台湾旅行三日目(3)。雨の中の中正紀念堂。風邪引きで自販機飲料物色
せっかく台湾に来たので、観光地として有名な場所も見ておこう、と思いました。
中正紀念堂(Zhōng zhèng jì niàn táng)ですね。
その門をレンタルサイクル越しに見ています。
中正紀念堂は、台湾を長く支配した中国国民党の、総統であった蒋介石(Jiǎng jiè shí)を記念して建てられた建物なのです。
門からしてもう、とても大きいのですね。
広場の先に立つ、中正紀念堂であります。
台湾に来て、こんな規模の大きな空間の使い方は初めて見ました。
広大な広場、巨大な建築。
これは中国大陸的な感覚でつくられた場所なのだろうな、と思いました。
階段を上り、中正紀念堂に入ろうと思います。
結構な刺激的な場所に来ているのですが、ここまで歩いてきて、私は風邪の症状に苦しめられています。
中正紀念堂の広場内を歩いているうちに、雨が激しくなってきて私の症状も酷くなったのでした。
手早く中正紀念堂の見学を済ませて、どこかでひとやすみしたい気持ちです。
そんな気持ちで階段を上りきると、中正紀念堂の中では衛兵交代式の真っ最中でした。
えらい人で、中は見えません。
密かに日本で買っておいたセルフィー棒を駆使して、人垣を超えた写真を撮ったのですね。
蒋介石の坐像前で行われる、衛兵の交代式でした。
戻りましょう。
惚れ惚れするほど広い空間ですな。
土地の広い中国大陸に渡れば、こうした野放図な空間の使い方は随所に見られそうな気がします。
しかしここは国土の限られた島、台湾。
これだけの土地を確保したのも凄いですな。
国民党も、台湾で蒋介石を神格化しようとして頑張ったのでしょう。
台湾の歴史の中で蒋介石と国民党が果たした役割について、どう考えればいいのか、非常に難しいところです。
本心を言うと、「台湾の政治に、部外者が下手な感想を言うと大変なことになる」のを警戒しているのですね。
台湾の複雑な歴史、政治史については、関心を持った皆様が各自にお調べください。
私はひとやすみできる場所をこの公園内で探します。
公園内にベンチ等は多く設けられていても、雨が凌げる場所は非常に少ないです。
屋根がないのですね。
雨に打たれながら歩き回り、体が冷えて苦しくなってきました。
ようやく、公園敷地の外周にある屋根付き回廊を見つけて、その下のベンチに腰掛けることにしました。
飲料の自販機があるので、体力がつきそうなものを手に入れます。
お粥が売ってました。
八寶粥(Bā bǎo zhōu)ですと。
温かければなおよかったのですが、今は贅沢は言っていられません。
いただきます。
折り畳み式のスプーンがついています。
小豆等の穀物がいろいろ入っていて、日本でいうお汁粉に近い、あまーいお粥でした。
いただいて、少し元気が出ました。
ただ、まだ物足りない感じ。
もっと元気が欲しいですね。
こういう回廊の下で、雨を凌いでいます。
ベンチに座って、胡弓の音色を奏でている方もいました。
焦る心が、少し落ち着きました。
素敵な庭園もあるのですが、大雨と風邪の症状に弱りきっている私は鑑賞する余裕もありません。
屋根の下に新たな自販機を見つけたので、何か買います。
体が冷えたところに、冷たい飲み物しかないのがつらい。
まだ6月で、本来ならこれから暑くなる時候ですからね。
日本のお笑い芸人の渡辺直美さん、もともと台湾出身だということもあってか、台湾でも活躍されているみたいですね。
異国で体調の悪いときに、日本で見慣れた顔を見るのは意外に回復効果があるもので、驚きました。
渡辺さんのことが、前よりも少し好きになりました。
藁にもすがる思いで、健康補給飲料を飲みます。
同じ自販機でチョコスナックも買えます。
日本でもよく見るタイプのお菓子ですね。
紙製の筒の天地を、ゴム製の蓋で閉じてあります。
この蓋を取り外して、開けるのですね。
既視感。
美味しくいただきました。
ところで私、自販機飲料とお菓子から栄養を取ろうと焦りながら、その最中に手持ちのバッグの中に風邪薬を携帯していたことを思い出したのですね。
最初から風邪薬を飲めばよかったのです。
今さらながら、健康補給飲料で飲み下しました。
台湾観光ができる最後の本日、すぐにでも体調が持ち直して、観光を続行できるといいのですが。
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『Doctor Sleep』Stephen King
前作"The Shining"を読んで間を空けず、本作を読みました。
続編です。
Stephen Kingの作品、"Doctor Sleep"です。
Kingの代表作のひとつであり、1970年代の終わりに書かれた名作"The Shining"。
この続編が、前作の刊行から30年以上を経た2013年に発表されていたのですね。
前作の主人公であった少年、Danny。
作品世界でも時は進み、彼は40代の大人の男性になっています。
前作の舞台であった"The Overlook"での体験に責めさいなまれ、亡き父の生き方をなぞるような自身の現状にも向き合わなければならないDanny。
転落し、追い詰められながら、ホスピスでの職をかろうじて得たのでした。
入院患者の最期を次々と看取る彼は、畏怖を持って"Doctor Sleep"と呼ばれるようになります。
束の間の平穏の中、彼は自分と同じく"The Shining"を持つ少女、Abraの存在に気付きます。
その彼女は、幼い頃のDannyを凌ぐほどの、強大な能力の持ち主でした。
能力者同士の出会いは、皮肉にも、"The Shining"を狙う邪悪な者たちとの戦いに導かれたものでした。
Abraを守るため、Dannyは命を賭けた戦いに身を投じます。
ゴシックホラーの趣きが強かった前作からは作風を転じて、本作は超能力者と異形の存在との戦いを描いた活劇作品になっています。
DannyとAbra、そして彼らを取り巻く人たちが力を合わせて生き抜く中で、Dannyが家族との絆、血の繋がりを再確認する物語は、胸にくるものがありました。
"The Shining"が、まったく作風の違うこの続編を生んだことは驚きですが、それぞれの根底にあるテーマ、家族愛は通じています。
前作を読んでいないとわからない話が出てくるので、本作を読む前に前作を読んでおくことは前提です。
そしてもし前作を読んでいるのなら、本作を読まないのはもったいない、とも思います。
私は大変面白く読みました。
ところで私はどうもKingの手頃な作品ばかり読んでしまって、まだ大部の"IT"に手がつかない現状です。
小説を楽しみながら読める速度が、もう少し速くなると嬉しいのですが。
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台湾旅行三日目(2)。檳榔店を眺めて歩く。剝皮寮から西本願寺広場へ
朝食を済ませたお店、達人豆漿大王(Dá rén dòu jiāng dà wáng)から、大通り沿いに歩いていきます。
雨が降り続いて、風情はあれど、歩くのがつらくて嫌になってしまいます。
台湾で、歴史のあるレトロ建築がスターバックスのお店になっているのをよく目撃しました。
鳥の販売店が集まる通りに、檳榔(ビンロウ、Bīn láng)のお店を見つけました。
檳榔はヤシ科の植物で、この木の実を噛み煙草のように口の中で噛んで味わう、台湾名物の嗜好品なんですね。
台湾の街角の至るところに、この檳榔を扱うお店があるのですね。
放射線状に棒が六本飛び出たような形のネオンが、檳榔店の目印なのです。
伝統的に、露出度の高い服装をした若い女性が店内で販売していることが多く、若干の妖しい雰囲気を醸し出しています。
稀に、中高年の男性が販売している異色のお店もあって、それもまたセオリー破りで面白いのですがね。
私は煙草を吸う習慣も無いし、檳榔は噛んだ後にタイミングよく実を吐き出さないと中毒になると聞いていたので、身の安全をとって挑戦しませんでした。
お店を外から眺めるだけです。
無理をしない台湾旅です。
剝皮寮(Bāo pí liáo)と言われる界隈にやってきました。
趣きあるレトロ建築のアーケード下を歩いていきます。
雨に降られっぱなしの台湾旅ですが、建物の軒下を歩けば濡れないようになっているのはありがたいことです。
剝皮寮の歴史的建物群は観光スポットになっていて、ボランティアの解説員の方々も常駐しています。
中には日本語ができる方もおられるようでした。
パンフレットも、日本語のものが用意されてあります。
剝皮寮から出た後、北に向かっていきます。
やはり檳榔のお店が気になります。
どうもこの道沿い、多いんですね。
「太陽神」ってスケールの大きい店名ですな。
いろんな檳榔店がありますね。
私は買いませんが。
西門の街に至る道の途中に、「西本願寺広場」という場所があります。
日本統治時代に、本願寺の寺院があった場所なのですね。
鐘楼が再現されています。
本殿跡は、土台だけ残っています。
この界隈、寺院が火事で焼失した後、違法建築の住宅が密集して建ち並んだそうで。
近年になって、それらの違法建築の住宅を撤去して、緑地公園として整備し直したのですね。
並々ならぬ苦労があって、そこまでして本願寺公園を整備した理由はなんなのか…そこは気になるところでした。
敷地内に野良犬っぽいワンちゃんがいて、やたらと私の後をついてくるんですね。
あまり近くに来るものだから怖くなって手で「シッシッ」と追い払おうとしたら、遠くからこちらの状況に気付いたらしい飼い主らしい人が呼び戻す声がして、ワンちゃんはそっちに走っていきました。
飼い犬だったんですね。
人様が飼っている犬に「シッシッ」などと振舞ってしまい、赤面しました。
以前に旅した香港でも思いましたが、日本以外の国では、猫と同じで野良なのか飼われているのか曖昧な状態の犬もいるんだな、ということを実感しています。
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王陵の谷を訪ねて。太子町の旅
人の車に乗せてもらって、おでかけする機会に恵まれまして。
太子町には叡福寺(えいふくじ)というお寺がありましてね。
このお寺の境内に聖徳太子(しょうとくたいし)の御陵があるんです。
叡福寺の山門前にやって参りました。
参拝客の方も途絶えません。
御陵を遠くから眺めます。
聖徳太子とその母、そして妃の御三方が眠ると伝わる古墳なのです。
聖徳太子は用明天皇の皇子なので、御陵の敷地はお寺ではなく宮内庁の管理になっています。
飛鳥時代、豪族蘇我氏の支援を受けながら、推古天皇を支えて政治を行った聖徳太子。
日本に仏教を伝えた偉人でもあります。
太子は日本仏教の始祖ということで、この叡福寺の御陵には空海(くうかい)上人、日蓮(にちれん)上人、一遍(いっぺん)上人等々各時代の新仏教の開祖たちがお参りしているのです。
仏教界のそうそうたる顔触れの人々が軒並み訪れている、凄いお寺なんですね。
この叡福寺の周辺はかつて磯長(しなが)と呼ばれた土地で、古代には蘇我氏の領地だったそうです。
聖徳太子の御陵があるこの叡福寺以外にも、推古天皇陵を始め天皇陵が多く点在し、「王陵の谷」という別名もあるんだとか。
叡福寺でのお参りを済ませて、出て参りました。
王陵の谷で、天皇の御陵を巡ってお参りしたいところなんですけれども。
今回は特別に目的の場所があってですね。
太子町と奈良県とを結ぶ古代から続く街道、竹内街道を東に進み、途中で南の小道に入ります。
推古天皇陵よりもさらに東、山中の住宅地を通る細道を抜けて、ある場所に来ました。
最寄りの駅がとても遠いので、自家用車が無い身ではこういう機会でも無いと来るのは難しいところです。
「道祖小野妹子墓」とあります。
日本史の教科書にも出てくる偉人、小野妹子(おののいもこ)の墓所でした。
聖徳太子の命を受けて、国書を携えて隋(ずい、中国の王朝)に渡った小野妹子。
滋賀県大津市に小野という土地があって、小野妹子はその小野の豪族の出身だと聞いたことがあります。
しかし彼の墓所は、故郷の小野から遠く離れたこの王陵の谷にあったのですね。
石段の上に、古墳の敷地が見えていますね。
この石碑の銘文によると大正時代、小野妹子の後裔にあたる華道の池坊家の方が、妹子の墓所を整備したということです。
妹子を「道祖」と称するのはそういう理由なのですね。
古墳と思われる築山の前に、祭壇と燈籠が設けられていました。
手を合わせました。
いつか、妹子の故郷である大津の小野にも旅してみたいと思います。
お参りの後、近くにある道の駅太子に寄って帰ります。
太子周辺で取れた野菜、食品などの産直品が売られていました。
道の駅の敷地から飛鳥橋を渡った先に、竹内街道歴史資料館があります。
古代の大阪と奈良とを結ぶ、重要な幹線道路だった竹内街道。
今でも現役のこの街道の歴史を知ることができる資料館なんですね。
道の駅太子にお越しの際にはどうぞご見学を。
今回は限られた滞在時間の関係で私は入りませんでした。
また次の機会に。
ところで私、道の駅でこれを買ったんですね。
「太子みかんソース」であります。
480円でした。
大阪産食材を使っている証明である「大阪産(おおさかもん)」の認証シールがちゃんと貼ってありますね。
太子の「上の太子観光みかん園」のみかんを使用し、羽曳野市のツヅミ食品が製造しているのだそうです。
帰宅後、食事時に試しにこの太子みかんソースを揚げ物にかけて食べてみました。
スパイスが効いた中にほんのりみかんの味わいがある、美味しいソースでした。
串カツをこのソースにたっぷり漬けて食べたらさぞや美味しいだろうな、と思います。
やみつきになりそうで。
お好み焼きに使っても絶対合いますね。
大阪グルメとの相性がよさそうな、そんな太子みかんソースでした。
皆様にもお勧めです。
道の駅太子以外の場所でも売っていると便利なのですが。
早足でしたが、太子の王陵の谷を訪ねた今回の旅でした。
また次の機会に、天皇の御陵を巡りに、竹内街道資料館も見学しに来たいと思います。
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『Hearts In Atlantis』Stephen King
新しい映画版作品が話題の"IT"に先駆けて、この本を読み終えました。
Stephen Kingの"Hearts In Atlantis"です。
1960年代、ベトナム戦争派兵中のアメリカで子供時代と青春時代とを送った世代を主人公にした、連作長編小説なのですね。
1960年、1966年、1983年、1999年と異なった人物の視点から、それぞれの時代での物語が5つの章で描かれます。
しかし全ての時代に繋がる記憶の源は、1960年。
この時代に生きる少年Bobbyを主人公に、物語は始まります。
独特の世界観を持った厳しい母と二人、経済的に苦しい暮らしを送る、Bobby。
彼の住むアパートの上階に、謎の老人が転居してきます。
風変わりなこの老人Tedと、Bobbyは交流を始めました。
お互いの信頼関係が築かれた頃、アルバイトを探すBobbyに、Tedは不思議な仕事を依頼します。
それは「黄色いコートの連中に気付いたら、知らせて欲しい」というものでした。
謎の集団に追われているTedが、同時に不思議な力を持っているらしいことに、Bobbyは気付きます。
やがてTedを脅かすように、「黄色いコートの連中」の痕跡が街のそこかしこに現れ始めるのでした。
Tedとの交流による不思議な体験を軸にして、Bobbyが生きる1960年の少年時代が描かれます。
この頃にBobbyと関わった友人たちが後の各章では成長し、主人公または重要な役割を担って再登場します。
アメリカのベトナムへの介入が本格化した時代を生き抜く中で、またベトナム戦争終結後長らく経っても心身が傷ついたままで、登場人物たちは1960年の少年時代の記憶を胸に生き抜くのですね。
ベトナム戦争を巡る戦場体験、アメリカ国内での市民同士の対立など。
当時のつらい状況は出てくるのですが、他のKing作品のような恐怖描写は無く、穏やかな気持ちで読み進められる作品です。
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道頓堀にタコベルができたらしい。大阪市の旅
表題の通りでして。
9月19日、大阪市内の道頓堀界隈にタコベルのお店ができたらしいんですね。
関西では初出店なんですね。
皆さん、タコベルご存知ですか。
タコベルはアメリカ合衆国発祥の、タコス専門のファーストフード店なんです。
創業者はGlen Bell、1962年にカリフォルニア州で1号店が創業されたんですね。
タコベル、メキシコ料理であるタコス(Taco)をアメリカ人の味覚に合わせてファーストフード化したお店なんです。
歴史があるんですね。
あくまでアメリコナイズされたメキシコ料理なので、本場メキシコの方々からの評価は分かれる模様。
まあそうであっても、日本ではなかなか食べる機会の少ないタコスのお店が道頓堀に出来たのは、嬉しいことであります。
メキシコ文化とタコスに憧れのある私も、せっかくなので道頓堀に様子を見に行くことにしました。
この駅前から、北側の戎橋商店街を抜けて道頓堀に向かって参ります。
戎橋商店街の入口にはハンバーガーチェーンのウェンディーズ・ファーストキッチンの店舗もありますぞ。
現在、マカオ行き航空券が抽選で当たるマカオフェアが開催されているそうです。
マカオにも行ってみたいですが、今回はメキシコ気分なのでこのままタコベルに向かいましょう。
週末の戎橋筋商店街は活気があります。
阪神高速の高架が走る千日前通りを横切って、さらに北へ歩きます。
道頓堀界隈、商店街の名前の由来である戎橋のたもとにやってきました。
この付近にタコベルのお店があるそうなのです。
この写真のビルの二階にテナントとして、タコベルが入っているのですね。
わかりにくい場所なので、タコベルの従業員の方たちが路上で案内に立っています。
さっそくビルに入り、階段を上って二階へ参りましょう。
店内はそこそこのスペースがあるのですが、開店して最初の週末ということもあってかお客さんで混み合っていました。
注文レジの前に行列が出来ています。
クーポン券とメニュー表のついたリーフレットをもらいました。
タコベルの来歴について、簡単な紹介文も載っています。
タコスのお店ながらタコス以外にブリトー、クランチラップスプリーム、ケサディーヤといった別のメインメニューも用意されています。
いずれもメキシコ料理由来、タコスに近いメニューなんですね。
また日本国内の店舗だけで提供されている特別メニューとして、沖縄発祥のタコライスも注文できます。
色々あるんですね。
今回は来店初回なので、まず定番のタコスをお願いすることにしましょう。
タコス二つにサイドメニューとドリンクのセットが900円です。
タコスは生地を二種類から選べ、トッピングのお肉もビーフ、ポーク、チキンから選べます。
トッピングする唐辛子の辛さも調整できるんですね。
サイドメニューもポテト、チップス、サラダなどがあります。
別料金でポテト類につけて食べるディップスも頼めますが、こちらもナチョチーズ、ワカモレ等メキシコ気分を盛り上げるフレーバーが揃っています。
ドリンクは通常と同じ料金でおかわり自由のドリンクバーに変更できました。
注文の後、窓際のカウンター席でタコスが出来上がるのを待っています。
道頓堀を行く人々の流れを眺めることができて、いい席ですね。
各席上には充電ができる電源コンセントも完備で、モバイル機器等を携帯している人には嬉しい環境だと思います。
店内は欧米系のお客さんでにぎわっていて、国際的な雰囲気です。
おそらくアメリカ国内でタコベルに食べ慣れていた、在日アメリカ人の方たちが中心なのでしょう。
待ち時間でちょっとした英会話のリスニングが出来るぐらい、英語が飛び交っています。
アメリカ西海岸の店舗にいるような気持ちになってきました。
そんな気持ちになっているところに、タコス完成。
タコス二つとサイドメニューのポテト、同じシートに盛られて出てきます。
脂のいい香り。
ソフト生地にチキンを挟んだ一品です。
チーズとレタスもたっぷり入り、とても美味しくいただきました。
タコス生地のもちもち食感、やみつきになりそうです。
ただこれは手にしたらすぐにかぶりつかないと、生地が柔らかいのでくねって中の具が落ちてしまいます。
中の具を落とさないうちに食べましょう。
こちらはクランチ生地にビーフを挟んだ一品。
辛めでお願いしたのでスパイシーなお味。
クランチ生地はかりかり食感で楽しいです。
中の具が落ちる心配は、少ないです。
ただあまり時間をかけて食べていると、中のソースが染みて生地が柔らかくなってしまうかも。
こちらも食欲に任せて食べきってしまいましょう。
タコベルの美味しいタコスでした。
タコス二つとポテトとで量はたっぷり、おなかがいっぱいになりました。
今はまだ開店したばかりで店内も慌しい雰囲気でしたが、これから混雑も落ち着くと、過ごしやすくなると思います。
タコスもいいですし、他にも気になるメニューが多いので、時々通いたいお店ですね。
このまま、道頓堀を代表するお店になって欲しいと思いました。
タコス目当て、タコベルでランチの大阪市の旅でした。
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三十三間堂から六波羅へ。京都市の旅(4)
このあたりが六道の辻なんですね。
六道というのは人間界、天上界、地獄などを含めた六つの世界を意味します。
この六波羅と六道の辻の界隈はかつて、「鳥辺野(とりべの)」と呼ばれた葬送の地の入口にあたる場所でした。
京の都の東、鴨川向こうの郊外にある鳥辺野の地は、死者が葬られる場所だったのです。
現世である都とあの世である鳥辺野とを結ぶ場所が、六道の辻だったわけですね。
その六道の辻に、こんなお店がありました。
名物の幽霊子育飴を売る、「みなとや幽霊子育飴本舗」です。
このお店には、幽霊にまつわる逸話があるのです。
慶長年間(西暦1596年から1614年)の頃のことだそうです。
ある女性が亡くなって埋葬された後、墓の中で赤ちゃんを生みました。
墓の中で生きている自分の赤ちゃんを育てるために、この母親が幽霊になって、毎晩飴を買いに来たといいます。
やがて赤ちゃんは発見され、近くのお寺、六道珍皇寺に預けられました。
成長して後、立派な僧侶になったということです。
上記のような逸話が伝わっている飴店なのですね。
その幽霊が買い求めた子育飴を、私も買ってしまいました。
500円…。
京名物で由緒がある一品ですが、高くつきました。
ちなみに小サイズで300円のものもあったのですが、なんとなくこちらの大きな方が見栄えがよかったのです。
家に持ち帰って食べたら、素朴で懐かしい、優しいお味でした。
今は固形の飴ですが、昔は水飴として売られていたそうです。
おそらく先の逸話の幽霊が赤ちゃんに食べさせていたのも、水飴だったのでしょうね。
お店の向かいには、子育地蔵尊を祀る西福寺があります。
こちらにもお参りしました。
幽霊子育飴をカバンにしまって、六道珍皇寺に向かいます。
緩い勾配を上ります。
六道珍皇寺です。
現在は臨済宗建仁寺派のお寺で、近くにある宗派の本山、建仁寺の塔頭のひとつなのですね。
境内には、平安時代の貴族であり歌人でもあった小野篁(おののたかむら)卿が、冥府(あの世)に出入りする際の入口として使ったと伝わる「冥土通いの井戸」があるのです。
その井戸を目当てに、私もやってきたのですね。
この木戸の向こうに縁側に面した中庭があって、その中庭の向こうに冥途通いの井戸があるんですね。
木戸の前に立って小窓からのぞいてみましたが、遠くの方にかろうじて小さく井戸が見えるぐらいの距離なので、なんだかわかりませんでした。
もやもやしました。
境内には他に、地獄まで音色を届かせると言われる鐘、小野篁の作と伝わる閻魔大王の木像があって、地獄趣味を満たせます。
面白い場所でした。
六道珍皇寺から出てくると、ちょうどお昼どきでした。
いつも京都観光に来る機会には、ラーメンを食べると決めているのです。
京都には美味しいラーメンの名店が多いですからね。
ただ、どうも鴨川の東側一帯にはラーメン店が少ないようなのです。
ラーメン店を見つけることができそうにないので、もう近くに手頃な飲食店があれば入ってしまおうと思います。
六道珍皇寺前から坂を少し上ったところに、力餅食堂の店舗がありました。
力餅食堂は、大阪、京都などの街を歩いていると時々目にする、京都発祥の、昔ながらの食堂のブランドなのですね。
紺地に白抜きの、交差した杵のマークの暖簾が目印です。
私も大阪で何度か入ったことがあります。
各地の店舗はチェーン店ではなく、それぞれ本店から暖簾分けした独立したお店なんですね。
お品書きの違いなど、それぞれのお店ごとに特色があります。
お腹も空いていますし、このお店に入ってみましょう。
お品書きに並ぶ料理は多いですが、私はこれを頼みました。
きつね丼です。
昔見たテレビの旅番組で、京都の太秦撮影所の役者さんが、撮影所近くの食堂できつね丼を食べているシーンがありまして。
それを見て以来、きつね丼は京都のご当地グルメなのだと私は思っています。
でも大阪の通天閣近くにある食堂にもきつね丼があったので、本当のところはどうなのかわかりませんが。
古くからやっているような食堂のお品書きにきつね丼があれば、つい頼んでしまいます。
刻んだお揚げとネギとをごはんにまぶして甘辛いだしがかけてあるという、きつねうどんの丼版とでもいった料理なのですね。
680円でした。
ちょっと割高な気がしますね…観光地京都価格なのでしょう。
お味の方は、きつね丼としてはまあまあのお味でした。
力餅食堂に来たら、これを頼まずにはいられません。
おはぎです。
あんこの内側にお餅が入っていて、甘くて美味でした。
松原通と東大路通とが交差する「清水道」の交差点に出てきました。
このまま写真の風景の奥へ、東に松原通を進んだ先には清水寺があります。
観光客も急に増えました。
今回は観光客で混み合う清水寺には向かわず、近くにある建仁寺にお参りしていこうと思うのです。
鎌倉時代、栄西(えいさい、ようさい)禅師により開山された建仁寺。
広い境内であります。
日陰も多く、散策していて心が落ち着きます。
禅宗の別の宗派である曹洞宗の開祖、道元(どうげん)禅師が修行した遺跡も境内にあります。
栄西禅師の「茶碑」が立っています。
栄西禅師は時の鎌倉三代将軍源実朝(みなもとのさねとも)に『喫茶養生記』という自書を献上しています。
日本へのお茶の伝来の起源には諸説あって、その中には栄西禅師がお茶の習慣を伝えたという説があります。
立派な本堂の建築でした。
境内には外国人の参拝客の方も多いです。
近隣に貸衣装のサービスをしている場所があるらしく、浴衣を着て散策する外国人観光客の姿もあって。
涼しげな風景でした。
私も境内をしばらく散策した後、帰路につきます。
足早に史跡巡りするのもよし、落ち着いて鴨川が流れているのを眺めるのもよし。
京都旅の楽しみ方はいろいろです。
今回もよく歩いた、京都市の旅でした。
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