も見ておきたかったのです。

すると、新竹(Xīn zhú)という、台北の南西にある街が紹介されているページが目に留まったのですね。

なんでも、この新竹近郊の街には中国南部から渡ってきた客家(ハッカ、Kè jiā)人の人たちが多く住んでいるのだそうです。

台北とは違った街の姿を想像して、足を伸ばしてみる気になりました。

台北車站近くのバスターミナルから、高速バスで新竹に向かいます。

 

台北から新竹まで、高速バスで約1時間30分の道のりであります。

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新竹到着間際、バスの中から撮った檳榔のお店です。

「兄弟専業檳榔」だそうで、兄弟の一人か、ごつい中年の男性が店内に納まっていました。

若い女性が販売するのが基本の檳榔店に、ごつい例外を見つけました。

窓越しに遠目に眺めながら、バスで通り過ぎます。

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新竹のバスターミナルで高速バスを降り、新竹車站の駅前に出てきました。

なかなか開けた街ですね。

17世紀末に漢民族が入植して城砦を築いたという歴史のある街ながら、昨今は台湾のIT関連企業が集まって、ハイテクの街としても名を馳せる新竹です。

 

ところで、私がこの街に来たのは近郊の客家の街の文化を感じたいばかりでなく、ほかにも目的がありまして。

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この新竹車站の駅舎が目当てでもあったんですね。

日本統治時代の1913年、日本人建築家の松ヶ崎萬長(まつがさきつむなが)によって建築された駅舎なんです。

なんだか、日本の東京駅の駅舎に雰囲気が似ていると思いませんか?

日本の東京駅駅舎が辰野金吾(たつのきんご)によって設計され、完成したのが1914年。

松ヶ崎萬長と辰野金吾、西洋建築を学んだ同時期の日本人建築家たちがそれぞれ一年違いで遠く離れた地に完成させた、新竹車站駅舎と東京駅駅舎です。

例えれば兄弟か姉妹のような存在なのですね。

新竹車站駅舎が一年お兄さん、もしくはお姉さんということになりますか。

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私が見たとき、駅舎の入口からセブンイレブンの配送トラックが直にお尻を突っ込んでいて、豪快でした。

駅舎の中にキヨスクセブンイレブンの店舗があるので、その商品補充に来ていたのでしょうね。

日本ではなかなか見ない光景なので、感心しました。

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駅舎の中は、わりとこじんまり。

待合室なんかもあります。

新竹車站からは周辺の街へと向かう鉄道の支線がいくつか延びているので、運行本数の少ないそれらの支線沿線に向かう人たちが列車を待っているのです。

客家の人たちが多い街にも、新竹からそうした支線の鉄道で向かうのですね。

ところが私がここに来たとき、客家の多い街に向かう列車の次の発車時間まで、随分間があったのです。

本日中にその街に行って観光するには時間が足りないと思われましたので、乗車を断念しました。

残念ですが、新竹の街の散策に時間をかけることにします。

歩いて行きましょう。

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新竹車站から大通り沿いに進むと、ロータリーの中に東門城があります。

お城の下まで行ってみたかったのですが、入場禁止のテープが渡してあって近くまで行けないようになっていました。

先へ進みます。

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雨でも若者たちでにぎわう商店街の中に、台湾伝統の廟があります。

こうした台湾寺院の派手な建築も今日で見納めかと思うと、名残り惜しいものがあります。

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これらの看板を目にして、私も遠くにある故郷を思い出しました。

それにしても、日本の味うたまろ…。

気になりますが、店をのぞいてみる勇気はありません。

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最終の目的地に着きました。

城隍廟(Chéng huáng miào)です。

城隍という、土地の神様を祭った廟なのですね。

城隍は媽祖と並んで台湾人の信仰が篤い神様のようです。

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この新竹の城隍廟は、建物の中にたくさんの飲食店、乾物店等が入っている、面白い建築なのです。

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軽食、小吃のお店が多いです。

私もお店を見て歩きながら通路を歩いて、中の御廟にお参りしてきました。

新竹車站に戻ります。

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新竹車站前のロータリー外側にはかつて汽車が走っていた線路が残されて、ちょっとした公園になっています。

淡水の街でもそうでしたが、駅舎も含め、こうした古い時代の名残りが街に残っているのは、素敵ですね。

きっと、地元の方々の文化財を保存しようという努力の結果なんだと思います。

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新竹車站前には太平洋SOGOもありました。

日本のそごうとは、現在は資本関係には無いみたいですね。

 

新竹からまた1時間30分かけて、台北に戻ってきました。

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いよいよ日本帰国の準備です。

名残惜しいので、台北車站周辺で夕食をいただいて帰ります。

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温州大饂飩(Wēn zhōu dà wēn tún)というお店で頼んだ炸醤麺(Zhà jiàng miàn)、55元(約170円)と台湾啤酒です。

お店の雰囲気も含め、台湾料理というより、中国の地方料理のような感じでした。

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日本で食べたことのある炸醤麺はラーメンのような料理でしたが、このお店のは汁無し麺の料理。

辛口の肉味噌と野菜等の具を麺に絡めていただきます。

おいしゅうございました。

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夕食の後、シャトルバスで桃園国際空港へ。

空港内のベンチで仮眠して一晩を明かし、翌朝日本に無事帰国いたしました。

旅の最中は雨に降られっぱなしで体調を崩しもしましたが、日本から身近な外国、台湾で様々な異文化を感じられた、いい旅でした。

日本では出会えない人、風景、空気、食べ物に出会いに、これからも海外旅行を続けたいものです。

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台湾旅行三日目(4)。雨空の下の二二八和平公園と、満足の台湾?グルメ

風邪薬を飲んだ私、観光を続けます。

雨足は収まるところを知りません。

台湾でも6月は、雨期なんですね。

日本の梅雨どき以上に長くて激しい雨期なのですね。

それをある程度覚悟して来てはいましたが、実際にずっと雨に降られていると、心が滅入ります。

そんな状態でも、足を動かします。

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二二八和平公園(Èr' èr bā hé píng gōng yuán)にやって参りました。

もともとは1889年に開設された西洋風公園だったのですが、1947年に起こった二・二八事件を記念して改名されたのだそうです。

入ってみましょう。

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池の中に涼亭っていうんでしょうか、中国風の東屋があって、いい雰囲気です。

昔行った、東京の上野公園の不忍池の辺りを連想しました。

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竹の一種らしい、変わった植物が園内に見られます。

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背の低い、幹の細いヤシ科の植物がいました。

無理にくねったようなその姿勢に、思わず笑ってしまいました。

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野鳥が集まる池です。

真ん中に生える樹木の上には、独特な形の実が成っております。

食べられるのかどうかは定かではありません。

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眼光鋭い野鳥と、雀たちが集っております。

雀も野鳥ですかね。

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二二八和平公園は、野生のリスと触れ合えることでも有名なんですね。

私もリスと触れ合えることを期待して来たのですが、この雨のせいでしょうか、リスを見つけることはかないませんでした。

リスたちが遠巻きに私の姿を認めて隠れてしまったのではないか、という疑念もあります。

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園内には、国立台湾博物館もあります。

体調が平常どおりであれば、一も二もなく入ったのですけれど、風邪の症状が治らないので。

今回は入館を見送ることにしました。

体調の悪いときに、展示品を見てまわったり、細かい説明文を読んだりするのって難しいんですよね。

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博物館の外の野外展示を見ていきましょう。

石臼、水をためる石槽などです。

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この門の由来はよくわかりませんが、儒教に関わる遺跡のようです。

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儒教孔子銅像が祀られてあります。

先ほどの門も、おそらくはこの銅像に関連して設置されているのでしょう。

続けて、園内を散策します。

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これはラジオ塔ですね。

詳しい説明はありませんでしたが、日本統治時代に設置されたもののようでした。

ラジオ塔とは、内部にラジオを入れて、公園内の人が公共放送を聞けるようにした設備なのです。

私の地元、大阪府堺市にある大浜公園にも、同様のラジオ塔の跡が残っています。

いずれにしても、ラジオが庶民にとって高価な家具のひとつだった、戦前のものですね。

おそらくは堺市と台湾と、離れた場所で同時期に、日本政府によってラジオ普及のための施策が行われたものと想像します。

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この緑豊かな公園には晴れた日に来たかった、という思いでした。

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二・二八事件の記念碑がありました。

太平洋戦争の終戦後、台湾に渡ってきた国民党は、台湾人に熾烈な政策を強いています。

そしてヤミたばこ業者に対しての横暴な取締りをきっかけに、鬱憤を溜めていた台湾人たちによる反乱が台湾全土で勃発。

反乱は国民党軍により武力鎮圧され、台湾人側に膨大な数の犠牲者を出しました。

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水の上に浮かぶ記念碑です。

間近に歩み寄って、犠牲者の霊を追悼しました。

二・二八事件の弾圧の当事者であった国民党の、蒋介石を記念する中正紀念堂の目と鼻の先に、この二二八和平公園と記念碑があるのです。

二つの場所が隣接して共存する状況を、台湾の人たちはどういった思いで受け入れてきたのだろうか、と思わずにはいられませんでした。

 

二二八和平公園を後にしました。

お昼時になっています。

公園に来る前に飲んだ風邪薬が効いてきたのか、具合が良くなってきました。

お腹も減り始めています。

最後の観光を前に、美味しいものを食べて、元気もつけておきたいですね。

公園から少し離れた場所なのですが、ぜひとも行きたい飲食店があったのです。

永康牛肉麺(Yǒng kāng niú ròu miàn)という有名店で、牛肉麺という台湾の麺料理がこの店の名物なんですね。

ラーメン始め麺料理が好物である私には、見逃せなかったのです。

地下鉄に乗って、お店の最寄り駅、東門車站に向かいます。

駅から地上に出て、数分歩きました。

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お店が見えてきました。

永康牛肉麺です。

しかし、お店の前の人の列。

嫌な予感です。

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順番待ちの長い列が出来ていました。

二階席もあるお店なのですけれど、行列がなかなか進んでいません。

日本の人気ラーメン店を見るようですな。

この行列を見て、私の心は揺れました。

美味しい牛肉麺は食べたい。

しかし、長らく並んだ末に混雑した店内で食事するのは、今の体調では厳しいと思ったわけです。

 

そうやって逡巡している間に、永康牛肉麺の近くに気になる場所を見つけました。

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大排檔茶餐廳(Dà pái dàng chá cān tīng)というお店でした。

茶餐廳は香港にある独特の、レストランと喫茶店の中間のような形態の軽食店なんですね。

台湾にも香港式の茶餐廳があるとは聞いていましたが、ここにあったとは知りませんでした。

香港旅行の際、茶餐廳にはお世話になっています。

見たところ、混雑もしていない様子。

牛肉麺は若干心残りではありますけれど、もう大排檔茶餐廳に決めてしまいます。

欧米のカフェを意識した内装の店内で席に座り、メニューを眺めました。

思ったよりも、香港料理の定番が揃っていました。

食欲が湧いてきます。

お店の方に、香港人気取りで英語で注文を頑張りました。

待つことしばし。

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鴛鴦茶(Yuān yāng chá)ですね。

80元(日本円で約240円)でした。

コーヒーと紅茶を混ぜた、香港独特の飲み物なんですね。

香港で飲んだ味、台湾でまた出会えて、ひと息つけました。

シロップを入れて、甘くして飲むと元気が出ます。

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お料理も来ました。

スパイシーな香りに包まれます。

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XO醤炒飯です。

150元(日本円で約450円)でした。

XO醤は、香港料理で用いられる辛いソースなんですね。

香港で食べていないものですが、この機会だから食べてみたかったのです。

この炒飯はエビとイカとキャベツがたっぷり入って、XO醤で味付けしてあり、ピリ辛で出来立て熱々でした。

そして美味でした。

降り続く雨と風邪症状で寒気を感じていた折に、この辛くて美味しい炒飯をいただいて、体の芯から温まるような心地がしました。

これでこの後も、何とか観光が続けられそうです。

負け惜しみでなく、牛肉麺を食べるより結果的に良かったかも、と思いました。

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